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絶品のシューベルト 牛田智大さん ピアノ・リサイタル 2025/01/19

牛田智大さんのリサイタル@みなとみらい。
同じプログラムの演奏会について、X等での評判がよかったので、とても楽しみにしていました。

昨日の大阪はFAZIOLIだったのだけど、今日はSteinway。

ショパンとシューベルトのプログラム。

「ピアノを弾くのではなく、ピアノに弾いてもらって!」と、最近先生に言われるのだけど、牛田さんはまさにそうだなと思いました。ピアノと丁寧に対話しながら音を紡いでいます。そして、心の底から真摯にピアノに向き合って、弾いてもらってる感じ。

前半のショパンは以前よりも貫禄が出てきました。

牛田さんのソロリサイタルは昨年度の夜ピアノぶり。
この時も素晴らしかったのですが、何か悩んでいるかのような、ちょっと苦しそうだった記憶がありました。
今回は、そうではなかった。音がふくよかに感じました。

後半のシューベルトソナタは、入魂。リーズ国際コンクールの配信で素晴らしいのを聴いてたけど、生はやはりよりよかった!
シューベルトソナタ、牛田さんの十八番になるのでは?と思うくらいの素晴らしさでした。

シューベルトは、今取り組み中でハマっています。独特の和音、転調、「あーシューベルトって素敵!」って心から思います。

リーズ国際、セミファイナルでの演奏。

ショパンが終わって、休憩。その後シューベルトでした。
牛田さんがまさに弾こうとしている時に補聴器のハウリングらしき音が…。牛田さん、しばらく固まって、収まるのを待っていましたが、鳴り止まないため、そのままスタート。

補聴器のハウリングは、周波数が高いので、ご本人は気付かないことが多いです。周囲の方がそっとサポートすることが必要ですね。

ピタッと耳に装着していればOKということのようです。

シューベルトの2楽章。静かな湖をイメージするような音。牛田さんの誠実さがひしひしと伝わります。
そんな時、催したのがくしゃみ。私のくしゃみは「クシュン」みたいな可愛いのではなく「ヘーックション!」。ここで高らかにくしゃみしたら、さすがに演奏止まるし、大顰蹙。絶対にしてはならぬ!と、マスクの上から鼻つまんで我慢しました。

でも、そんなときにいらっしゃるのですよね、アメの袋をペリペリとやる方。静かに静かに・・・・と、気を配っていらっしゃるのですが、よーく響きます。ppではなくffのところでやって下さればいいのにね。

牛田さんは、デビューが早く、大ベテランのような気がするけど、まだ25歳。音楽に対する誠実な姿勢を感じる度に、もっともっと応援したくなります。
今年ショパコンに出られるかどうかはわかりませんが、牛田さんらしさを貫いて頂きたいものです。

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