1039 メモ サービス・アズ・ア・ソフトウェア。
xよりポスト引用。面白い。ソフトウェア・アズ・ア・サービスからサービス・アズ・ア・ソフトウェアへ。言葉遊びではないですね。
Shin丨AI×プロダクト開発の専門家
@shin_sasaki19
アメリカ著名VCであるセコイア・キャピタルが語る「Software-as-a-ServiceからService-as-a-Softwareへの変化」がめちゃくちゃ面白い。どういう変化があるのか記事を元に整理してみます。 Service-as-a-Softwareとは これはAIや自動化技術を使って、ある業務やプロセスそのものを「ソフトウェア化」し、サービスとして提供する形態です。つまり、従来人間が行っていた業務をAIや自動化されたソフトウェアが代わりに実行し、その成果を直接ユーザーに提供する形です。 なぜService-as-a-Softwareが台頭したのか AI革命から2年が経ち、私たちは「速く考える」時代から「ゆっくり考える」時代へと大きな転換点を迎えています。かつてのAIは、膨大なデータから瞬時に応答を導き出す、いわば“即座の判断”に頼っていました。しかし、今AIは「一歩立ち止まって、深く考える」ことを学びつつあります。この進化が、AIエージェントアプリケーションの新たな展開を促しているのです。 ・ハーヴェイ:AI弁護士 ・Glean: AI作業アシスタント ・工場:AIソフトウェアエンジニア ・要約: AI 医療筆記者 ・XBOW: AI ペンテスター ・Sierra: AI カスタマー サポート エージェント 次のフロンティアとして、AIが「ゆっくり考える」、すなわち推論層を発展させることが焦点となってきました。これまでAlphaGoが示したように、AIがただのパターンマッチングではなく、リアルタイムでシナリオをシミュレーションし、問題解決に向けた推論を行う能力を持つことが、次のAIの進化にとって重要です。 「ゆっくり考えるAI」がAIエージェントを可能にする この「ゆっくり考える」能力を体現するのが、OpenAIの新しいモデル「Strawberry」です。Strawberryは、推論時に深く考え、最適な結果を選び出す機能を持った初のAIモデルです。これまでの事前トレーニングされたデータに基づく「反射的」な応答から脱却し、より人間のように立ち止まって考える力を持ったAIです。 Strawberryの登場は、AIが単なる高速な応答マシンではなく、複雑な問題解決や意図的な推論をリアルタイムで行う存在へと変貌することを示しています。この変化は、AlphaGoが囲碁の世界で革命を起こしたのと同様、今後のAI研究とビジネスに大きなインパクトを与えるでしょう。 エージェントアプリケーションの急速な成長 この進化によって、AIエージェントアプリケーションの市場は急速に拡大しています。AIが単にデータを処理するだけでなく、実際に複雑な問題を解決し、ビジネスの意思決定に貢献する場面が増えています。 特に、AIは「サービスとしてのソフトウェア (SaaS)」という概念を超え、「仕事」を実行するエージェントとしての役割を担いつつあります。例えば、カスタマーサポートを自動化するAIエージェントや、法律文書の作成を行うAIアシスタントなどがその一例です。これらのエージェントアプリケーションは、従来のビジネスモデルを一新し、AIが直接「仕事」を売る形へと進化しています。 AIは「仕事そのもの」を売るようになる AIエージェントアプリケーションの市場が急拡大し、AIが知識経済において新しいビジネスモデルを作り出しています。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)からAIを活用したサービス提供モデルへの移行も進行しており、AI企業は「仕事」そのものを販売する形へと変化しています。 これまでソフトウェアを売るSaaSモデルが大きく変わり、仕事をこなすためのソフトウェアではなく仕事そのものを代替するAIエージェントを売るようになります。 クラウドへの移行は、サービスとしてのソフトウェアでした。ソフトウェア企業はクラウド サービス プロバイダーになりました。これは 3,500 億ドルのビジネス チャンスでした。 エージェント推論のおかげで、AI への移行はソフトウェアとしてのサービスです。ソフトウェア企業は労働力をソフトウェアに変えます。つまり、対象市場はソフトウェア市場ではなく、数兆ドル規模のサービス市場です。 AI時代に突入したSaaSの未来はどうなる? 最近、私たちは投資家たちと話す機会があり、その中で最も多く受けた質問が「AIの台頭によって既存のクラウド企業はどうなるのか?」というものでした。多くの人が、AIがクラウド企業を脅かすのではないかと心配しています。 私たちは初め、「クラウド企業は影響を受けない」と考えていました。なぜなら、AIの基礎技術はスタートアップと既存の大企業の両方に利用可能だからです。つまり、既存のクラウド企業もAI技術にアクセスできるため、AIを取り入れながら現在の優位性を保てるだろうという見方でした。 通常、スタートアップが成功するためには、既存の企業よりも魅力的な製品を早く市場に出し、顧客を獲得する必要があります。しかし、AIのような基礎モデルは、データやインフラをすでに持っている大企業も同じように活用できるため、既存企業が競争で不利になることはないだろうと考えていたのです。 しかし、最近になって私たちの見解は変わりつつあります。AIがもたらす変化は、単に新しいテクノロジーの導入にとどまらず、ビジネスモデルそのものを大きく変革する可能性があるからです。AIの「認知アーキテクチャ」を効果的に活用し、AIの能力を信頼性のあるビジネスソリューションに変えるには、相当なエンジニアリングリソースが必要です。そして、それをうまく行う企業だけが、AI時代に勝ち残ることができるかもしれません。 この状況は、20年前にクラウド型の「Software as a Service (SaaS)」が登場した頃を思い出させます。当時、オンプレミス型(自社でサーバーを持つ)のソフトウェア企業は、「SaaSなんて大したことはない」と軽視していました。「自分たちでサーバーを運用すれば、クラウドで提供するのと同じことができる」と思っていたのです。 しかし、SaaSの登場はそれ以上の変化をもたらしました。ウォーターフォール型の開発プロセスからアジャイル型へ、エンタープライズセールスからプロダクト主導のグロース戦略へ、そして定額料金から使用量に応じた料金モデルへと、ビジネス全体のあり方が根本的に変わったのです。オンプレミスのソフトウェア企業の多くは、この変化に適応できませんでした。 AI時代の「仕事を売る」ビジネスモデル 今後、AIも同じようにビジネスのあり方を変える可能性があります。AIがただのソフトウェアの代わりに「仕事」を売るようになると、ソフトウェア市場にとどまらず、サービス市場全体に影響を与えるかもしれません。 例えば、私たちが見ている「http://Day.ai」は、AIネイティブのCRM(顧客関係管理)ツールです。これまでは、SalesforceのようなCRMを企業のニーズに合わせてカスタマイズするには、システムインテグレーターに依頼して数十億円ものコストがかかっていました。しかし、http://Day.aiはメールやカレンダーにアクセスし、簡単な質問に答えるだけで、最適なCRMを自動生成してくれます。まだ完全な形ではありませんが、将来的には人間の手を一切借りずに運用できるCRMとなる可能性があり、多くの企業がすでにhttp://Day.aiに切り替え始めています。 AIがSaaSの世界にもたらす変化は、20年前にSaaSが登場した時と同様に大きなインパクトを与える可能性があります。AIの導入が進むことで、ソフトウェア企業は単なる製品提供者から「仕事」を提供するサービス企業へと変わるかもしれません。そして、その変化に適応できる企業が、AI時代の勝者となるでしょう。
---- 以上、元のブログ記事が長く難しい内容だったので理解しやすいよう整理し解説を追加してみました
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