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言葉の意味をすり合わせる。
今朝、10歳の娘のために取っている「小学生新聞」を読んでいたら、1面に「そろそろスギ花粉が飛び始めるよ〜」という記事が載っていた。
私の花粉症はヒノキなので、2月下旬頃か〜と言っていたら、娘が「げじゅんってなに?」と聞く。
「げじゅんは、こんな漢字だよ」と言って紙面を見せ、ここでいう下旬とは、2月20日以降のことかなと説明する。
記事では、2月を上旬、半ば、下旬と3つに分けていたので、だいたいひと月を10日前後くらいに分けるだろう。だから、ここでいう「下旬は、2月20日以降」と私は捉えた。
これがもし、上旬と下旬の2つに分けられていたら、「下旬は、2月15日以降」となるだろう。
という説明をしながら、言葉の定義って面倒だなぁと思った。
たとえば、原稿の締切について、「なるはや(なるべく早く)でお願いします」と言われたとする。私にとって「なるはや」は3日後くらいかなと思って原稿を書き始めたとして。
もしかしたら、クライアントの「なるはや」は1日後かもしれない。私が急ぎで書いて3日後に提出したとしても、クライアントにとって私は「締切を守れない人」になってしまうかもしれない。
なるはやとは、何日後のことなのか、言葉の定義を一致させておかないと、大事故になる。
誰かの話す「こないださぁ〜」の「こないだ」も一体いつなのか。私の感覚だと3〜7日くらい前かな?と思うが、年寄の言う「こないだ」は20年くらい前の話だったりする。
よくあるのが、京都人が「先の戦」と言えば、太平洋戦争ではなく応仁の乱のこととかね。
原稿の締切についても、いろいろな捉え方がある。
たとえば、2/14(金)中に原稿がほしいと言われた場合。
クライアントである編集者が退勤するであろう、2/14(金)17時までに原稿が届けばいいのか。それとも2/14中に原稿を読むだけ読んでおきたいから、2/14の退勤する1時間前までにほしいのか。
とはいえ、2/14の24時までは、2/14中だから、24時までにメールすればいいのか。
それとも、2/14(金)中に届いていれば、週明けの2/17(月)9時から原稿が確認できるから、そういう意味での2/14(金)中なのか。
それなら、最悪2/17(月)9時までに届いていればいいのか?
2/14(金)中とは、いつなのか?
仕事が立て込んでいるときは、この編集者や会社が休みになる土日に働いて追いつくことだけが、フリーランスのメリットのようにも感じていたので、よく週末で帳尻を合せて、月曜の朝イチに見もらえるよう原稿を書いていたが。
とにかく言葉の定義は、お互いに確認しないと、捉え方は人によってさまざまなのである。
なのでひとまず事故が起こらないよう、原稿の締切については、あちらがざっくり指定してきた場合、私の方で細かく確認をする。
そんなわけで原稿を書くときも、この言葉の定義を読者に間違って受け取られることのないように、具体的に書くことが大事である。
駅からほど近い雑貨屋さんの、「ほど近い」とは?徒歩3分くらいなのか。車で2〜3分なのか。
表現としては間違いない。けれど、情報を伝える文章を書くときに、それで読者に正しく伝わるのかどうか。
レストランにはバラエティーに富んだメニューが…の「バラエティー」とは?100種類くらいあるのか?20〜30種類くらいなのか。
記事を読んだある読者が、100種類くらいあるのかな!?と思って、ワクワクしながらお店に行ったら、20〜30種類くらいしかなくて、がっくり。「なんだよ、この店…」なーんてことが起きたら、悲劇だ。
こんなことにならないように、言いたいことがちゃんと伝わるように具体的に、書いてね!!!ということを、ライター塾ではしつこく伝えている。
自分はその言葉をどう捉えているか。他の人はどう捉えているか。一致しているのかどうなのか。すり合わせることが大事。
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![京都在住エッセイスト・ライター、ときどき大学講師 江角悠子](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/97214255/profile_5c9d800d8680a7cbc9f8dbd617dd0b06.jpg?width=600&crop=1:1,smart)