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明日から使える!超基礎営業心理学。

こんばんは。

営業をする上で、論理と感情に訴えかけることは重要です。
世界的な営業、コンサルであるジグ・ジグラーさんの言葉で「営業とは、感情の移動である」という言葉があります。

感情を動かすには?


お客様の感情を動かすには、どうするべきでしょう?
熱意を持って!やお客様のために!という回答もあるでしょう。

この感情を動かすという抽象的なキーワードを具体的なHowに落とし込んだものが心理学だと考えます。

※ジグ・ジグラーさんは昔の書籍も販売されているので、ご興味ある方はぜひ!

世の中の広告、マーケティング、営業などの購買シーンでは意識、無意識のうちに様々な心理学が使われております。

正しく理解し、正し活用することで、大きなメリットを生むことが出来ます。
反対に、正しく理解が出来ていないと、マイナスの影響を及ぼすこともあるでしょう。

そんな様々ある営業心理学でも、
明日から使える簡単な、そして超基礎的な心理学をご紹介します。

※記事最後に…更に強化したい!というストイックな皆様におすすめの書籍もご紹介します。

ハロー効果

ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。光背効果、後光効果とも呼ぶ。
心理学の世界では、認知バイアスと呼ばれるものの1つである。
ハロー効果には、ポジティブ・ハロー効果とネガティブ・ハロー効果とがある。
ポジティブ・ハロー効果は、評価者が人材を評価する際に、ある特定の評価が高いと感じた場合に、別の項目も高くしてしまう現象である。また、ネガティブハロー効果は、評価者が人材を評価する際に、ある特定の評価が高いと感じた場合に、別の評価を低くしてしまうという現象である。
ポジティブ・ハロー効果の例として、次のようなものがある。
・Aさんが有名大学を卒業しているということと、ビジネスパーソンとして優れているかどうかは本来関係のないことであるが、実際に確認などをせずに、Aさんを優れたビジネスパーソンであると評価する
・英語ができることと、仕事ができることは本来、関係のないことであるが、実際に確認などをせずに、英語のできる人を優れたビジネスパーソンであると評価する 。

グロービス経営大学院

後光効果だととも言われるハロー効果。
営業のシーンでは、所謂清潔感とか笑顔などと言われるような部分がわかりやすいと思います。

髪型は清潔感があるか?整っているか。
ぼさぼさや寝癖のある方だと「ルーズなのかもしれない」という印象を与えてしまいますよね。

他にも、肌荒れやスーツのシワ、口調なども大切です。
人前に出る以上、最低限のお肌のケアや爪のケアは男女関わらず重要だと思います。

男性でもビジネスメイクを行う方が増えてきていますもんね。
メイクとまでは行かなくても、定期的な美容院や眉毛のケア、匂い(コーヒーやたばこ)のケアは対面の場合気をつけたほうが良いでしょう。

テレワークであればライトやマイクなど。
テレワークでの環境については以下もご覧下さい。

そして、営業ですぐに実践できるのが「言い切ること」です。

「まるまるだと思います…」のみで商談をしている方をたまに見ます。
不確定要素が強いものや、個人の意見であれば良いのですが、会社として公式に公開しているものや不変なものについては「〇〇です」と言い切ったほうが良いです。

お客様もこの「言い切り」があるかないかで不安な状況が解消されず、購買を控えてしまうという方も少なくありません。

適当に何でもかんでも言い切るというのは違いますが、会社、世間の事実や製品仕様などの不変なものに関しては自身を持って言い切りましょう。

これだけでも、先方に安心を与え、良い製品なんだという印象を与えることが出来ます。

ザイアンス効果(法則)

ザイアンス効果とは、最初は興味がなかった物事や人でも、何度も接するうちに、好きになっていく心理的現象のことを指します。
別名「単純接触効果(mere exposure effect)」「熟知性の原則」とも呼ばれます。
例えば流行の歌はラジオ、テレビCM、友人知人とのカラオケなど、生活におけるあらゆる場面で流れるため、望まなくても何度も聴くことになります。

そのため、初めは全く興味がなかろうと、そのうち自分もカラオケで歌うようになるほど、その歌を気に入ることがあります。これがザイアンス効果です。

ザイアンス効果は多くの論文でその効果が実証されています。
「頭が楽なら顔にはほほえみ(原文: Mind at Ease Puts a Smile on the Face)」という2001年に発表された論文では、参加者の顔に電極を取り付け、わずかな表情の変化を調べる実験について記されています。

その実験では参加者に何枚かの写真を見せるのですが、そのうち、事前に輪郭を見せたことのある写真については、参加者の表情筋が和らいだり、かすかな笑みが浮かんだりしたそうです。

ザイアンス効果の発見自体は、2001年よりもさらに遡ります。
著名な心理学者であるロバート・B・ザイアンス(1923~2008)は、学者人生の大半を、刺激の反復に対して人が抱く好意の研究に捧げました。

そして1968年、繰り返される刺激に人が好意を抱く現象のことを、「単純接触効果(ザイアンス効果)」と名付けたのです。

blastmail

単純接触効果とも呼ばれるもの。

面白い逸話があり…
営業の現場では、新規営業において2回訪問で諦めてしまう方が8割いる。
反対に、5回訪問する営業は全体の8割の契約を受注している。と。

社内会議や事前準備もとても重要ですが、提案においての答えは「お客様が持っている」ものです。
社内であれこれ議論をして、いたずらに時間が過ぎていくことを考えたら10分でもいいのでお客様と接点を持ったほうが良いと思います。

訪問であればお客様先に顔を出す。
ハイブリッド、Webであれば10分商談などでもいいので接点回数を増やす。

重要な商談は2営業日以上コンタクトを開けないでお客様と接点を取り続ける。ということもしていました。

些細なことでもいいので、頂いた質問をあえて持ち帰り、当日や翌日の10分商談で回答するというのも場合によっては良いでしょう。

データとしては5回接点を持つタイミングが最も印象が良くなるコスパが良い回数とのことです。

新規のお客様でも、既存の引き継ぎをしたお客様でも5回の接点を持つ。
というのを意識していただけると、お客様にもっと気に入ってもらえるのではないでしょうか。

代弁トーク

これは、複数の心理学やコールドリーディングが関与するので、内容のみ説明します。

代弁トークとは、口語で感想や疑問を代弁することです。

例に書いてあるように…
「うわ、意外と高いな…」「これ、現場は使ってくれるのかな」「いまうちに必要なのかな…」と、皆様おっしゃられるのですが。

のようなトークです。

ここは、あくまで相手の気持ちを代弁するので、敬語ではなくても問題ないと言われています。

「そうそうそう思ってた」→「なるほど」という共感、納得を醸成するのが目的です。

よくある質問や反対意見、疑問等ってどの業界、製品でもあると思います。

「よくこのような質問をされるのですが」ではなく
「〇〇ってどうなんだろう?と疑問に持たれるお客様もいらっしゃるのですが」と言い換えるだけで
トークに臨場感やリアリティが出ますし、納得感も大きくなる。

この少しの言い換えでも与える印象を大きく変えることができるので、こちらの代弁トーク、おすすめです。

7割対話法

人は、聞いている時間は長く感じ、話している時間は短く感じます。

一時間の商談で、ずっと話を聞いていたらどうでしょう…?
校長先生のお話や、授業などのように一方的に聞いているだけだと長く感じ、苦しいと感じることもあります。

三流は、自分が7割話し、二流は、相手と半分ぐらいの割合で話し、一流は、どれくらい話す?

一流は、自分が話す時間より、相手が話す時間を大切にします。
相手の話す時間が7割で、自分の話す時間が3割。これがもっともいいバランスだという研究結果があります。
たとえば相手が9割で自分が1割だと、相手にしてみれば、自分ばかり話しすぎていて、不安に感じる割合も多くなるというのです。

こちらの書籍でも解説されていました。

聞き方の一流、二流、三流

ヒアリングの基礎の基礎でもある話す割合。
相手にその商談時間を気持ちのようものだと思ってもらうためにも、7割は相手に話してもらうというのはとても重要です。

ヒアリングが苦手な方は「具体的に、詳しく、例えば」のフレーズで深掘りすると良いでしょう。
僕も最初は話すことに必死で、相手の話を聞くことが苦手でした。

これを乗り越えたので上記のフレーズです。

加えて、話すだけでなく反応すること。
反応は、相手を否定するものや無関心ではなく「共感」すること。

これができると「なんとなく良い人だったな」「あの営業気に入ったな」という印象を与えることが出来ます。
難しいかもしれませんが、相手の話を聞くことを意識してみましょう。

なれると、自分が一方的に話すより遥かに簡単に好印象を与えることが出来ます。

共同作業

人は、一緒に〇〇をするということで心の距離が縮まったと感じます。

一緒に働いた、一回一緒にご飯を食べたなどでも、仲良くなったなと感じますよね?

上申前に上申資料を一緒に作る、回数を重ねてお客様と一緒に提案を作る。
営業のシーンでは、一方的な提案ではなく「共創」することはとても大きな効果を生みます。

さらに、共同作業の場合、サンクコスト効果が働きます。

サンクコスト効果

サンクコスト(埋没費用)とは、「すでに支払ってしまい、取り返すことのできない金銭的・時間的・労力的なコスト」のことです。

そして、「サンクコスト効果」とは、「すでに支払ったコストを取り戻そうとする心理効果」です。
サンクコスト効果の影響を受けてしまうと、サンクコストに気が取られ、合理的な意思決定ができなくなります。

「合理的な意思決定」とは、その時々ですべき最良の判断です。
あなたは、多額の投資をして新規のマーケティングプロジェクトを立ち上げたとしましょう。
やっと立ち上がった新規プロジェクトでしたが、顧客のニーズを読み間違い、完全に不採算事業になってしまいました。
この場合、合理的な判断をすると、その事業からは撤退すべきだという判断になります。

しかし、サンクコスト効果の影響を受けてしまうと、「これだけ費用、時間、労力をかけて立ち上げたんだから、かんたんに引き下がれない。追加の投資をしよう」と考えてしまうのです。
人間は、頭では分かっていても、感情で動いてしまう生き物なため、サンクコスト効果の影響を受けてしまいがちです。
サンクコスト効果の罠に陥った結果、合理的ではない判断をしてしまうことは、ビジネス、プライベート問わずよく起こります。

マケフリ


共同作業という時間の投資を行うことで、距離を縮めつつ提案を進めていきたくなる心理効果。
先程の単純接触効果と合わせるとさらに大きな効果を生むことができるでしょう。

ラベリング効果

ラベリング効果とは、相手にラベルを貼る=イメージを植え付けることで相手の心を動かすテクニックの1つです。

ラベリングをすることによって、相手はラベルの貼られた通りに暗示にかかってゆくことを指します。

例えば「あなたはとても優しい人ですね」と相手からラベルを貼られると、意識的にも無意識的にもラベルを貼られた通り、本当に「優しい人になってしまう」という効果のことです。


これ、結構使えます。

相手にどうなってほしいか。
例えば、上司に今日奢ってほしいなーと思っているとしましょう。

そんなときに「〇〇さんって、後輩に奢ったりして話を聞いたり、とっても面倒見のいい人ですよね」と言う。

相手は無意識のうちに「自分は、奢って話を聞けるいい上司と思われているんだ」と感じ
自然と奢ってしまう。というものです。

営業でも判断を急ぎたい場合に「〇〇社長って、重要なご決断は迅速に行う。という印象があります」などと伝えていくのも効果的でしょう。

相手にこうなって欲しい、こう動いてほしいという理想があれば
期待するのではなく、ラベリングで誘導しましょう。

プライベートでも使えるテクニックです。

ウィンザー効果

第三者話法のようなものです。

よくいうお客様の声ですね。

事例や、お客様の声。
特に同じ悩みや同じ境遇の他者の話を信用してしまいがちです。

お客様と共通の悩みを持った事例を紹介するなども効果的です。

導入事例よりも、購買事例を話す。というのも良いです。

強い事例紹介

お客様との出会い、きっかけから成功したストーリー。
上記の④のように「あなたと同じポイントで悩んだお客様がいた」というのは、先方の興味を引きます。

また、同じ悩みが具体的かつ共通点の多いものだとなおさら興味関心が強まります。

興味関心が強まると、乗り越え方を真似たいと感じます。
購買判断における悩みを乗り越えると?受注です。

このような第三者話法をメインにおいて購買事例紹介というのも効果的なので参考にされて下さい。

以上です。

受注はロジックの要素もありますが、感情の要素もあります。
心理学を使う、理解する最初の目的は相手を動かすと言うよりも、もっと手前の「気に入ってもらうこと」にあります。

ロジックでどれだけ良い製品だ、サービスだと理解をしていても
剃れば胡散臭い人からの紹介だったら?全く知らない赤の他人からの紹介だったら?営業が怖いなと感じたら?
感情面で購買に踏み切らないケースもあると思います。

訴求ポイントや、提案ロジックを強固にするため、相手に気に入ってもらう必要があります。

本日ご紹介した簡単なテクニック。
一つでも参考にしていただければ嬉しいです。

では、お疲れ様でした!


※おすすめ書籍はこちら


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