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80年代の若者のトレンド(4) - 映画
前回の記事
からここに来ています。
基本的に映画を見ない人なのですが、さすがに80年代はちょっとだけ見ました。
1980年代に「ミーハー」という言葉が流行りましたが、流行りを追いかける、マニアではなくトレンディーな素人のような人々のことを指すのですが、僕もどちらかというとそういうミーハーであったと思います。
ただ僕みたいなのは序の口で、もっと派手なミーハーは沢山いました。その人たちは今はどうしているのでしょうね。
そんな僕なので映画には全く詳しくないけど、ミーハー目線で映画を見ていたので、それなりの時代感は出るかと思います。
映画館で見た映画
映画館では洋画をたぶん見てないと思うので、邦画だけになります。
1. 汚れた英雄
草刈正雄主演のレーシングライダーの映画。
「汚れた」の理由を説明するとうまく説明できずしらけちゃうのでやめておきます(笑)
大藪春彦の小説も読みましたが、ストーリーとしては小説の方が面白かったです。映画はライディングシーンと華麗な草刈正雄を楽しむのがいいかと。
2. べっぴんの町
柴田恭兵・田中美佐子主演の神戸を舞台にした探偵のストーリー。
ひたすらカッコいい柴田恭兵とひたすら美人の田中美佐子に見とれます。
震災前の神戸の風景も、地元民としては楽しめるものでしたし、今でも時々思い出してYouTubeを見ています。
笑福亭鶴瓶も出演しているのですが、他の人たちが東京弁を話す中で、一人だけ大阪弁で頑張ってくれて(笑)いました。
3. 私をスキーに連れてって
のちに「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」を制作したホイチョイ・プロダクションズのいわゆるホイチョイ三部作の第一作目です。
主演は三上博史・原田知世。
スキーブームはおそらく1985年頃から始まっていたと思いますが、この映画が1987年の冬に公開された時は、僕らのようなスキー好きにはセンセーショナルな出来事で、一気にスキーブームが加速したように思います。
僕自身も超盛り上がって映画館で2回、テレビ、ビデオ等でも何回も見てセリフを覚えました。
今は亡き沖田浩之も出ていました。
ホイチョイは漫画や書籍も制作していて「気まぐれコンセプト」「極楽スキー」など、面白おかしくトレンドを紹介するうんちくで人気がありました。
4. その男、凶暴につき
北野武監督・主演の映画。
内容は全く覚えていません。ちょっと日常に嫌気がさしていた時に新宿で見ました。
5. 花の降る午後
古手川祐子・髙嶋政宏主演の神戸が舞台のラブストーリー。
全然面白くなかったことだけ覚えています。(笑)
テレビ・ビデオで見た映画
テレビでは「○曜ロードショー」「○曜洋画劇場」という映画番組がいくつかあったので、一通り公開が終わった映画を見られるというものでした。
僕がテレビ・ビデオで見た映画については以下になります。邦画・洋画あります。
1. 復活の日
草刈正雄主演のSF映画。
角川春樹事務所作品は「角川映画」という印象を持っていたのですが、この作品なども映画会社は東宝だったりしたのですね。
小松左京の原作も読みました。これもストーリーは原作の方が良かった記憶があります。
2. 二百三高地
仲代達矢主演の日露戦争を描いた映画。テーマ曲はさだまさし。
3. 戦国自衛隊
千葉真一主演のSF映画。80年代はSFのような突飛な発想の映画が目立った気がします。角川氏がそういうのが好きだったんでしょうかね。
4. ハワイアン・ドリーム
時任三郎・ジョニー大倉主演のチンピラ映画。
時任三郎は「ふぞろいの林檎たち」で人気爆発したし、ジョニー大倉も悪役で人気がありました。
主題歌は竹内まりやの「夢の続き」です。僕はこの曲を聴くと映画を思い出します。
5. 異人たちとの夏
風間杜夫主演の映画。
異人というのはこの映画ではあの世に行った家族(親)や亡霊などを指すのですが、サラリーマンの一夏に起きる不思議な出来事を描いている風変わりな作品でした。
しばらくはなんとも言えない余韻が残りました。
6. 彼女が水着にきがえたら
ホイチョイ三部作の二作目です。
原田知世・織田裕二主演のヨットの映画・・というか「宝探し」という金持ちの道楽みたいな映画です。主人公の名前が「田中真理子」で「私をスキーに連れてって」と同じ人の夏のストーリーという感じでした。音楽はサザンオールスターズ。サザンの曲が全面的に使われていました。
7. さよなら銀河鉄道999
銀河鉄道999はヤマト同様、沢山の作品があってどれがどれか分からないのですが、たぶんこれは見たんだろうと思います。
メーテルは鉄郎という存在に対比的に描かれていたために、非常に印象的な美しさを感じました。ヤマトのスターシャにダブるものがありましたね。
8. となりのトトロ
自分が見たジブリ作品はこれだけですが、いいアニメ映画だなと思ったことだけ覚えています。
9. 火垂るの墓
野坂昭如原作の小説のアニメ映画化ですね。
舞台が近所だったこともあり、戦時中の風景はこんな感じだったんだろうなと興味深く見ました。
主人公の妹がとても切ない存在だったんですよね。戦争の悲しさ・侘しさが漂う作品でした。
e1. トップガン
トム・クルーズ主演のアメリカ空軍の映画で素直に楽しむための娯楽作品でした。
日本の自衛隊ではこんな映画はとても出来ないだろうなと思うような、リアルな臨場感を持った、痛快で迫力のある作品でした。
e2. ロボコップ
ピーター・ウェラー主演のSF映画。
と言っても顔があまり分からないのですが。オリジナリティはあったけど、なぜかあまり印象に残っていないのですよね。
e3. バック・トゥ・ザ・フューチャー
マイケル・J・フォックス主演のSF映画。
考えたら80年代ってSF映画がやたら多い気がするのですが。
これも面白い作品でしたが、個人的には特別印象がない感じでした。
e4. 地獄の黙示録
巨匠フランシス・コッポラ監督によるマーロン・ブランド主演のベトナム戦争を描いた映画。
コマーシャルがインパクトあって「どんな映画なんだろ?」と興味津々だった覚えがあるのですが、その割には中身がいまいちよく分からなかった・・というか、当然ながら気持ちの良い作品ではなかったです。
e5. フラッシュダンス
ジェニファー・ビールス主演のダンサーのサクセスストーリー。
音楽もヒットしましたが、当時わりとこういうフィジカルな感じがウケたような気がします。BGMと映像によって高揚感を高めていく感じは、ロッキーにも似たイメージがありました。
e6. クレイマー、クレイマー
離婚した父子の生活を描くファミリー映画。
ダスティン・ホフマンと言えば「卒業」のイメージが強かったですが、個性派俳優として独特の雰囲気を持った演技が印象的だった気がします。
番外
波の数だけ抱きしめて(1991年)
ホイチョイ三部作の三作目で、舞台の設定が1980年代の湘南だったので、このリストに入れました。中山美穂・織田裕二主演のラブストーリー。
学生が主体となってFMラジオ局を作るというストーリーなのですが、この映画がきっかけとなってコミュニティ放送の湘南ビーチFMが作られたと言われています。
脇役の阪田マサノブと松下由樹のコミカルなコンビネーションが面白くて、作品的にはホイチョイ三部作の中で一番味わい深いものだったと思います。
テーマ曲は松任谷由実ですが、ほとんどのシーンに80年代の洋楽が使われているのも楽しめました。
She's Rain(シーズ・レイン)(1993年)
小松千春・染谷俊主演の神戸を舞台にしたラブストーリー。
原作が1985年に発表されていて当時の「裕福な学生」の日常を描いているのでこのリストに入れました。
神戸の映画が多いのは、自分の関心が高かったというのもありますが、実際、80年代は何かと神戸が話題になった時期だと思うので、当然ながら作品が多くなるだろうなという感じです。
この映画はメジャーな映画ほどの完成度は無かったと思いますが、神戸・阪神間の豊かな文化については当時の作家によるエッセイの題材としても使われたものです。
例えば田中康夫のエッセイ(もしかしたら「ぼくたちの時代」かも?)で神戸の若者について書かれているものを読んだ記憶がありますし、藤本義一のエッセイでも神戸人について書かれていたことを覚えています。
自分自身は映画をそんなに見ていないと思ったのですが、書き出してみると意外となんやかやと見ているなあという感じです。
80年代の映画界は賑やかだったんだなと思いますね。特に邦画にかなり力を入れた作品が多かった印象です。
僕が見ていない有名な映画はまだ沢山あるので、詳しくは以下のサイトを参考にしてください。
今は昔の映画も手軽にウェブで見られるので、今の若い人の方が80年代の映画を沢山見ているかもしれませんね。
参考サイト
1980年代製作のおすすめ映画 8900作品
https://filmarks.com/list/year/1980s