感想より偏見 瀬尾まいこと村上春樹の類似性について 2
前回からの続きからだが、理由の二つ目は「主人公の鈍感さ」だ。
ここでいう「鈍感さ」は愚かさとかではなく、本当は感じるところがあるのにそれをうまく処理できないような、うまくセンサーが働いていないような鈍感さだ。
「そしてバトンは渡された」の主人公、優子は親が転々と変わっていき、まるでバトンのように手渡されていく。
バトンには様々な解釈があるかもしれないが、表紙を参考にすればオレンジの棒に幼少期の彼女と思われるであろう頭が乗っているのは優子がバトンとなっているからというのは