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代替療法 PART 1

        


娘が急性リンパ性白血病と診断され
治療を始めた頃
医師からの説明で印象に残っているワードがあります。

完治する確率は30%
これは骨髄移植を受けた場合の確率です。
初期の寛解導入の治療で寛解できる確率は70%
その当時、入院先の病院では
娘と同じタイプの白血病で移植後の5年生存者は1人。

この「確率」がその当時、大きな意味を持っている
そう感じていました。
娘は治療を始めて半年後1度目の再発
完治する確率は30%が20%へ修正されました。

私たち夫婦は確率の信者になり
もう、完治するのは奇跡でも起こらなければ
無いとすら思い
確率が事実であると思い込んでいたのでした。

その当時、可能性を見つけるために
夫は「奇跡的に生還した10人」のような本を
片っ端から探し出しては読んでいました。

その中で、医師ご自身の息子さんが白血病になり
亡くなった経験を糧に研究し
病院では治療がなくなった人達に
代替療法を行なっていることを知りました。

夫は、医師の所在を確認し
直接話しをするために、飛行機に乗ったのでした。
会って話せるのは新幹線が発車するまでの5分
その医師が言ったのは
「治る確率は20%それでもいいなら病院にいらっしゃい」
とのことでした。

病院で治療することに可能性を感じなくなっていたので
このまま、治療を継続することは諦めに近い感覚でした。
このような気持ちのまま、治療を継続することに
罪悪感もありました。

同じ20%であれば希望が描ける方を選ぼう。
それが、代替療法に踏み切った理由でした。





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としみ
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。またの訪問をお待ちしています : )