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2025/01/15_#848_疑義照会FAXを辞めるべき

今回は、病院薬剤師の業務で改善した方がいいことを書きます。

自分の最初のキャリアは病院薬剤師でした。今は、転職してメディカルコールセンターで働いています。

現場を離れて数年たち、民間企業に勤めてから思うことがありました。

病院薬剤師では、調剤薬局の薬剤師と院外処方箋の処方内容について疑義照会のやりとりをすることがあります。

病院では外来患者さんの処方箋を院外処方箋として交付して、院外薬局に院外処方箋を渡して、薬剤を院外薬局でもらうことがほとんどです。

中には、外来患者さんの調剤も病院内で行っているところもあるかと思いますが、それはごく少数になりました。

薬剤師は、処方箋の内容に、疑問点や質問がある場合には、処方元の医師に確認する疑義照会が法律で定められています。

自分の勤務していた病院では、院外薬局との疑義照会のやり取りはFAXでした。
A41枚を横にして半分を処方箋の写し、残りの半分を疑義照会内容を記載する形式でした。

勤務していたときは、FAXでやり取りすることは当たり前だと思っていました。
退職して年月が経過するとやはり、FAXのやりとりは非効率的で変えたほうがいいのではないかと感じています。

FAXだと手書きになり、効率が悪いです。FAX自体のやり取りも面倒です。通信状態によりFAXの文字が見にくかったりして、視認性がよくありません。
自分だったら、これら疑義照会のやり取りは、teamまたはLINEで行います。

teamsやLINEであれば、処方箋の画像を添付し、疑義内容をチャットでやり取りするだけになります。FAXだと紙でしか残らないので、電子カルテの保管も面倒になりますし、原本保管のスペースも取ります。

チャットでやり取りをし、それでも意図が伝わりにくいのであれば、teams、LINEともに通話機能があるのでそれを利用すればいいと思います。

疑義照会のやり取りは、処方した医師に確認を取る必要があります。病院薬剤師時代は、医師の診察の合間に直接確認に行ったり、外来看護師さん経由で確認したりととても不便でした。
診察の合間でいくので、意図が十分に伝わらなかったり、医師が忙しくて、疑義照会を十分に対応してくれないなどありました。

これがLIneやteamsであれば、グループチャットのように医師も入れて、医師が回答するようにすれば、記録も文字で残るし、十分利用価値があると思います。

今後電子処方箋に移行していく中、FAXでのやりとりを続けていくのはどうなのかと思います。
おそらく自分のようにLINEやteamsを活用すべきだと考えたヒトは今までにいるはずです。
でも、FAXの利用が終わらないのは、周りの調剤薬局がFAX対応を続けているからか、病院側がFAX対応を頑固に続けているからかどちらかになります。

調剤薬局側では、地域の薬剤師会のつながりもあり、なかなかFAX廃止に意見を集約できないのかもしれないです。また、全国の処方箋受付をしている手前、FAXでしかやり取りしない病院もあり、なかなか廃止がむずかしいのかもしれません。
病院側では、teamsやLINEなどのIT機器の精通や、Teams、LINEなどでやり取りすることのプライバシーの問題(自分としては、民間企業ではtemasでオンライン会議もしているし、特段プライバシーの問題はないと考えています)で、FAX廃止ができないのかもしれません。

FAX廃止に持って行くには、病院と周りの調剤薬局が同時にやらないといけないハードルがあり、進まないのだと認識しています。
また、病院側は前例主義であるので、よその病院が始めたらやることが多いです。そのため、どの病院もファーストペンギンにはなりたくないです。

国が主体で進めるか、地域薬剤師会と病院で話し合い、効率化を重視して先行で導入するかといった形でしか、進められないように感じます。

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