気が付いたら10年通っていたお店の体験
ついつい行ってしまうお店ってありませんか?
心ときめく雑貨や洋服に出会えるお店。なんとなく居心地のいい喫茶店。活気があって元気がもらえる居酒屋さん。などなど、人によっていいと思える観点は違うと思いますが、私が10年通うお店から、どうして足を運んでしまうのかを考えてみようと思います。
もしかしたら、製品のデザインに役立つ発見があるかもしれませんね!
遡ること10数年前
渋谷区代々木の動画配信サイト制作ベンダーに勤めていた私は、近くにつけ麺屋さんがオープンしたことを知りました。なんでも、元イタリアンのシェフが始めたつけ麺屋さんで、オープンしたばかりですが、どうもとてもおいしいらしいと社内で噂になっていました。
肩肘を張らないお店、けれども特別な雰囲気
早速、同僚と連れ立ち代々木駅から静かな裏路地を抜けて噂のお店に向かいました。
緩やかな坂を下って十字路を進むと、こじんまりとしたお店が現れます。
紫がかった短めの暖簾をくぐり引き戸を開けると、優しくあいさつされたことを覚えています。食券を買い手渡すとしばらく待つこととなりました。
まじまじとあたりを見回します。
お店の方から醸し出される雰囲気が、ラーメン屋の男くささとどこか違います。無駄なく静かな所作で調理する姿は、なるほど元イタリアンシェフ。
感じる雰囲気がレストランのような緊張感。けれども優しいふるまい、穏やかな言葉遣いに安心させられます。緊張と緩和です。
味わったことのないうま味との出会い
しばらく待って着席。つけ麺が目の前にやってきます。
太麺の圧倒的存在感。
アツアツのつけダレに麺をくぐらすと、麺にしっかりとつけダレがまとわりついて光沢と湯気が良い香りを纏って麺から神々しくあふれ出てきます。
うまい。。。
かすかな酸味と重厚な無化調のうま味から唾液が口の中にあふれ出てきます。舌が全体でうま味を感じて驚いてしまいました。
これまで感じたことのないうま味でした。
つけダレにやられた私はそのまま存在感のある麺を噛みしだくと、今度は小麦の香りが口の中に混じりだし、つけダレのうま味と調和していきます。
衝撃的出会いの余韻
ボリュームのある麺を食べ終わって同僚と会社までの帰路、
「めちゃくちゃうまかったね。」
「麺がすごい」
「スープのコクがすごい」
「エシャロットの酸味が効いてるよね」
「鰹節がさー」
などなど、複雑なうま味に話題が尽きません。食べた後も楽しめる特別な味覚体験。まだ知らない同僚に教えたい。そう思いました。
そして、10年通い続ける。
居心地のいい空間と、衝撃のおいしさからくる人に紹介したくなる食体験はその後も変わることなく、私の人生に淡々と積み上げられ今も足しげく通っています。
考えてみると、
・誰でも連れてこられる雰囲気。
・誰でもおいしいと感じてくれる優しい味わい。
・そして、紹介した相手とおいしさを共感できる体験。
この3つのが通い続ける理由のように感じます。一人でも気兼ねなく楽しめ、誰かと一緒にも楽しめる。とても素敵ですよね。
設計しても中々実現できることではありません。
製品のデザインで言ったら、
・誰もが使えるUIデザイン
・誰もが使いやすいと実感するUXデザイン
・使った人たちがお互いに使いやすさを共感できる製品デザイン
になるかなと思います。
シンプルだけどとても大切なことですよね!!
学びから自分の仕事へ
私たちラクスは、お客様の課題を解決して長く使い続けていただくサービスを開発提供させていただいています。お客様には、私とつけ麺屋さんのように長いお付き合いを続けられるよう。課題解決に対しての驚きや、使い心地の良い体験を研究開発して届たいと思います。
もし、共に素晴らしい体験をお客様に提供したいと思ってくださったら、お気軽にカジュアル面談にご応募ください。
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