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幸せを届ける会社

「ザッポス伝説」という本を読みました。
2010年に出版された本なので、もう10年も前の本ですね。
日本では意外と知られていないザッポスですが、靴のオンライン小売り企業で、圧倒的なカスタマーサービスによって年間売上高10億ドル以上まで成長しました。
2009年にアマゾンに12億ドル以上で買収されたことでザッポスの知名度はさらに高まりました。
アマゾンがそこまでしてザッポスを欲したのはザッポスの企業文化にあったと言われています。
ザッポスのCEOトニ―・シェイは企業文化を何よりも重要視していました。
トニ―・シェイは20代前半の時に起業をしており、マイクロソフトに2億ドル以上の額で会社を売却しています。
この「ザッポス伝説」の中でも当時のことが語られていますが、その経験が彼に企業文化の重要性を強く認識させたのだと思います。

トニ―・シェイはネットマーケティングの会社を立ち上げ、順調に成長させていきました。会社の成長はとても速く、人材もスピーディーに採用していきました。やる気があり、一生懸命そうであれば雇い入れるという方針で採用を進めていきました。
オフィスのスペースも拡大していき、営業所も2拠点開設しました。
オフィス内を歩いていると、誰かわからない人と会う感覚、社員の名前や仕事内容を知らないだけではなく、顔すらもわからない、階段の上り下りで出会う人たちが、自分の会社の社員なのか、同じオフィスビルに入っている他の会社の社員なのかもよくわからない状況でした。

そんな経営をしていたある日、突然気づいたのです。今の会社はすでに自分がいたい場所ではなくなっていたことに。


会社というのは、現代人にとっては非常に重要な場所だと思います。
人生の大半を会社で過ごします。一人、家族、親と過ごす時間以上に会社で過ごす時間が最も長い時間になります。
もし、会社で過ごす時間に幸せを感じず、苦痛を感じてしまうようであれば、その会社の存在意義自体を揺るがすものになってしまうと思います。

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会社に強い結びつきを感じる社員はより生産性が高いという傾向には、多くの研究の裏付けがあります。社員の会社との結び付きを示す代表的指標は、その社員が社内にどれだけ友人がいるか、または社内に親友と呼べる人がいるかどうかです。
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トニ―・シェイはこのように本著の中で言っています。
楽しくワクワクするもの一緒に築き上げてきたいと思うような仲間たちと仕事ができているか?
つまり、同じミッション・ビジョンを持った仲間で会社が構成されているか、ということだと思います。


こういう話をすると、「うちの会社はダメだ」と考える人がいますが、そうではありません。
自分自身が会社に対してどんな働きかけができているかを考える必要があります。

会社とは、会社というものがあるのではなく、人が集まることによって会社となります。
そして、その中には自分が存在し、受け身的に存在しているのか、主体的に存在しているのかによって、会社という存在が変わります。
もし、自分が受け身的に存在しているだけであれば、きっとその会社は“良くない会社”でしょう。なぜなら、受け身によって得られる意識は被害者意識しかないからです。
もし、自分が主体的に存在しているのであれば、その会社を“良くない会社”とすることは、自分自身が“良くない人間”になってしまいます。
逆説的ではありますが、自分の今いる会社を“良くない会社”と感じるのであれば、自分が受け身的に存在しているということになります。

まずは自分自身の態度を変えてみる。
そして、自分の会社に友人を作ってみる。
その友人と一緒に良い企業文化を作ってみる。
すると、今の会社が自分の居場所になり、自分の人生がより良いものになっていくのだと思います。


自分の人生の大切な時間をどのように過ごすか?

「2020年はもう二度と来ない。どう過ごすかは自分次第」


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