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【デジタルものづくりレシピ】 はじめての3Dプリンター “オリジナル熊手”をつくろう

小学校、中学校、高校でのSTEAM教育を応援するため、弊社での事例をもとに、デジタルものづくりのヒントとなるレシピを紹介するシリーズです。授業や課外活動、ワークショップ等の参考にご活用ください。

このレシピは「ファブラボみなとみらい」よりご提供いただきました。
ファブラボみなとみらいで、多くの来場者に体験いただいているプログラムです。


今回作るのはオリジナル熊手。熊手の形をした板に貼り付けるオリジナルのパーツを3Dモデリングをして、3Dプリンターでプリントします。初心者向け3Dモデリングアプリ「TinkerCAD」を使う、3Dプリンター初級者におすすめのプログラムです。

学べる事

・TinkerCADを用いた簡単な3Dモデリング
・3Dプリンターの使い方

TinkerCADとは
TinkerCADは、初心者向けの無料3Dモデリングツールです。Webブラウザ上で動作し、特別なソフトのインストールは不要。ブロックを組み合わせるような直感的な操作で、簡単に3Dデザインが作成できます。専門知識がなくても気軽に始められるため、教育現場や個人のものづくりにも広く活用されています。3Dモデリングの入門にぴったりのツールです。

使用機器

・3Dプリンター

所要時間

90分 ※5人弱で実施の場合

対象

・3Dプリンターを初めて使用する人~
・中学生~

必要なもの

・MDF板
・フィラメント
・接着剤
・接着用のヘラや棒など
・染色剤 ※必要に応じて

作り方

準備

今回のプログラムでは、メインのパーツのみ参加者がモデリング。他のパーツは事前に用意しておいたものを参加者が選んで配置します。そのため、実施前にパーツを用意しておきます。※パーツ類のデータはページ下部よりDLできます。

熊手パーツをレーザー加工する
MDF板をレーザー加工し、熊手パーツを作成します。彫刻部分もパラメーターを弱めたカット加工で行うと加工時間を短縮できます。

飾りパーツを3Dプリントする
飾り用のパーツを3Dプリントします。カラーフィラメントを使っていろいろな色を用意するとよいでしょう。今回はカラーのフィラメントがなかったため、白いフィラメントで印刷したものを染色しました。
フェイスキーホルダーのパーツも使用しています。

1.Tinker CADでパーツをモデリング

TinkerCADでメインとなるパーツをモデリングします。はじめに自由に操作してある程度使い方がわかったところで、実際に作るパーツをモデリングしていきます。大きさは縦横約2㎝×2㎝、厚さ3mm程度を目安にしましょう。

「Scribble」ツール

ペンで描くように形を作れる「Scribble」ツールを活用すると、はじめての人でもとりくみやすいです。

水色部分が「Scribble」ツールで描いたところ

できたモデルをSTL形式でエクスポートします。

3Dプリントする

エクスポートしたファイルを3Dプリンタ用のソフト(スライサー)で印刷設定し、プリントします。プリント時間が15分以上になる場合は、厚さを薄くしたり、大きさを小さくする等してプリント時間が短くなるように調節するとよいでしょう。

印刷できたら3Dプリンターから取り外します。

パーツを熊手に接着する

パーツを熊手に接着します。パーツ選びや配置の検討は、3Dプリントしている間に行っておくとスムーズです。

完成

接着剤が乾いたら完成です。たくさん福を呼んでくれそうですね。

データ配布

オリジナル熊手はご自身でデータを作成できますが、より簡単に、時間をかけずに行いたいという方のためにデータを配布しています。
注意事項をお読みの上、ページ下部よりDLしてください。

注意事項
・使用する機械によって入力可能なデータ形式が異なります。ご利用の機器に適したデータに変換してご利用ください。
・使用する機械やパラメーターにより出力結果が異なります。必ずテスト出力を行い、必要な場合にはデータやパラメーターの調整を行ってください。

ライセンス
データはファブラボみなとみらいを運営する「神奈川大学」の著作物であり、クリエイティブ・コモンズ 4.0 国際 ライセンス[表示-非営利-継承]のもとで提供されます。
以下の条件のもと使用できます。
・表示: 神奈川大学の著作権を表示してください。
・非営利: 非商用目的にのみ使用できます。
・継承:改変や加工データを公開する場合、あなたの貢献部分も同じライセンスにてしてください。
詳しくはクリエイティブ・コモンズサイトを参照ください
記載例(1):©神奈川大学 CC-BY-NC-SA 4.0(当記事URL ※ハイパーリンク可)
記載例(2):神奈川大学 CC-BY-NC-SA 4.0 による(当記事URL ※ハイパーリンク可)データの一部を改変。CC-BY-NC-SA 4.0の下で[あなたの名前]によってライセンスされています。

クレジット

プログラム企画 神奈川大学 栗崎心(DFA)
プログラムアレンジャー 栗崎心(DFA)
ライター むらさき(DFA)


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