【読書コラム】好きな本のサイズについて。ハードカバーと文庫本

実をいうとここ数年は電子書籍に完全移行していたので、紙の本を買うということをしていなかった。
少し淡白な考え方かもしれないが、私のとっての本は「情報」という側面が重要で、重さがなく、何十冊も持ち運べる電子書籍が凄く魅力的だったのだ。

しかし先日ひょんなことから久々に紙の本を買った。
少し前にレビューも書いた「変な家」の文庫本だ。
この本は1章だけ電子書籍のお試し版を読んでおり、気になっていたのだが挿絵が多く、紙の本のほうが読みやすいのではないかと思っていたのだ。

面白そうだとずっと思っていたのだが、購入に踏み切らなかったのには訳がある。
「変な家」には文庫版が出ていなかったのだ。
私は理由があってハードカバーの本をほとんど買ったことがない。

ハードカバーを買わない理由

文庫本を好んで買っている理由は時期によって微妙に違っている。
学生時代にはお金がなかったので古本屋にたくさん通って、100円の文庫本を買い漁っていた。
好きな作家の本を安い値段だ購入できるのは本当に助かっていた。

社会人になり、金銭的に余裕が出てからは別の理由が発生した。
私のスタイルでは基本通勤中に本を読むことが多いので、ハードカバーでは持ち運びに不便なのだ。
好きな作家の新作が出た時には、同じ値段で大丈夫だから文庫版を出してくれないかな、なんて思ったりもしていた。

結局、どんな本でも同じ媒体で読むことのできる電子書籍に移行していったのだ。

今一番好きな本のサイズ

先日の本屋で紙の本を購入してから、私の中で紙の本を買いたい欲が再燃している。
とはいえ前と同じ理由でハードカバーは買わないだろう。
だが、文庫本にも不満がないわけではない。
今回読んでみて思ったのだが、電子書籍に慣れた私には文字が少し小さすぎるのだ。
また小さくて持ち運びやすいのだが、少し物足りないサイズでもある。

じゃあ電子書籍ならサイズがサイズ固定で完璧じゃん、なんて思うのだが、
電子書籍は人に貸せないという弱点がある。
良い作品を読んだとき、人に貸したいと思う人は少なくないのではないだろうか。

ところが先日、本屋でいろいろと漁っていて、凄く良いなと思った本があった。
新書本だ。
ハードカバーと文庫本の中間程度の大きさとなっており、読みやすく、持ち運びやすいと気づいたのだ。
長々と書いてみたが、おそらく今の私にベストな本のサイズは新書本だと思う。

内容的にも好みの本が多くあるので、今後はハードカバーサイズの本は電子書籍で、紙の本は新書本を好んで買うようになるのではないかと思った。

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