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鹿レシピ「スネ肉の味噌炊き」

浜の漁師さんが毎年ご馳走してくれる鹿肉メニューに「スネ肉を炊いたやつ」というものがあります。正式な名前のない料理ですが簡単に言うと味噌煮込みですね。これが非常においしいので何とか再現できないかと頑張っているのですが、どうも絶妙に違う感じで何が足りないのか見当がつきません。本人に聞いてもはぐらかされてしまうので、とりあえず暫定のレシピでご紹介します。
ちなみに「炊く」というのは本州(内地)だと米以外であまり使わない言葉だと思いますが、北海道だと煮る場合でも使いますしなんならストーブや燃料(クルマのガソリン)でもすべて「炊く」だったりします。(多分、浜言葉なので道内の沿岸地域で通じる言葉だと思います)
この炊くというニュアンスは残しておきたかったので料理の名前は仮に「鹿スネ肉の味噌炊き」としておきました。

スネ肉は中にはスジがたくさん入っていますがこれがゼラチン質でおいしいのです

材料はなんとなくでいいのですがざっとこんな感じです

  • エゾシカ肉(スネ)

  • ごぼう

  • にんじん

  • こんにゃく

  • 青ネギ

  • 味噌(白みそがいいかも)

  • だし(だしの素とかでOK)

  • みりん

野菜は味噌煮込みに合うなら好きなものを入れればいいのですがごぼうは肉と相性がいいのでマストで入れておきたいです。しめじとか白菜もありだと思います。お肉はスネ肉が煮込みに最適なのでこれが一番おすすめですが、モモ肉でも代用可能です。スネ肉はスジがたくさん入っていて焼くと硬くなるため焼肉や炒めるのには向かない部位ですが、煮込むことによってスジが柔らかくなり、ゼラチン質のとろりとした食感とうまみが楽しめるようになります。

こんにゃくはちょい大きめが好きです

まず最初に食材をぶつ切りにします。自分が思う丁度いいサイズでカットしてください。ごぼうは皮をむかない方が栄養価が高いですがアクが出まくる&土のような風味になるので、それが苦手な人はピーラー等でむいてもいいと思います。さっぱりしすぎてごぼう感はないかもしれませんが…

豪快に全部ぶっこみます

ぶつ切りにした野菜とエゾシカ肉を鍋にすべて入れてひたひたになるくらいまで水を入れます。同時にだしの素とみりん、酒を入れます。みりんと酒は3:1になるくらいの割合であとは水の量と相談して入れます。2~3人前ならみりん60ml、酒20mlくらいですかね… 火が通ってからあとで味見して調整してみてください。(肉が生の状態で味見してはいけません)

じっくりと炊きます

最初は中火くらいで煮立ってからは弱火にしましょう。毎回言ってるような気がしますが鹿肉は強火で一気に過熱すると硬くなってしまうので弱火でじっくり煮込むのがいいです。ごぼうの皮をむいてない場合はアクが大量に出るのでアク取りしてください。お肉もアクが出ますが血抜きがしっかりできているお肉はあまりアクが出ないそうです。必要に応じてアク取りしてください。でもあんまり神経質にとらなくてもいいと思います。ワイルドに行きましょう。
こんな感じで40分から1時間くらい煮込んでください。すべての食材が十分柔らかくなるくらいです。時短するなら圧力鍋でもいいかもしれないですね。

お味噌は何がいいんでしょうかね…

最後に火を止めてから味噌を溶かし込みます。味見しながら適量を溶いていってください。わたしがご馳走してもらったものはいつも甘口だったので、今回は北海道仕込み白みそを試してみましたが確かに甘口ではあるものの「もっと甘かったような?」という印象です。これについてはさらなる研究が必要ですね。合わせ味噌でもいいと思いますが赤みそとかはちょっと違うかなと思います。とにかく北海道は甘口文化なので、現地の味を再現されたい方は白みそがいいかなと。もちろんご自身の地元のお味噌の味で追求するのもアリです!

シカ肉とごぼうがマッチしておいしい&体も温まる

ということで出来上がりです。
いつもどおり雑な解説すぎてこれじゃ作れないよと思われるかもしれませんが、そんなに深いこと考えなくてもできる料理なので気軽な気持ちで挑戦してみてください。冬の寒い日には体もあったまっておいしいですよ!

課題は味噌の正解がわからないのと甘みがもっとあるけどそれが何かわからないところですね… また試行錯誤していい結果が出たら記事にしたいと思います。