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本と食

こんな時間だけどお腹が空き、スープでも飲むか〜と台所へ。

前職の上司のタイ土産(インスタントっぽいなにか)を発見したので、どんなもんかと、いったんGoogle翻訳にかけてみた。

パッケージに書かれた絵を見た感じも、なんかお湯かければいけそう! と思い、さっそくT-fal師匠に湯を沸かせた。お湯を注いで2分待つ。

(ジャスミンライスってあるし、米も入ってて雑炊系かしら) なんて湯を沸かせる間に思っていた。

完成したのは、ぜんっぜん固形じゃない、しゃびしゃびとしたスープのような米をすりつぶした雑炊にようなもので、正直に言って好きな食感ではなくて、がっかりした。なんだこれは、、、

(そもそも粉末状である時点で固形物のはずがないのだが、ここで気づく)

仕方がなく、意識を他に移そうと机の上に積読していた本を読みながら口に運んでいたら、ふと、目の前のたべものと同じような表現が出てきた。

かつて可菜ちゃんがタイの中華料理店に勤務していた頃、屋台の朝ごはんで出会った味。
「タイのお粥って大きなどんぶりにたっぷり、びっくりするほどドロドロ。その質感にハマっちゃったんだよねー」

平野紗希子『ショートケーキは背中から』


!!!!!!これだ!!!!!!

タイの土産&お粥っぽい=タイのお粥 だ!!

口に運んでいるこれが何者か理解できた瞬間、途端に目の前のものが ”タイのお粥“ としてはっきりと認識できてとても嬉しかった(が、同時に自分の食に関する無知さも思い知った)!

タイのお粥という認識ができてからは、そういうものとして美味しく食べることができた。ずっと頭にはてなを抱えたまま食べるのは、わたしにとってはあんまり楽しいことじゃないかも🥣

というかそもそもパッケージ全てを翻訳にかけてたらよかったのかもしれない。けれどちょっと運命的な気がして、ずきゅんとした。

憧れの中華可菜飯店にも機会をみつけて足を運びたいな。タイへ行って、インスタントじゃない本物のお粥も食べてみたいな。

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