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【解説】東京の地形の特徴
東京の地形は主に「低地」の下町と「台地」の山の手の2つで成り立っています
〈目次〉
1.東京の地形は西ほど標高が高い
2.東京の地形を堆積物から考える
3.急崖(きゅうがい)を形成する武蔵野台地
1.東京の地形は西ほど標高が高い
東京都は東西に長く、西端は細く、東にいくに従って広くなり、東京湾につながります。
立体的に見ると、西ほど標高が高く、東京の最高峰は雲取山(くもとりやま)で海抜2017mです。
一方、東京湾近くには海抜0mから5~6mのエリアが広がります。
大まかには、西から標高の高い順に関東山地、多摩丘陵、武蔵野台地、東京低地に分類できます。
東京低地は、いわゆる下町に相当する地域を指します。東京の都心部は、武蔵野台地と東京低地の境目にあり、台地と低地にははっきりとした高低差があるのです。
武蔵野台地の西端の青梅市は東京都心から西へ約56km、海抜約180mです。台地は東へいくに従って低くなり、武蔵野台地の高台といわれる目白台、淀橋台、本郷台などは海抜約20~40mです。
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西の丘陵地から武蔵野台地が都心まで伸びています。地形図を見ると東京の高低差がよくわかります。
2.東京の地形を堆積物から考える
台地と東京低地の地層を見ると、山の手は関東ローム層(箱根火山、富士山、八ヶ岳などから1万年前以上前に降ってきた火山灰が積もってできた地層)に覆われています。
対して、東京低地は沖積層(ちゅうせきそう)(数千年前の海の底に積もった泥や砂などの地層)に覆われています。
このことは、数千年前の東京では、今の東京低地や荒川、江戸川などの下流にまで海水が進入し、溺れ谷(おぼれだに)※のようになり、その海底に泥や砂を堆積していたことが想定できます。
※溺れ谷(おぼれだに)とは、陸上にあった谷が、その地形を保ったまま何らかの理由で水面下に没してできた地形を指します。陸地が沈降してできる場合と、水面が上昇してできる場合があります。もともとの谷地形の成因や、地盤変動の原因や規模により、さまざまな地形をつくります。
3.急崖(きゅうがい)を形成する武蔵野台地
武蔵野台地は、海岸に向かって、舌の先端のような形でいくつかに分かれ、台地の東縁(とうえん)※が東京低地に接して急崖を形成しています。
※ 東縁(とうえん)とは、東側のふちのことです。
現在の東京でもそのことを実感できるところがあります。
代表的なのが、京浜東北線の日暮里駅から王子駅にかけて線路の西側に台地の縁(ふち)を見ることができ、田端駅ではホームの真上に崖が迫っています。
以上