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生理の悩みは軽減できる時代「からだを大切にする」をアップデートしよう!
〈監修者〉
丸の内の森レディースクリニック
院長 宋美玄先生
大阪大学医学部医学科卒業。周産期医療、女性医療の診療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。主な著書に、ベストセラーとなった『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』『産婦人科医 宋美玄先生の生理だいじょうぶブック』『産婦人科医宋美玄先生が娘に伝えたい 性の話』などがある。2017年に開業した丸の内の森レディースクリニックは日本屈指のオフィス街とターミナル駅に近く、近隣で働く人から遠方に住まう人まで幅広い層の女性が訪れている。一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事。
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こんにちは。フェリシモ「gokigen Lab.(ゴキゲンラボ)」のAです!
最近「フェムテック」という言葉をよく聞きませんか?
女性ならではの悩みを解消したりするフェムテックのおかげで、生理がグッとラクになっているみたいです!
ラクになるのであれば試してみたいですが、不安もあって悩ましいところ……。
生理を止めたりすることもできるようですが、それって本当に問題ないんでしょうか?
【今回のお悩み】生理がもっとらくになる裏ワザ、ありますか?
今回も、まずはアンケートに寄せられたお客さまの声をご紹介します。
「ピルなどの薬を飲むことにどうしても抵抗があり、痛みを和らげるのが温めるくらいしか方法が見つからず、困っています」
「仕事で忙しいため、なるべくラクして生理をなくしたいのですが、避妊薬や体に入れる避妊具についての情報(体験談、病院)がなかなか見つからないので知りたいです」
生理のつらさには悩んでいるものの、どうしたらよいのかわからず、困っているようです。
続いて、フェムテックや婦人科医療の活用についても質問してみました!
Q.生理をより快適に過ごすグッズ(月経カップ、経血吸収ショーツ)を活用していますか?
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Q.「活用したことがない」と答えた方、それはなぜですか?
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Q.婦人科医療の力を借りて(ピル、ミレーナⓇ、漢方薬等)、生理をコントロールしていますか?
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Q.「コントロールしたことがない」と答えた方、それはなぜですか?
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時々耳にするようになったフェムテックグッズですが、まだ活用した経験が少なく、使い方に不安があるという方が多いようです。
一方で、こんな声もありました。
「高校生の時からの月経困難症が、ミレーナⓇの使用でずいぶんと軽減しました!」
フェムテックグッズや婦人科医療の力を借りて、生理のつらい症状を軽くできている方も!
こうした声を聞くと、正しい情報を知って賢く取り入れてみたいと思うのですが、
宋先生、本当に大丈夫なのか、ぜひ教えてください!
生理周りのお悩みは安全に軽減できる時代に
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こんにちは、産婦人科医の宋美玄です。
Uさんのように不安に思っている人も少なくないですが、婦人科医療の進歩やフェムテックなどの登場により、今では月経関連のお悩みはさまざまな方法で軽減できるようになっているんです。
女性の月経の回数は、100年前の約10倍にも増えているといわれています。
子宮内膜がはがれ落ちることで起こる月経は、はがれ落ちた子宮内膜=経血を押し出そうと子宮が収縮を繰り返します。
月経は「健康のバロメーター」などといわれることもありますが、実は子宮にも負担をかけ、それによってトラブルを招くこともあります。
病気を防ぐためにも、月経に関する情報をアップデートして、「からだを大切にする」ための選択肢を増やしていきましょう。
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From Lab.編集部
「生理がからだの負担になっているとわかっても、ちょっと不安というのが本音です。でも、友だちはピルを飲んだり、ミレーナⓇを入れていたりするので興味はあります。もう少し調べて選択肢のひとつにはしてみたいです」
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生理周りのお悩み解消のためにできること
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ここからは、月経関連の悩みをらくにする方法をご紹介しましょう!
■婦人科でできること
婦人科では薬や医療機器などを使って、月経関連の悩みやつらい症状を軽減することが可能です。
低用量ピル…エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンが配合された錠剤。
排卵を止めて、ホルモンバランスを一定に保つため、月経がなくなったり、ほとんどなくなったりします。月経関連のつらい症状の軽減だけでなく、避妊にもなります。
「ピルを飲むと太る」「将来妊娠しにくくなる」といわれることもありますが、それは根拠のないうわさ。
ただし、人によっては吐き気やムカつき、不正出血、頭痛などの副作用が起こることがあります。
ピルには複数種類があるので、かかりつけ医と相談しながら選んでいくと、自分に合う副作用が起こりにくいものを見つけることができます。
ミレーナⓇ(IUS)…ミレーナⓇはIUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)という月経調整法のひとつです。
プロゲステロンが入った小さな器具を子宮内に挿入しておくと、そこからプロゲステロンが放出され、子宮内膜が薄くなっていきます。すると月経が軽くなる、またはほとんどなくなり、月経に関連するつらい症状が軽減されるほか、避妊効果も期待できます。
一度挿入すると約5年間、効果が持続するため、手間いらずなところもメリットのひとつ。ミレーナⓇとエストロゲンの薬剤とを一緒に使うと、更年期関連の悩みの軽減にも役立ちます。
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漢方薬・・・漢方薬は、生薬(しょうやく)とよばれる自然界にある植物や鉱物などを複数組み合わせて作られた医薬品。
一剤でいろいろな症状を解消したり、和らげたりする作用があり、不調があちこちにわたって現れる月経関連のトラブルの緩和に効果を発揮することがあります。
漢方薬にはさまざまな種類がありますが、婦人科関連の治療には当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)といった漢方薬がよく使われます。
漢方薬はドラッグストアなどでも市販されていますが、効果を得られるかどうかには個人差があります。専門医に相談してみるとよいでしょう。
■自分でできること
婦人科医療の活用に加え、市販のアイテムを使って月経の不快感を和らげるのも有効です。
月経カップ・・・月経カップは腟の中に入れて使う生理用品。
ソフトな医療用のシリコンでできたカップを小さくたたんで腟口から押し込むと、腟内で開いて経血を受け止めます。外すときは、カップの底を指で挟み、腟とカップの間にすき間をつくってから引き出します。
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月経カップは腟にぴったり密着するため、使うと経血の漏れがほとんどなくなります。使った人からは「月経中であることを忘れてしまう!」という声が届くことも。経血が多めで漏れが気になる人や、ナプキンを頻繁に替えるのが難しい状況などには、特におすすめです。
吸水ショーツ…ショーツのマチやヒップの部分に、サラっとした「吸汗速乾生地」、素早く吸い込む「吸水シート」、もれにくくする「防水シート」、「防水布」などの複数の生地を重ね、水分をしっかり吸収し、漏らさない工夫がされたのが、吸水ショーツの特徴です。生地が重なっている分、着用する時にややごわつきを感じることもありますが、経血漏れが不安な人にとっては安心なはず。
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布ナプキン…コットンの布を数枚重ねて縫い合わせた布ナプキンは、紙のナプキンだとかぶれやすいなどの不安がある人におすすめのアイテム。
下着と変わらない感覚で付けることができて、月経中の不快感の軽減につながります。洗濯して何度も使えます。
デリケートゾーン専用ソープ…デリケートゾーンは構造が複雑なうえ、おりものや経血などの分泌物も多いので、汚れがたまりがちです。
でも普通のボディソープで洗うと、しみてヒリヒリするといった不快感があったり、洗浄力が強いため腟の常在菌まで除去してしまいトラブルが生じたりすることも少なくないようです。
デリケートゾーンのpH値を壊さない弱酸性&低刺激のデリケートゾーン専用ソープを使えば、繊細な部分を過度に刺激することなく、清潔にできるはずです。
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From Lab.編集部
「生理中を快適に過ごすための選択肢がたくさん示されていて、参考になりました。この記事をパートナーにもシェアして、理解を促してみたいです!」
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「からだを大切にする」意識をアップデートしよう
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ピルやミレーナⓇを使えば、卵巣や子宮を休ませることができます。そうすると排卵や月経のたびにかかっていた負担がなくなり、病気の予防や将来の妊娠に備えられるといったメリットにつながります。
月経にかかわる婦人科医療やフェムテックはどんどん進歩していて、かつては常識だったことが大きく変わってきています。現に女性の婦人科医のほとんどは、何かしらの方法で月経を調整し、つらさとは無縁の日々を送っています。もう、月経のつらさに耐えることが自然な時代ではなくなってきているのです。
意識や知識をアップデートして、自分のからだを本当の意味で大切にするにはどうするのがよいのか、自分にとって最適な方法を選んでいってほしいと思います。
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「月経に多少の不快はあって当たり前」と思い込んでいたんですが、もはやそんな時代ではなくなってきていたなんて……全く知りませんでした。
いろいろな生理の対策方法もわかったので、自分なりに取り入れていきたいです。
これからも、からだへの意識と知識のアップデートをして、自分を大切にしていきます!
〈今回のPoint〉
・生理のつらさを安全に軽減できる方法が、実はたくさんある
・ピルやミレーナⓇを使えば、卵巣や子宮を休ませることができる
・医学や技術の進歩とともに、からだへの意識と知識をアップデートしていこう!
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