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スター・ウォーズ ゲーム研究本を出すために 第17回 2014年に生まれ消えていったゲームたち


【執筆者:畑史進 (ハタフミノブ)】
Twitter:https://x.com/hata_fuminobu
Instagram:https://www.instagram.com/fuminobu_hata/

ながらく更新ができずに申し訳ない。
先に総括すると2014年はディズニー買収後から計画されたスター・ウォーズのアプリゲームが続々と生まれた年で今のスピンオフ連発を先駆ける形にもなった。


■『スター・ウォーズ アサルトチーム』(Star Wars: Assault Team)


『スター・ウォーズ アサルトチーム』(Star Wars: Assault Team)はiOS、Android、Windowsに向けてリリースされたタクティカルカードバトル。開発は現在のディズニー・インタラクティブ(この頃はディズニー・モバイルとして開発)、パブリッシャーはルーカスアーツとディズニー・インタラクティブ。一応日本でも展開されていたが記憶にないって人もかなりいると思う。
なんと終了したのも同年10月末と色々とスピーディー過ぎてもはや内容を覚えていないのではないだろうか・・・


内容は今のカードを集めてレベルアップさせてRPGの戦闘のように戦う形式のものと似通っていて、視点はドラクエ的な構図。いや、海外で作られたものならウィザードリー的と言うべきか。文面だけだと面白そうに感じるかもしれないが、敵のモデルはしっかりと描かれているのにこちらはカードが表示されるだけなのでなんとなく味気なかった。
この時代のスマフォゲームと考えればまぁ納得か?

一応ストーリーも『エピソードⅣ/新たなる希望』と『エピソードⅤ/帝国の逆襲』の間と設定されていて、登場キャラクターもかなり限定されている。ここまでやる気を見せていたのにスピーディーなサービス終了に至ったのはこの後に続くスマフォゲームに集中するためだったとのことだが・・・



ジャンル: カード戦略RPG
対応機種: iOS、Android、Windows
開発元: ディズニー・モバイル
発売元: ディズニー・インタラクティブ、ルーカスアーツ
発売日:2014年3月26日

■『スター・ウォーズ ジャーニーズ』


『スター・ウォーズ ジャーニーズ』(Star Wars Journeys)はディズニー・インタラクティブがiOSに向けて開発したゲーム・・・というより動く絵本みたいなもの。日本ではこの当時リリースされなかったと記憶している。
ジャーニーというのは「旅」という意味で決して死後に色々スキャンダルを掘り起こされたアレでは無いので注意!
当時YouTube等の動画サイトでアナウンスされたときには丁寧に作り込まれていたので期待していたのだが、iOSにもかかわらず販売地域が限定されていたのが残念。

まぁ海外の勇姿の映像があるので紹介するだけにとどまるが、このゲームは『エピソードⅠ/ファントム・メナス』を皮切りに展開した動く絵本みたいなもので、英文のノベルパートを読んだ後に“ちょっとした” ミニゲームを遊ぶというもの。
このミニゲームがちょっとしたものから「なんか本格的じゃね?」と思うようなレベルのものまであるのでコレといった断定的な評価がしづらい。

『エピソードⅠ』のポッドレースに至ってはエンジン熱の調整も含めてレースの操縦までできるのに肝心のライトセーバーバトルはキャラクターを指でなぞってスワイプさせて移動させるだけとなんで?と疑問の声を呈したくなくほどのものなのだ・・・

この『スター・ウォーズ ジャーニーズ』は当初『エピソードⅠ』単品で発売していたものが急に『ビギニングス』というプリクエル・トリロジーがセットになった形で8ヶ月後に発売された。
色々ともったいない。


ジャンル: ノベルゲーム
対応機種: iOS
開発元: ディズニー・インタラクティブ
発売元: ディズニー・パブリッシング
発売日: 2014年4月22日(ファントム・メナス) 2014年12月18日(ビギニングス)

■『スター・ウォーズ シーンメーカー』


『スター・ウォーズ シーンメーカー』は2014年6月にディズニー・モバイルが開発したシーンクリエイトゲーム(こういったジャンルでいいのか?)。

いわゆるデジタルなお人形遊びみたいなもので「『スター・ウォーズ』の名シチュエーションを使って自分だけの映像を作ろう!」というもの。中々に本格的なのが実際の俳優の音声(とはいってもリアクション的なものが多い)を収録しているため、バカバカしいMAD動画を作ることができるのは魅力的。元々ジョージ・ルーカスがファンメイドの動画を好んでいて比較的どんなものでも受け入れる傾向があったから実現したものだと思う。

昔発売されたブルーレイボックスにもファンメイドのMAD動画を収録したくらいだしね。どれだけ寛容的だったかって言うと、過去にYouTubeで一斉にスター・ウォーズファンメイドムービーが消去された事件があったのだけど、ジョージ自らが「消さないで良いよ」と生命を出したくらい。東方の二次創作に近いものだといえば分かる人もいるんじゃないかな。


基本プレイは無料で、エンドアの戦いのシールド基地周辺とハン・ソロやイウォーク、AT-STとストーム・トルーパーがセットに用意されている。クラウド・シティの戦いやデス・スターのトレンチラン、ベイダー、ルーク等は別売りで2018年以降は追加ステージ、パックを購入することができない。

カメラのアングルやポーズも決められるというこの当時としては本格的な作りで、久しぶりに起動して触ってみたらハン・ソロがホールドアップのポーズを取って「ヒーヒャッハー」なんて叫ぶクソ動画くらいを作って満足。


ハリソン・フォードは走る役者!わかってるね

ジャンル: シーンクリエイトゲーム
対応機種:iOS
開発元: ディズニー・モバイル
発売元: ディズニー・パブリッシング
発売日: 2014年6月19日

■『スター・ウォーズ 反乱者たち ゴーストレイド』


『スター・ウォーズ 反乱者たち ゴーストレイド』(Star Wars Rebels: Ghost Raid)はディズニー・インタラクティブが開発したブラウザゲーム。StarWars.comとDisney.comの両方で展開された。

例によって終了している。(https://www.desura.games/star-wars-rebels-ghost-raid.html


『スター・ウォーズ 反乱者たち』が公開されたのが同年で、公開後、最初のゲームということになる。内容は横スクロールシューティングゲームで、『反乱者たち』に出てくる主人公機「ゴースト」を操作してインペリアル・シャトルを撃墜して中にある積荷をかっさらうという内容。ゲームではこのかっさらう部分はカットされていて積荷をかっさらっている間、普段はゴーストに格納されている補助ファイターのファントムを操作して襲撃してくるタイ・ファイターなどを迎撃するという内容になっている。


遊んでみた感想はATARI2600(日本では2800)の『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』でスノースピーダーでAT-ATを打つ構図に酷似している。というかあのゲームを参考に作っているとしか思えないほど。
あのゲームを遊んだ人ならわかるけど、ほぼ無抵抗のAT-ATのケツアナに射撃しまくるあの構図にまるでそっくり。インペリアル・シャトルも無抵抗でこちらの射撃を受けてくれるしね。
出来は上々でぜひ魚拓サイトから遊んでほしい。


プリプリうんこ爆撃!

ジャンル: 横スクロールシューティングゲーム
対応機種: ブラウザ
開発元: ディズニー・インタラクティブ
発売元: StarWars.com、Disney.com
発売日: 2014年7月16日

■『スター・ウォーズ コマンダー』


『スター・ウォーズ コマンダー』(Star Wars: Commander)はディズニー・モバイルとナチュラルモーション(Natural Motion Ltd.)がiOS、Android、Windowsに向けて開発した戦略シミュレーションゲーム。発売はディズニー・インタラクティブ、ジンガ。

簡単に紹介説明するとナチュラルモーションは2018年から参加しているようでジンガとはパートナーシップを組んでいるためこうした体制となったらしい。ジンガは以前も説明したようにFacebookで成功を収めたソーシャルゲーム製作の会社。


このゲームは先ほど紹介した『スター・ウォーズ アサルトチーム』のサービス終了の理由の一つに挙げられていたもので、2018年までサービスが続いていた。ストーリーの時期も『エピソードⅣ/新たなる希望』と『エピソードⅤ/帝国の逆襲』の間と設定されている。

プレイヤーは反乱軍か帝国軍どちらかの側について遊ぶことになり、それぞれのサイドでオリジナルストーリーを楽しみながらプレイすることができた。記憶では比較的スタンダードなストラテジーゲームで好感触だったが今ひとつ物足りないのは否めなかった。

「スター・ウォーズ×ストラテジーゲーム」って相性良さそうに思うのだけど中々大ヒット!となった例を見ないな・・・

久しぶりに起動しようと思ったらロード画面でストップ。サーバーも無いんだからそりゃそうだ。


ジャンル: リアルタイムストラテジーゲーム
対応機種: iOS、Android、Windows
開発元: ディズニー・モバイル、ナチュラルモーション
発売元: ディズニー・インタラクティブ、ジンガ
発売日: 2014年8月21日

■『スター・ウォーズ 反乱者たち:反乱軍の攻撃』


『スター・ウォーズ 反乱者たち:反乱の攻撃』(Star Wars Rebels: Rebel Strike)はディズニー・インタラクティブ開発のターン制のシミュレーションRPG。Disney.comでプレイできたブラウザゲーム。

わかりやすい例だと『ファイナルファンタジータクティクス』や『スーパーロボット大戦』みたいなゲームで、ターン進行でプレイする。

現在はもう遊べないがゲームエンジンにUnityが採用されていて、ブラウザゲームにしてはかなり本格的な3DCGとなっている。これは『反乱者たち』が3DCGアニメーションだからこうした本格的な作りを採用したのだと思う。しかもこれが完全無料だったのだから凄い。
プレイした当時も感心したものでPSVitaか何かしらでリリースされないものかときたいしていたがそんなわけもなく消えた。Unityなのでモデリングもアニメにかなり寄っていたのに残念。
だったら余計になんで今は遊べないんじゃ!と怒りたくなるものでぜひ勇姿の上げたプレイ動画を見て確認してほしい!

ジャンル: シミュレーションRPG
対応機種: ブラウザ
開発元: ディズニー・インタラクティブ
発売元: ディズニー・インタラクティブ
発売日: 2014年10月9日

■『スター・ウォーズ ギャラクティックディフェンス』


『スター・ウォーズ ギャラクティックディフェンス』(Star Wars: Galactic Defense)は日本のDeNAが開発していたiOS、Android向けのタワーディフェンス型のリアルタイムストラテジーゲーム。

あのDeNAが『スター・ウォーズ』のゲームを作っていたのか!?という事実に驚いてしまうが、開発していたのはアメリカのサンティアゴにあるスタジオ。2014年10月末にリリース語2016年2月にサービス終了したうえ、日本語化もされていない。日本でもリリースされていなかった。
かろうじて海外端末を持っていた知り合いにプレイさせてもらったことはあるが、アニメテイストのイラストは良かったし、なんで日本発のゲーム会社がリリースしているのに出さなかった謎なほど面白かった。


なにより、まだこのときは『エピソードⅦ/フォースの覚醒』の公開前でいよいよ新しい『スター・ウォーズ』が作られているぞと盛り上がっている中で、このゲームが先行してカイロ・レンの存在を匂わせる文言もでていて海外コミュニティでは盛り上がっていたのを歯がゆい思いで眺めていた日本人ファンもいたはず。

時代はプレリクエル、オリジナル、クローン・ウォーズと幅広くまたがっており、ダース・シディアスもユニットとして使うこともできた中々に稀有な作品だった。

あーあもったないね。


ジャンル: タワーディフェンスゲーム
対応機種: iOS、Android
開発元: DeNA
発売元: モバゲー、ルーカスフィルム
発売日: 2014年10月30日

次回以降も書いていくので支援をお願いします。


また、私も全てのスター・ウォーズゲームを持っているわけではないので、譲っていただける方募集します。
連絡先は以下のメールアドレスか、TwitterのDMまで。

hata.fuminobu@gmail.com

https://x.com/hata_fuminobu

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