
#50 ホルンのベルアップの角度を探ります
この間は、マーラー7番の演奏会本番がありました。5楽章80分ほどもある長大な難曲です。
かなりの譜面勉強と練習をこなし、無事ホルン1stを吹ききってきました。いい曲でした。
マラ7でとても多いのがベルアップ。ベルアップって、いつもそんな構えをしないので「このくらいかな?」みたいな恥ずかしさもありますよね。
さらに、いつも吹かない姿勢だから、構えてみるととても吹きにくかったりします。大きな音を吹いて目立たなきゃいけないのに、あまり吹けなかったり。
タイトルに、ベルアップの角度と書きましたが、ここで触れたいのはベルを上げる角度じゃなくて、唇とマウスパイプの角度なんです。
これをある程度コントロールできると、ベルアップのときでもいい音で遠くに飛ばせるホルンが吹けるのです。
ベルアップしたときと、そうでないときで、たぶん誰でも、マウスピースに対する上唇と下唇の当たり具合やプレス加減が若干狂うと思います。
マラ7を練習していたわたくしの場合、明らかに下唇に余計な力が掛かっていた状態でした。
さて、これを改善するにはどうすればいいか。
これは割と簡単で、ベルアップした状態でリップスラーの練習をするのです。いつも通りに柔軟に音が動くかどうかをチェックすると、違和感がある場所が特定できるはずです。
あとは、左右の腕をどう上げるかや、唇との兼ね合いを調整しながら、柔軟にリップスラーができる位置を探ってその構えを覚えていくのです。
これはそんなに時間が掛かるものではありません。たぶん1日くらいで修正できるレベルです。
と、簡単なことなのですが、これができるようになると、途端にベルアップが楽しくなります。
唇にとって柔軟に吹けるし、音は飛ぶし、変な構えで吹けなくなってもすぐに修正できると思います。
ぜひ、見た目だけのベルアップではなく、実際に音が飛んで楽しいベルアップを身につけて欲しいと思います。