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行動心理学/ 「ドア・イン・ザ・フェイス」と「フット・イン・ザ・ドア」について


営業活動は、人と人との心理戦である。商談で交渉し、自分に有利な立場を築きつつWin-Winの関係に持ち込まなければならない。

その際有効になるのが、行動心理学である。行動や心理に対して科学的にアプローチして導き出されたテクニックは、いろいろなタイプの顧客に対して応用することができる。

営業手法を身につけておけば、自分にとって有利な状況を自ら作り上げやすくなる。

今回は、行動心理学の中でも特に営業で役に立つと言われている「ドア・イン・ザ・フェイス」と「フット・イン・ザ・ドア」について解説する。


〈目次〉
1.ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)
2.フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理)


1.ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)

ドア・イン・ザ・フェイスは、譲歩的依頼法とも呼ばれており、「shut the door in the face(門前払いする)」という訪問販売時のフレーズが由来である。

「返報性の原理」を応用した手法で、譲歩を利用して相手と交渉する。返報性の原理とは、プレゼントをもらったら、何かお返しをしなければと思うように、「何かをしてもらったら何かをしたくなる」という心理現象のことを指す。

相手が譲歩してくれたら、こちらも譲歩しなければ相手に悪いと思わせる交渉術を利用して、最終的なこちらの希望を承諾してもらう手法である。

例えば、営業で高めの見積額を提示したとする。相手は「これじゃあちょっと高すぎるなあ。もう少し値引きしてくれない?」と言うだろう。

そして、こちらは値引きに応じる。すると相手は、「せっかく値引きして安くしてもらったし、発注しようかな」と思ってくる。そうすることで、最終的にこちらが心の中で希望していた金額で受注することができる

またドア・イン・ザ・フェイスには、相手に満足感を味わってもらえるというメリットがある。

「交渉した結果、自分に有利な結果にすることができた」と感じてもらえることができるため、営業側としては想定通りの交渉の流れであっても、お客様には喜んでもらえる。

2.フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理)
フット・イン・ザ・ドアとは一貫性の原理と言われ、訪問販売の時に「お話だけでも!」と、ドアに足を挟み込む手法が由来となっている。

一度イエスと言ったらノーと答えにくくなるという心理を活かした手法で、小さなことから相手の「イエス」を積み重ね、「ノー」と言えないようにして、相手の意思でその答えに行き着いたという状況に持ち込む。

人は言動と行動に一貫性がある人が信頼のおける人と無意識に思っている。

小さな要求にイエスと言っておきながら、その小さなイエスと関連の深い大きな要求にイエスと言わなければ、一貫性がない人、つまり信用のおけない人になってしまう。
そんな人間だと思われたくないという心理を利用している。



参照元: 「Urumo↑」Webサイト

以上

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