UI/UXを考える：任天堂が生み出したもの

任天堂のハードウェアおよびソフトウェアにおけるUI/UXの進化

アメリカにいて感じるのは、知られている日本企業の少なさ―――
しかしその中で圧倒的に知名度があると感じるのが、
任天堂
トヨタ
TOTO
今回は、任天堂のすごさを深堀しています。

任天堂は、長年にわたりゲーム業界におけるユーザーインターフェース（UI）とユーザーエクスペリエンス（UX）の革新をリードしてきました。

新しいコントローラーデザインの開発から、直感的なゲーム内機能の導入まで、同社の貢献はしばしば業界の標準を築くものとなっています。本記事では、ハードウェア（コントローラー、入力方法、アクセシビリティデバイス）およびソフトウェア（ゲームUI要素、設定）における主要な進化をまとめ、特に高齢者や発達障害を持つプレイヤーにとってのアクセシビリティ向上に与えた影響を紹介します。

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革新的なコントローラーとハードウェアデザイン

D-Pad（十字キー）の誕生

1982年、任天堂のエンジニアである横井軍平氏は、ゲーム＆ウオッチ「ドンキーコング」に「クロス」D-Pad（十字キー）を導入しました。この設計により、親指だけで正確な4方向移動が可能となり、従来のアタリ製ジョイスティックのような大きくかさばるデバイスに代わる革新的な入力方法となりました。D-Padは1983年発売のファミリーコンピュータ（NES）にも採用され、その後ほぼすべてのゲームコントローラーに標準装備されるほど、2Dゲームの操作性向上に貢献しました。