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さあ、ご一緒に。『アウフヘーベン』! 止揚の力を哲学シャーク!!
ハイ! 葉落々の『哲学シャーク・オブ・ザ・デッド!』の時間がやって来ました!
もう11月だってのに都心部で夏日を観測したようです! なんでも14年ぶりだとか。って14年って意外と最近な気がしますね。11月になったとて日の入り後の西の空に夏の大三角が見られるように、まだまだ夏本番なんですよ。きっと!実際には夏の大三角なんて平地ならほぼ一年中観測できますし、年に一度の七夕の逢瀬でお馴染みの織姫と彦星も天の川を挟んで年がら年中観測し合ってることでしょう。
実はこのお二人さんちょいと訳ありかも。彦星くんことわし座のアルタイルが天の川の岸辺ぴったりに位置しているのに対し、織姫さんであること座のベガは天の川からちょっと離れた位置に浮かんでるんです。二人の微妙な距離感を表す物的証拠ですな。
何しろ二人は約14.4光年も離れているのです。宇宙SNSでやり取りしても届くのが14年以上、さらにレスして29年! そりゃあねえ。
今回の『大學奇譚 葉落々の準備室』は哲学回! 『大學奇譚』の世界観をはららっと哲学シャークしていきましょー!
『アウフヘーベン』。
さあ、みなさんご一緒に『アウフヘーベン』!
ほんとドイツ語っていい響きさせてますよね。『アンゲシュテルター(会社員)』! 『オランジェンザフト(オレンジジュース)』! 『シュタウプザウガー(掃除機)』!
ついつい声に出したくなる言語群です。
そんな『大學奇譚』に登場する『アウフヘーベン』は学術兵器です。大學に組織されている准教授以上に所持が認められるケープのような外装兵器であり、それは知識という名の絶対的な盾です。
稼働領域内での論文の実界化を自動的に探知。アウフヘーベン装備者が論文発動者よりも論文に対する知識、理解度が高い場合、論文発動そのものを無効にしてしまう強力な防御手段です。
もしWis使用者が學生であれば、准教授レベルの知識度なら容易に論文攻撃を封じることができます。アウフヘーベンを身に纏うということは力の象徴を背負っていることと同義であるとも言えます。
それに何よりもデザインがカッコいいんですってば!
ミリタリー調のケープは肩に羽織るだけでワンランク上の学者の雰囲気を演出してくれます。
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実装されている学術兵器であるため、普段はレプリカを纏っている教授がほとんどですが、何とかそのレプリカだけでも一着戴けないかなと画策中だったりします(みんなに内緒で)。和風なデザインとか、レザーなパンク風とかあればいいのに!
そもそも『アウフヘーベン』とは。
ドイツの哲学者ヘーゲルが提唱した『止揚』という概念です。
ここに対立する二つの意見があるとします。そのどちらか一方のみを選択するのではなく、対立関係を見直して互いの良いところを見出し、取り入れ、さらに展開させて第三の意見を導き出すという考え方。それが『哲学的に止揚する力』です。
例えるならこんな具合で。
彦星「遠過ぎて会いに行くのしんどいわ。おまえからこっちに来いよ」
彦星の攻撃!
彦星は身勝手な持論を展開させた!
織姫「あら。付き合い始めの頃、毎日でも会いたいって言ってたのはあなたじゃなくて?」
織姫のターン!
牛飼いよりも機織り職人の方が学がありそうだ!
織姫のアウフヘーベンが自動起動! 止揚力発動! 彦星の持論は雲散霧消した!
てな感じです! アウフヘーベンの効力でWisの論文発動が消散してしまうのです
で、そこで第三者の意見を述べるのですよ。双方の意見を聞き入れ、その意味と真意を探る。哲学的に導かれる答えとは。
葉落々「もう一緒に住んじゃえばいいんじゃね?」
これが哲学的『止揚』です。アウフヘーベン。さあ、ご一緒に。アウフヘーベン!
この私の止揚力のこもった言葉で、わし座のアルタイルとこと座のベガが恒星衝突を起こすのはまた遠い未来の宇宙でのお話。
『大學奇譚 葉落々の準備室』今日はこの辺で!
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