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生保暮らし、ライブのチケットを買う。

夏のライブのチケットを買ったので、今月はいつもより少し節約ぎみに生活している。

チケット代は貯金から出したので今月の生活費に影響はないのだが、まあなにせ気分の問題だ。

コロナ以降、コンサートやイベントの開催が危ぶまれ、会場に収容する人数を減らしたことも手伝って、大方のチケット代が値上がりした。
今回のライブも行くかどうかもかなり悩んだが、結局行くことにした。

こういう時はお世話になっている婦人相談員さんの「楽しみを無闇に我慢しないでください」という言葉を思い出すようにしている。

当たり前だが生活保護で支給されるお金というのは生活のためのものなので、生活扶助を見境なく遊興に使ってしまうのは論外だ。
だが、生活扶助の範囲内できちんと食べて寝て暮らしている受給者が、貯めておいたお金を趣味や楽しみに使うのならば、なんの問題もない。
生活保護は、受給者の生きがいや趣味や楽しみを含めた生活のためのお金なのだ。

趣味に対しての出費を見つめるたび、婦人相談員やケースワーカーとの恵まれた出逢いにしみじみ感謝する。
保護受給開始時は気持ちも弱っていたので「そういうのは我慢してください」と頭ごなしに言われたら、多分なかなか受け入れられず、かといって堂々と反発することもできずモヤモヤと苦しんだと思う。
実際、以前べつの自治体で保護受給を検討した際には、趣味や遊興への出費はできなくなると威圧する(実際に「今後はできなくなりますよ」と言われた)ような口ぶりのケースワーカーに遭遇した。

生活保護のケースワーカーや関わる職員の保護制度に対する姿勢や理解度は、受給者の生活だけでなく心理や精神に大きく影響する。
それに、制度の中身や当事者の事情も知らないで知ったかぶりするひと達もいて、保護受給者が意味もなく肩身の狭い思いをする原因になっている。

たとえ生活保護受給者といえど、趣味や楽しみを奪われて、ただ食べて、ただ寝て、ただ息をする、というような生き方を強制される謂れはない。

というわけで、生活保護で暮らしているわたしは大手を振ってライブに行くのである。

ライブはもう少し先だ。
今から楽しみでならない。


では、また。

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