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新しい資本主義をつくれ!


G.W.はなるべく家にこもって勉強をしようと思っていたのですが、戌年のせいなのか、じっとしてるのがとにかく苦痛で、自分に在宅勤務は不可能だと知りました。

本当はダメなのかもしれませんが、ついつい外を散歩していると、色々とアイディアが生まれたり、頭の中が整理されたりしていったので、やっぱり外の空気を吸いながら外を歩くのは知識労働にはとても有効なのだと思います。


さてさて、今日はかなり大きな話。
「資本主義は終わったのか?」について。

今回のコロナ騒動で多くの中小・零細企業の経営者の方たちと一緒に銀行や区役所に融資の相談に行きました。
どの銀行の担当の方も区役所の担当の方も親切に丁寧に接してくれました。
しかし、一方で気づいたことがいくつかありました。

1つ目は、とにかく待ち時間が長いということです。
電話は繋がらず、直接行けば数時間待ち、ある時は電話が繋がらないから止む無く直接訪問したのに、電話じゃないと申し込みができませんという対応。
申し込みから面談まで3週間から1か月半待ち、面談から審査完了までも2、3週間待ち。
借入を申請したいと思ってから融資が実行されるまで2ヵ月くらいかかる計算になります。

2つ目は、審査の内容が形式的だということ。
申し込みの要件はほぼ決まった計算方法によって決まります。審査は保証協会によって行われます。提出物は決算書と試算表と資金繰り計画、あと事業プランです。

3つ目は、今回の融資については、コロナショックで売上が激減した分の資金繰りに対応するためのものに留まっています。
新規事業での申し込みもできるようですが、なかなか基準は厳しいようです。


まず、形式的な審査であれば、全てAI化が可能だと思います。究極を言ってしまえば、会計データを丸ごともらい、そのデータ自体にAIでチェックを入れれば今の決算書ベースのチェックとは比べものにならないほど正確でかつ早い審査が可能になると思います。
また、今回の状況になる前から、金融機関の方向性には疑問を持っていました。
お金が必要な企業はなかなかお金を借りることはできません。
一方で、お金に余裕のある企業に銀行は頭を下げてお金を借りてもらって貸付実績を作っている状況でした。
それなのに(それだから)銀行は利息収入では事業活動は成り立っておらず、株式投資やM&A方面に舵を切っていました。


お金を借りたい人は借りられない。
お金が必要ない人は無理に借りて利息を支払う。
銀行は低い利息収入しかないので貸付業務をしたくない。


何が言いたいかというと、金融というものが完全に機能不全を起こしているということです。

そもそもの話に遡って考えてみると、金融とは信頼に対して事業資金を用立てしてあげるというものでしたが、今は完全にそうなってはいません。
その理由は「信用」にあります。
資本主義というものには成長という絶対倫理があり、経済を成長させることこそ、人々の幸福を生み出せるものであり、富とは奪い合うものではなくて、富の総量自体を増やしていくことを善としたものです。つまり、富の総量を増やす活動をできる人には「信用」がつき、事業資金が集まるようになります。

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