筋肉がダメージを負っていると、サイクリングパフォーマンスは影響を受けるのか?
私は研究者として、自転車競技は専門外ですが、長距離走と自転車競技(特にロードなどの持久系種目)には多くの共通点があると考えていて、自転車競技に関する論文も数多く読んできました。
最近、私が注目したのは、『Journal of Strength and Conditioning Research』に発表された下記の論文で、運動によって引き起こされる筋肉のダメージ、Exercise-Induced Muscle Damage(EIMD)がサイクリングパフォーマンスに与える影響を系統的にレビューし、メタ分析を行ったものです。
Devantier-Thomas, B., Deakin, G. B., Crowther, F., Schumann, M., & Doma, K. (2024). The Impact of Exercise-Induced Muscle Damage on Various Cycling Performance Metrics: A Systematic Review and Meta-Analysis. Journal of strength and conditioning research, 38(8), 1509–1525. https://doi.org/10.1519/JSC.0000000000004629
EIMDが持久系運動の生理学的指標やパフォーマンスに及ぼす影響を理解することは、持久系スポーツのアスリートや愛好者にとって役に立ちます。
特に、筋肉のダメージがパフォーマンスにどのように影響するかを知ることは、トレーニング計画を最適化し、レース前の準備を成功させるために大切です。
というわけで、今回はこの論文をもとに考えていきたいと思います。
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