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100均のマグカップは10年使える?

10年前の秋頃、近所にある唯一のダイソーでマグカップを買った。そのマグカップでお茶を飲んでいた時、ふとそのダイソーが懐かしくなりGoogleマップのストリートビューで、当時住んでいた街を検索してみた。変わっていく景色をなんとなく寂しく感じたが、今も変わらない風景もあって感慨深いものを感じた。

商店街が寂れていくのも、国道やバイパス沿いに活気が溢れているのも、自転車通学の生徒たちだけが青春してるのも、それらすべての景色の中にたくさんの人々の暮らしがあって、思い出が集まる場所がある。

そんな当たり前の日常の中に少しノスタルジーを感じたが、人間は、忘れる生き物。いま感じたこともすぐに忘れてしまうだろう。しかし実際のところ、それはただ忘れているだけで、その時に感じていた気持ちは、心に強く深く残っていると言われている。

風の音や鳥のさえずり、森の香り、海の匂い、ひんやりした空気など、YouTubeを見れば色んな情報が簡単に手に入る時代だが、そういう感覚的な部分は、いまだに体で感じるしか方法はない。

しかもそういう感覚は、一つの国の中であっても場所が変われば感じ方も大きく異なる。

価値観に優劣はないが、好き嫌いが存在して、その中には自分の好みを押し付ける人がいる。そういう人は、逆の立場に立って、物事を考えてみてほしい。自分が好まないことは、人にしてはならない。何千年前の人もわかっていたことである。

ところで冒頭に出てきた100均のマグカップ、いまのところ10年使えている。つい先程も、それを使って給湯室でドリップコーヒーを淹れた。安物は長持ちするので、軽い気持ちで買うのが良いと思った。

100円玉で買えた10年の温もり。


校閲:UNO
作文&Photo credit:K.K.

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