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「腰痛持ち」が気をつけるべきこと

仕事やスポーツをしていると誰もが感じる腰痛
日本人が抱える障害の第一位でもある「腰痛」

リハビリにかかったり,整骨院にかかったりしないと,腰痛に対して普段から気をつけなければならないことは教えてもらえないですよね。
 
25歳を過ぎると,成長期も終わり人間は死ぬまで「退行期」となります。
ただただ生活しているだけでは,「退行」していきます。
「人間は消耗品ですからね。」
私がリハビリをする患者様にはいつもこう諭します。
 
しかし,人間も機械も使い方を間違わなければ,長く品質を維持できます。
今日はそんな,「腰痛持ち」が気をつけるべきことを記載しました。
 


01.腰部は柔軟性より固定性。

 皆さんがよく使う腰を「ひねる」や「回す」という言葉。実はこれは間違えなのです。骨の形状上,腰椎という腰骨は1° や2°の世界でしか回旋(捻る)という動作が出来ません。柔軟と言って腰を捻るような動作を繰り返すと,腰が動きすぎてしまい,腰を支える靱帯や関節板に刺激が入り,ヘルニアの原因となったり,骨にストレスがかかりすぎ分離症などと言った症状を引き起こす恐れがあります。人の体で腰は柔らかくする部分ではなく,鍛えて固くするべきところです。


02.柔らかくするべき部分は股関節と肩甲骨周り(胸部)

 人が腰を捻るような動作をする時に,実際にねじられている部分は股関節と胸部(胸周り)が回旋(回る)しています。逆にこの部分が固くなると,1° 2°しか回らない腰が頑張って骨を削りながら,椎間板を引きちぎりながら回らないといけなくなるため,腰がだんだん緩くグラグラになってしまいます。猫背の人,股関節が硬い人,特に回旋させるスポーツを行っている方は要注意です。


03.腹筋は要注意!

 従来の腹筋や背筋と言った動作は,腰の関節を過度に動かしすぎるために,注意が必要です。筋肉には,関節を「固定するために働く筋肉」「動かすために働く筋肉」存在します。従来の腹筋は腹直筋といった腰関節を動かすために働く筋肉を鍛える運動であるために,あまり鍛えすぎると動作の際に腰が動きすぎてしまい,かえって腰の安定性が乏しい人には腰痛が強くなる恐れがあります。

04.忘れがちな水分補給

 【人間の70%以上は水分である。】と言われており,水分が身体から減少すると多くの不調を引き起こします。腰痛持ちでも同様です。腰椎と腰椎の間には椎間板と言われる水風船の様なクッションが存在します。普段は水がパンパンに入っているため腰椎と腰椎が動くことなく安定しているのですが,身体から水分がなくなっていくと,この水風船がしぼんでしまい,腰椎に固定性がなくなりグラグラと動くようになってしまいます。そのせいで,周囲の靱帯や骨にストレスをかけてしまうため,腰が痛い方は水分補給は必須ですね!いつも患者さんにも指導しています。


05.腰痛持ちは飲み会の次の日の朝が危険!

 こちらも,水分補給に関することですがアルコールを多く摂取すると体内の水分が少なくなり脱水の状態になります。酔っ払ってそのまま寝てしまうと,寝汗などによりさらに脱水の状態となってしまいます。そうすると椎間板水風船はヘタってしまい(水分が失われてしぼんだ状態)腰椎はグラグラの状態となとなり朝を迎えます。
 朝動き出し第一歩目に腰の激痛が入る恐れがあります。また,朝に腰が痛くなる人はやはり腰がグラグラ動いてストレスがかかっている証拠。飲み会に参加した際は寝る前の飲水と起床後の飲水は欠かさず取ることがおすすめです!


06.動いていたほうが楽は「グラグラ腰」の黄色信号

 理学療法士が問診する際に必ず聞く内容として,「動いていたほうが楽ですか?」「黙って座っていたほうが楽ですか?」という質問があります。これは,腰の状態を予測する質問の1つです。黙って座っていると,時間が経つと,体重と重力で,スポンジをギュッと押すように椎間板に圧力がかかります。そうすると徐々に椎間板から水分が抜けていってしまい,ストレスが出現してきます。動いている分には,腰にかかる圧力が座っているよりも少ないために,椎間板の水分が原因とした「グラグラ腰」は比較的楽に生活できます。しかし,骨の損傷である,分離症や,神経の通り道が狭くなる脊柱管狭窄症は身体を動かすと痛くなる典型的な疾患です!


07.安易なレントゲンは気をつけて!

 これは,腰の痛みに限らず,レントゲンを信じ込みすぎることは危険です。25歳を過ぎると3割以上の人が,症状や痛みが特になくとも,レントゲン上では骨や関節に異常が見られるようになります。人間は「消耗品」であるため,ストレスがかかれば,骨がかけたり,ずれたりするのは当然です。
必ずしも腰の痛み=レントゲンの異常とは思わないでほしい。


 
08.なんだかんだで体重管理

 腰は「荷重関節」と言って,直接体重を支える関節です。体重が増えると関節にかかる負荷も増えていきます。身体を捻る動作では,体重をかけながら,腰を回します。想像するだけでも,太った方の関節に掛かる負担は理解できます。しかし,急激なダイエットは禁物。食事を取らないでダイエットをすると,筋肉が痩せてしまいます。さらに,身体を支えるものが無くなってしまします。運動をしながら,食事を欠かさず効果的に減量を行ってくださいね!脂肪がいっぱい付くことは,重りの入ったリュックサックを背負うのと同じことです!
 
 
 
 
いかがでしたでしょうか?
腰痛は,意識をすれば自己管理できるものです。
皆さんも自分の疾患に知識をもっていれば
健やかな毎日を送ることが出来ますよ!
今日から,健康習慣を身につけてくださいね!


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菅原和侑@理学療法士研究所
身体の専門家の理学療法士による障害予防&健康情報をお届け! セラピスト向けには勉強法なども紹介しています.今まで学んできた治療理論,マーケティング,トレーニングが多めです!!「北海道の理学療法士のためのWebsite」月間6万PV「EzoPT.com−蝦夷理学療法士ドットコム」