『ジュブナイル』(短歌7首連作)

ジュブナイル

クロールをしたことがない平たい目あふれるばかり昼の切り裂き

攻守交代 膝を伸ばして友人に膝を伸ばしてスタートと言う

桟橋の激突の音けたたましくやがて浮かんだ桟橋の音

それは白・黒に写った水紋の写真で鳥のまばたきの様

ひとりでに歩いてゆくと少年の奥に少女のひとりで歩く

内窓に貼りつく蝶をかえりみてその場しのぎの本当のこと

自然だといいな 電車を降りてから雪を見るまで広げた時間

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