
インドネシア発祥の「ナシゴレン」について
インドネシア発祥の「ナシゴレン」は、エスニック料理のなかでも人気の米料理です。
今回は、ナシゴレンの特徴や名前の意味、そして、よく似ているタイ料理の「ガパオライス」との違いについて解説いたします。
〈目次〉
1.「ナシゴレン」とは?
2.「ナシゴレン」の材料
3.「ナシゴレン」の味
4.「ガパオライス」との違いは?
1.「ナシゴレン」とは?
ナシゴレンはインドネシア発祥の米料理です。ナシゴレンの「ナシ」は「ごはん」、「ゴレン」は「炒める、揚げる」という意味で、ごはんと具材を炒め合わせて調味料で味つけをして作られる、チャーハンとよく似た料理です。
そのため、インドネシア風チャーハンやマレーシア風チャーハンなどと呼ばれることもあります。
2.「ナシゴレン」の材料
香りのよい「ジャスミンライス」と具材を炒め、インドネシアの辛味調味料である「サンバル」などで味つけし、半熟の目玉焼きをトッピングするのが一般的です。
入れる具材には特に決まりはありませんが、鶏肉やひき肉、エビなどのシーフード、玉ねぎやパプリカなどがよく使われます。
付け合わせはきゅうりやトマトなどの生野菜、クルプックと呼ばれる揚げせんべいなどが定番です。
すべてを混ぜ合わせて食べることもあれば、それぞれ別々に食べたり、揚げせんべいにナシゴレンをのせて食べることもあります。
ナシゴレンの本場インドネシアやマレーシアでは国民食のような存在で、家庭ではもちろん屋台やレストランでも定番の料理として広く愛されています。
3.「ナシゴレン」の味
日本でも、カフェやエスニック料理店などでナシゴレンが提供されていますが、日本でよく食べられているものと、インドネシアで食べられているものは味わいが異なります。
インドネシアでは味つけに、辛味調味料の「サンバル」や「ケチャップマニス」と呼ばれる甘みのあるソース、「トラシ」と呼ばれるエビを発酵させたペーストなどが使われています。
これらを加えることで辛味のあるコク深い味わいに仕上がり、インドネシアでは、やみつきになる人も多いそうです。
一方、日本では、味つけに「スイートチリソース」や「ケチャップ」などを使う場合が多いため、辛味はそれほどなく、甘みを感じる味わいになっています。
一口にナシゴレンといっても具材や味つけはさまざまです。地域や国によってもその味わいは異なります。
塩気と辛さが特徴の「マレー系ナシゴレン」や、辛さ控えめな「中国系ナシゴレン」、唐辛子の辛さが効いた「インド系ナシゴレン」など、多種多様な味わいのものが存在します。
4.「ガパオライス」との違いは?
ナシゴレンと同じエスニック料理のひとつにガパオライスがあります。一見同じように見えるが、実は発祥地や使われる具材などが異なります。以降、ガパオライスの特徴について、ご説明いたします。
ガパオライスはタイ発祥の米料理です。「ガパオ」とはシソ科のハーブである「タイホーリーバジル」のことを指します。
そのホーリーバジルと具材を炒めてごはんと合わせたものがガパオライスです。
日本ではホーリーバジルが手に入りにくいため、イタリア料理でもおなじみの「スイートバジル」がよく使われます。
具材には玉ねぎやピーマン、パプリカのほか、ひき肉が使われ、ナンプラーやオイスターソースなどで味つけするのが一般的です。
主に鶏ひき肉を使うことが多いようですが、豚肉やシーフードが用いられることもあります。炒めた具材を白いごはんの上に盛り付けたら、仕上げに半熟の目玉焼きをトッピングするのが定番の食べ方です。
ナシゴレンと見た目は似ていますが、その味わいは異なります。

参照元: 「クラシル」Webサイト
以上