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メディアの手でねじ曲げられた″世論の潮流″。

 Twitterには、自分が投稿したすべてのツイートに対し、このような数字の分析がでる仕様がある。

 また、全てのツイートには、リツイート数やいいねの数が表示されているため、数字からそのツイートに対する反応が分かる。

 今回の検事長法改正案に反対するTwitterの広がりは、数字ではどうなっているのだろうか。各メディアが出した記事を並べる。

検察庁法改正めぐる投稿 その実態は 専門家がデータ分析 | NHKニュース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200516/k10012432561000.html

東京新聞:<#ウォッチ 検察庁法改正案>定年延長問題ツイッター投稿  あふれる抗議#900万件:社会(TOKYO Web) https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020051302000130.html

 NHKは「#検察庁法改正案に反対します」のハッシュタグについて、東京新聞は類似のハッシュタグを含めて記事を公表している。これ以外にも複数のメディアが記事を出しているが、おおよその論調は似ていたので割愛している。

 注目すべきは、ツイート数よりも、発信したアカウント数である。
 ガイアックスメディアラボによると、2020年4月現在の日本におけるTwitterのアカウント数は4500万ほどとされる(Twitter公式の発表ではないためおおよその概算値ではあるが)。NHKの報道では、約60万から80万アカウントが投稿したとされているが、これは総アカウント数の1~2%にすぎない。

 少数意見を大事にすべきだという意見はあって然るべきだし、これが決して無視できるものではないことは明白である。

 しかし、このテーマにおける最大の問題点は、

 メディアの手によってこれが世論の総意であるかのように誘導され、対立意見を封殺してしまった

という厳然たる事実である。
 そして、その要因として考えられるのが、有名人のツイートであることは言うまでもないだろう。

 有名人がツイートしたことで、そのファンや関係者がリツイートし、さもそれがその人の意思であるかのように取り上げられる。リツイートは更なるリツイートを呼び、数だけがねずみ講式に上昇していく。

 リツイートが必ずしもその人の主義や主張と同一であるとは限らないことは、Twitterを使っている人であれば常識であるのに、

 テレビや新聞等のメディアは、自身のターゲット層、即ち高齢者に印象だけを与える為に数字だけを伝える。

 印象だけを与えればそれでよいのだから、平然と円グラフの配分を変えるし、2ヶ月前の人混みの映像も使ってしまうのだ。

 世論を形成するのはあくまでも私たちであり、マスメディアはそのための選択肢を与えるべき存在であるべきだ。しかし、今は逆に自身に都合がいいように世論を誘導している。

 

 そんなマスメディアに、「国家を監視して~」などと言う資格などない。

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