日本製すべてが安心安全高クオリティというのは幻想である
皆さんアパレル等における、国ごとの「ものづくり」のイメージは以下で合ってますか?
【日本製】
▽商品のクオリティ
安心安全そして安定
▽作り手(工場)
親切、こだわり、繊細、緻密
【USA製】
▽商品のクオリティ
ラフだが味があり、シンプルにかっこいい
▽作り手(工場)
フレンドリー、こだわり、強引
【イタリア、フランス製】
▽商品のクオリティ
繊細、綺麗、丁寧
▽作り手(工場)
緻密なこだわり、親切
【中国製】
▽商品のクオリティ
雑、不良品が多い、適当、納期遅延
▽作り手(工場)
強引、言うこと聞かない、返事遅い、感じが悪い
だいたいの方のイメージがこれだと思う。
しかしこれは、血液型で性格を分けるという謎の乱暴なグルーピング方法に程よく近いのだ。
FADEN TOKYOを始める際に、国内外の工場に国でイメージを分けずに数社にサンプルを頼んだ。
もちろん日本の会社にも発注をした。
意図を汲みとってもらえず、コンセプトも掴んでもらえず、軽く手を抜かれた雑なつくりのサンプルが届いた。数回繰り返したが、同じ結果だった。
アメリカ工場も考えたし、ドイツ、ベトナムも考えた。
そんなことを数社で繰り返し、今の中国工場に行き着いた。
今の工場は、中国のリゾート地にあるとても空気が綺麗な海も近い場所にある。
パッと、その場に放たれたら「ここは中国なの?」というくらい綺麗な場所だ。
そんな場所にある工場に出会った。
今思えば、すべてが運だった。
その時の担当は、言い方はどうかと思うが「中国人のイメージ」を壊す丁寧で優しい人だった。
その人だけでなく、まわりすべての人が日本人より丁寧で優しい人だ。
そんな人たちに出会い、話して10分で「あ、ここだ」と思った。
そんな工場だ。
これからも、ここだけでやっていくつもりだ。
一旦ここで、最初の中国におけるものづくりのイメージと実際に頼んでいる工場とでは、どう違うのかを振り返る(項目ごとに解説していく)
・雑
→改善の余地が大いにあるが雑ではない。
・不良品
→これは、率にしたら異常に低い。
・納期遅延
→予定納期より2週間早く着く。
・作り手(工場)が強引
→そんなことはない。しっかりマインドで意見を伝えてくれるが強引さは感じない。
・言うこと聞かない
→なんでも聞いてくれる。相談はドンドンしてほしいとのこと。
・返事遅い
→2時間以内にはメールの返事がある。真夜中にもメールの返事が来る。
・感じが悪い
→性格がとてもよく、優しい。
ざっと、こんな感じだ。
全然違う。
要は国ごとで、クオリティや人の対応などは決まらない。
結局、その先にある各工場次第ということ。
日本製でも雑なものがあり、フランス製でも悪いものがあるし、中国でも良いものを作る工場がある。
ごっそりまとめて評価するのは、あまりにも強引な思想だと思う。
それこそものづくりを壊しかねる、危ないマインドだ。
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