人生100年時代ってなんだ
こんばんは。今日は今年初の35℃を超える猛暑日だったみたいです。あつい。夏と言えば読書感想文みたいなところはあると思うのでアウトプットの一環として書いていこうと思います。あんな嫌いだった読書感想文を自分から進んで書く日が来るなんて、成長ですね。。
今更ではありますが“LIFESHIFT”という本を読んだのでその内容と考えたこと、感想を書いていきます。
内容は長めに書くので、気になるところだけ読んで頂ければ幸いです。
【内容】
この本は簡単に言うと「人生100年時代の人生戦略」について書いた本。
では最近よく耳にする人生100年時代ってそもそも何なのか?
答えはそのまんま。
「寿命が伸び、多くの人が100歳まで生きる時代」のこと。
これって本当なの?自分たちには関係ないでしょ?と半信半疑で読んでいたら一つ目の衝撃なデータが。
これまでの時代は100歳まで生きる人は人口の1~2%だったのが、
これからの時代は2007年生まれ(現在の中2)が107歳まで生きる確率が50%になると推測されているとのこと。
これは衝撃。僕は1999年生まれ(現22歳)ですが、現在の20歳前後の人であっても2人に1人が100歳まで生きるようになる時代であるみたい。
平均寿命が上昇する主な理由は、心臓血管系の病気とガンの対策が進んだことにある。その他に高齢にまつわる病気の克服、健康、栄養、医療、教育、テクノロジー、衛星、所得といった他分野の改善により平均寿命が大幅に上昇することになった。また「不健康期間の短縮」が起こりつつあり、人生の最終盤の健康面における生活の質は上がると言われている。つまり老いて衰えて生きる年数が長くなるわけではなく、若々しく生きる期間が長くなるということ。
これを聞いて、「やったー!長く生きれるぜ!」なんて思う人はごくわずかではと思う。
僕もこんな時代であると聞いた時全然嬉しくないわ…と思った。僕の理想は60~70歳くらいで楽に死ぬこと。寿命が伸びるのは歓迎できない。
そう思う主な理由は、みんな共通ではあると思うがやはり老後の生活資金。
人間っていうのは生きるだけでお金がかかる。長く生きるということはその分の生活資金が必要になってくる。よく年金だけで生活するのは苦しいという。長く生きるということは、老後の生活資金を貯めておくか、長く働くかのどちらかをしなければならない。
日本では2019年に厚生労働省が「老後の資金に2000万円が必要」と発表して大騒ぎになった。これが2000万円問題といわれるニュース。
でもこれを聞いて僕は、本当に2000万円も必要なのか?と思っていた。
この本を読んでいい機会だったので、老後の生活資金はいくら必要になるのかを計算してみた。
老年になってどんな生活をしているのか具体的に想像しづらいし、そもそも遠い先のことを考えるのに不確定要素が多すぎる。加えて個人の状況や希望によって結論が大きく左右されることは承知の上、一旦平均支出なんかを調べなながら計算してみた。
老後一人暮らし世帯の1ヶ月当たりの平均支出は、約15万円。
夫婦二人世帯の1ヶ月当たりの平均支出は、約26万円だという。
定年が最近伸びてきて65歳まで働くとして、100歳まで生きると仮定する。
上記を条件に計算すると
単身世帯:15万円(月支出)×12ヶ月×35年(引退期間)=6,300万円
二人世帯:26万円(月支出)×12ヶ月×35年(引退期間)=1億920万円
なんだかよく分からない数字になってしまった。
これは公的年金や企業年金がもらえないという前提で考えていて、真に必要なお金で計算している。僕らが定年する40年後は年金がもらえるか怪しいし、もらえたとしても現在よりも少なくなることは安易に予想がつく。そう考えると2000万円なんかじゃ全然足りないということに気が付く。
老後は、ゴルフをしたり、友人と月1回旅行に行ったりできたらな~なんてことを考えていた僕にとってはあまりに残酷すぎる現実。長く生きるだけでこんなにお金がかかるなんて信じられない。一体勤労期間に毎年所得の何%を貯蓄していけば6000万円なんて貯まるんだろう。
ここで話を本に戻していく。
著者のグラットン先生はこんな時代に生まれたからには、長寿化に備えて人生全体を設計し直さなくてはならないと主張する。
主に2点。
1.固定化されたステージが流動的になる
2.有形資産だけでなく無形資産を大事にしよう
1.固定化されたステージが流動的になる
これまで高校や大学まで出て「教育」を受け、就活を経て「仕事」をし、60歳まで勤め定年退職をし死ぬまでの「引退」期間を過ごす。この「教育」「仕事」「引退」という固定化されたステージが人生100年時代で崩れていくという。これは長年の日本独特の終身雇用制度が崩壊しつつあることに起因する。一つの会社で働き続けることが良しとされる前提が崩壊した。
また、これまでの親世代は高校、大学を卒業するまでに教育というステージを踏めば、仕事についてから改めて本格的な「教育」というステージを設けなくても知識について困ることはなかった。しかしこれからの時代は、技術の進歩も早く、情報の流通量も多い。そんな時代に高校大学卒業までに学んだ知識だけで仕事をするのは現実的ではない。時間をかけてでも新たに学びなおすステージを設ける必要があるよというのがグラットン先生の主張。先生曰く、30歳、40歳で大学に学びに行くのも当たり前になるとのこと。
例えば「教育→サラリーマン→お休み→起業→大学→サラリーマン→引退」みたいな人生を歩む人も増えていくよとのこと。年齢とステージが一致した時代は終わったみたい。大事なのは流動的に変身し続ける人生設計をすること。
2.有形資産だけでなく無形資産も大事にしよう
有形資産とは、すぐお金になる資産のことで現金はもちろん株や不動産、車などの金融資産を指す。親世代は金融資産があれば短い老後を乗り切れた。しかし老後が長くなるこれからの時代を生きる人は、無形資産が大事だという。では無形資産って一体何なのか。グラットン先生はこれを「生産性資産」「活力資産」「変身資産」という3つに分けている。生産性資産とは仕事の生産性を高め、所得とキャリアの見通しを向上させる資産。具体的に仕事のスキル、知識、仲間、評判などの社会的評価などを指す。活力資産とは幸福感と充実感を得られ、やる気をかきたてられ、前向きな気持ちになる資産。具体的には健康や家族や友人との人間関係などを指す。変身資産とは人生の途中で、変化と新しいステージへの移行を成功させる資産。具体的には自己理解や多様性に富んだ人的ネットワーク、変化する勇気などを指す。このように無形資産とは形はないけど価値のある資産のこと。長く生きる僕らにとって不健康で孤独な老後こそ最悪な人生。これを避けるためにも、金融資産だけでなく、無形資産も大事にしておきましょうとのこと。
ざっとまとめるとこのような内容の本だった。
【感想】
この本を読んで思ったことは2つある。
1つ目は自分の人生設計を真剣に考えようと思ったことである。老後に2000万円の大金いらないでしょ。節約して生活すればある程度旅行行っても何とかなるでしょ。そんな風に考えていた僕にとって現実を知れたのは良かった。老後はいつまで生きるか分からないけど、100歳まで生きると想定して人生設計を考えようと思った。100歳まで生きると考えると22歳なんてまだ生まれたばかり。やりたいと思ったこと何でも挑戦しようと思った。
2つ目は「学ぼう」と思ったこと。60~70歳くらいで死ぬことを想定してどこか学ぶことから逃げていた僕にとって、この本は学ぶことの大切さを教えてくれた。常に学ぶことから逃げず、新しい学びに開けた姿勢を持っていきたい。最近特に本を読むようになって学ぶこと、知識を得ることって楽しいことだと感じている。知識を得て、その知識をもとに資産形成をしたり、知識武装をして無駄な出費を防いだりできる。この本を読んだ直後に出会ったガンジーの言葉だが「明日死ぬように生きろ、永遠に生きるように学べ」すごい響いた。生涯を通して勉強し続け、過去に縛られず変化に対応できるような自分でありたい。
最後まで読んで下さりありがとうございました!!