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super_acacia155
幼馴染はキュートな吸血鬼 37話 幸せな日々
放課後いつものように絵美衣と部屋へ帰って来る。
シャワーに入ると俺は最近の日課である血の勉強を始めた。
「旭は真面目なのねえ」
絵美衣がシャワーから出てくると甘えて寄り添ってくる。
「だってさ、自分の血にVX1マイナスが含まれているって言われても、どうしたら確かめられるのかわかんないよ」
「そう…………ある薬を血に混ぜて検査用紙に付けると青い反応が出るわ、もしプラスなら赤い反応が出るの」
「そうなんだ、その薬は何処に行けばあるの?」
「普通には売ってないわ、でも取り寄せる事はできるかも……」
「そう、じゃあ取り寄せてくれる?」
「いいよ」絵美衣は優しく微笑んだ。
「もしかしてあの本に詳しく載ってるの?」
「ほら、いつも絵美衣が読んでた本だよ」
俺は本棚の奥から探して絵美衣に手渡す。
「ええ?」受け取った絵美衣はページをめくって驚いた。
「そうね、これに詳しく書いてありそうだけど…………」
絵美衣はそっと本棚に本を戻した。
「ねえ……その本は全く読めないんだけど、何語で書いてあるの?」
「これは…………古い文字なの………アイノイド語よ…」
「そう……全く解らないよ」
「いいの、もう必要ないから」
絵美衣はニッコリ笑うと。また抱きついてくる。
俺は絵美衣の胸に顔を埋めて甘えた。
「そういえば絵美衣、最近あのパンを作ってくれないね?」
「えっ?どんなパン?」
「あの茶色い血のパンだよ、久しぶりに食べたいなあ」
「そう……今日は材料が揃ってないから無理だわ、また今度作るね」
「うん、楽しみにしてるよ」
「それよりベッドに行こう……」上目遣いで見てきた。
「えっ……良いの?」
「勿論いいよ」
「絵美衣……大好きだよ」
俺はベッドに潜り込んだ、そして絵美衣を抱いた。