九龍ジェネリックロマンス 73話感想(※ネタバレ注意)
ついに物語がやっと動き出した感がする。
【あらすじ】
楊明は鯨井Bの眼鏡を掛けてみて
何か見えたら伝えるよう鯨井に告げる。
鯨井が眼鏡を掛けてみると
そこに写ったのは、第二九龍の北エリア
「北圓山棲(バックユウンスランラゥ)」だった。
さっそく二人は
「北圓山棲」へ行ってみるが
薄暗い雰囲気に怯えてしまう。
そこでお札が貼られた壁を見つけた鯨井は
そのうち一枚をめくってみる。
裏面には
「閲覧禁止」とメッセージが書かれていた。
翌日、鯨井は会社のパソコンで
「北圓山棲」の住民達について調べる。
一方、工藤は仕事をサボり
聖杯が出る占いをしていた。
しかし、聖杯が一向に出る気配が無く…。
①鯨井の決意
鯨井は、楊明さんに
令子さんの眼鏡について引き続き相談します。
楊明さんは鯨井に
「工藤と関係を持ったことを後悔しているのか」と尋ねます。
その問いに鯨井は答えました。
「しない!後悔しない!」
「その時それが自分の中で絶対だったのなら、
それは私として間違っていない!
それが『絶対の私』でしょ?」
鯨井が
「鯨井A」としての自分を確立していることが
よく分かるセリフですね。
しかし、その気持ちは素晴らしいと思いますが
今後真実を知る中で
どこまで「絶対の私」を維持できるのか
という不安もあります。
(フレンチトーストの件を考えると特に)
②北エリアを訪れた鯨井と楊明
北エリア「北圓山棲」について、工藤は鯨井に
「近づくな」と釘を刺していたんですね。
過去編でも
一人で「北圓山棲」に赴いた令子さんを
心配していましたし。
「北圓山棲」ですが
雰囲気としては全体的に薄暗く
人が住んでいるかどうかも分からない
得体のしれない不気味さが漂っていますね。
今後、令子さんや第二九龍の秘密について
鍵を握っていくのでしょうか?
③一体「誰」のために?
楊明さんは
「一体誰のためにBについて知りたいのか?」
と鯨井に尋ねます。
楊明さんの質問に、鯨井は
「Bを知ることは工藤さんを
知ることでもあるし…
それに…なぜ自分がBとそっくりな姿で
第二九龍にいる理由が分かるかもしれない」
と答えます。
今まで鯨井は自分のアイデンティティーを
確立することに一所懸命で
令子さんについてほぼ無関心でした。
だけどグエンから
第二九龍の真実を聞かされたこと
工藤と一線を越えたことなどをきっかけに
彼女について知ることを決意したのでしょう。
しかし楊明さんは納得していない様子…
一方で彼女は
「何か大事なことを忘れている気がする」
と引っかかりを覚えていました。
楊明さん
第二九龍の違和感を早く思い出して-!
貴女は大事なことを忘れているんだよ!
④「閲覧禁止」の札
「閲覧禁止」のメッセージはゾッとしました。
あれも文字化けのようなものなのか?
まるで鯨井への警告のような
感じがしないでもありません。
しかし一体どういう意味があるのでしょう…?
63話で令子さんはお札を手に取り
「引きがいいか」と呟いていました。
その時の令子さんの表情は
どこか暗い様子でしたので
おそらく良いことが書かれているわけでは
なかったのでしょう。
63話で令子さんが見たお札の内容と
何か関連があるとしたら
今の鯨井が知ったら
何かヤバい内容なのでしょうか…
⑤工藤さんの願い事とは…?
終盤、工藤も鯨井が3巻でやっていた
聖杯が出る占いをしていました。
しかし、うまくいってないようです。
占いについて、鯨井は
「自分がこうありたいと強く願うこと」を
アドバイスされていました。
そして「絶対の私になりたい」という
願いを見つけたことで
占いを成功させました。
工藤の場合
いくら強く願っても
叶わない願い事をしているのか
本心からの願い事ではないから叶わないのか…
彼の願い事は一体何なのでしょう?
おそらく令子さん関連かもしれませんが…
余談:ついに物語が動き出す?
やっと鯨井が令子さんに関心を持ってくれたな
というのが主な感想ですかね。
鯨井は「鯨井A」としての自分を
確立しているので
次に彼女が向き合うのは
オリジナルである
「鯨井B」の存在そのものだろうな
と予想していたので。
あと工藤を知るには
「鯨井B」こと令子さんの存在は
避けて通れないと思いますし。
楊明さんも眼鏡の件をきっかけに
第二九龍に抱いていた違和感を
思い出していくのでしょうか。
67話の時みたいに
違和感を忘れて振り出しに戻る
…なんて展開は辞めてほしい。
このまま鯨井Aサイドも
令子さんや第二九龍の謎解きに
突入していく展開になるのでしょうか。
今までずっと謎を引っ張りすぎだったし
鯨井Aサイドの話の進まなさに
正直ストレスを感じていたので
どんどん話を進めていってほしいなぁと
思います。