『ホモ・エレクトス』について、サクッと解説します
ホモ・エレクトスは、化石として発見された人類です。約180万〜5万年前に生息していたと想定されます。アフリカで猿人から進化し、直立して生存していました。アフリカからユーラシア大陸へ拡散しました。ジャワ原人や北京原人などもホモ・エレクトスに含まれます。
〈目次〉
1.ホモ・エレクトスはホモ属(ヒト属)
2.ホモ・エレクトスの特徴
3.分布域について
4.ホモ・サピエンスに敗れた
1.ホモ・エレクトスはホモ属(ヒト属)
ホモ・エレクトスは、更新世※に生きていたヒト科の一種です。かつてはピテカントロプス・エレクトスと呼ばれていましたが、現在はホモ属(ヒト属)に含められています。
※更新世とは、170万年前から1万年前までを指します。氷期と間氷期を繰り返した氷河時代で17人類の歴史では旧石器時代にあたります。
2.ホモ・エレクトスの特徴
身長は成人男性で140cm~160cm、体重は同50kg~60kgであり、現代人よりかなり小柄で、がっちりしていたと想定されます。
また、体毛は濃く、背中までびっしり生えていたと思われます。体色は黒色で体毛も黒色と考えられています。
頭部は大きな頭蓋の容量があり、脳容量は950ミリリットルから1100ミリリットルで、現生人類の75%程度と思われます。
3.分布域について
現在、化石として見つかっている地域はインド、インドネシア、中国北部、シリア、イラクなどです。
化石は、当時の海の沿岸部から20km以内の地域で見つかっています。そのため、約50万年前にアフリカを出発してから主に海岸を通って分布域を拡大したと思われます。
あくまで想像の域を超えませんが、アフリカから拡散した主な理由として、当時の地球寒冷化によって、アフリカで居住していた地域が乾燥化してしまい、食物を求めて移動したとされています。
4.ホモ・サピエンスに敗れた
ホモ・エレクトスは、約7万年前にはホモ・サピエンスとの生存競争に敗れて絶滅したと考えられていています。
以上