宗教と科学(現代編)

前回の続き。

宗教と科学が対立した事案といえば、「地動説と天動説」、「進化論と創造論」でしょうか。

さて、宗教には下記の3つの役割があります。

①文化、伝統としての役割。

→冠婚葬祭、初詣、御守り、御祓等の人々の生活様式。

②コミュニティとしての役割。

→教会、神社、寺、モスク等で同じ宗派の人々が集い、組織を形成。

③科学としての役割
→御祓、雨乞い、魔女狩り

さて、①、②はこれからも必要とされる事でしょう。
問題は③です。

雨乞いの儀式で、雨が降る事はありません。
地鎮祭をしても工事が安全になるわけではありません。

しかし、雨乞いの儀式は廃止すべきではないです。これらは人々の生活に溶け込んでいる文化、伝統として、これからも継続すべきです。

つまり、現代において、雨乞いの価値は③科学でなく、①文化、伝統です。

マズいのは神の力を借りた医療行為です。

先日、コロナウィルスに打ち勝つために、とある宗派の信者が、聖地に集結して、お祈りしましょう!今こそ皆んなの力を合わせて、神の力を発揮する時だ!!という声がけをし、聖地に大集合しました。

残念ながら、感染を抑えるどころか、人が集まる事によりクラスターの温床を作る事になりました。

どの宗教でも人が集うという共通点があります。
そういう意味ではコロナウィルスと宗教はとても相性が悪いです。

先日、都内を歩いていると某宗教の教会が開いており、「DVD発売中!コロナウィルスに打ち勝つ免疫を!」というポスターがありましたが・・・

教祖の方はこういう時こそ、冷静に信者にStay Homeを唱えてほしいです。

教会に人が集うことは宗教の基本動作なのですが、教会にいっても、コロナウィルスに打ち勝つことはできません。

ドライに言うと、現代において、宗教は科学の役割を担う事はできません。むしろ、担ってはいけません。

現代科学の時代において、宗教の役割は①文化/伝統、②コミュニティの役割と言えるのではないでしょうか。

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