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理想のリーダーのスタイルとは?

理想のリーダーのスタイルとは?


あなたの理想のリーダーは、部下に裁量を与えて自由に仕事をさせてくれるタイプですか?または、リーダーは指示を出し、引っ張ってくれるタイプですか?どちらのタイプが好きですか?
リーダーはどうように組織をリードすればいいか悩む事も多いです。今回は、自由にやらせるリーダーか、管理するリーダーどちらがよいのかを研究した、Lidy Greerさんの”You Need Two Leadership Gears”を参考に考えてみたいと思います。

2つのスタイルのリーダーシップ


リーダーというと、イーロンマスクやスティーブジョブズのように、自分自身でアイディアを持ち、アイディアを実現するために組織を強力に引っ張るタイプを想像する人が多いかもしれません。あのようなカリスマをすべてのリーダーが持っている訳でもなく、一つのタイプです。身近にいるリーダーは、権限を委譲するタイプか、管理するタイプの2つで大きく分けられるのではないでしょうか?本研究では、一つのリーダーシップに固執する場合、問題が起こることが多い理由を教えてくれています。
効果的なリーダーシップは、権限を委譲するスタイルと、管理して仕事をするスタイルを効果的に使い分けた方がよいそうです。優れたリーダーは権限移譲する場面と、自分自身が仕事を管理する場面を見極め、リーダーシップのスタイルを変えるようです。例えば、ある企業のCEOは権限移譲しており、全て現場任せにしており、緊急の決断も中々しないタイプであったようです。全てを権限移譲すると部下はやりやすいですが、決める時に決めてくれなければ、進むときに進めません。

いつ、どこでどのようにリーダーシップを変えるの?


使い分けが上手いリーダーは、アイディア出しのような発散型の議論をしているときと、次のステップを決めるような収束型の議論のときでリーダーシップを使い分けるようです。そして、使い分けるタイミングをメンバーに明確に分かるようにするようです。会議の中で、みんなが意見を言う発散型の議論をリードし、タイミングが来たら、収束型の議論に移ることを宣言します。例えば、10分はブレインストーミングして、残り5分は次のアクションを考えようと伝えておくと分かりやすいですね。会議に限らず、仕事でも権限を委譲していても、締め切りを見ながら、少し結論に持っていこうかなど指示の粒度を細かくすることで、自然とリーダーのスタイルを変えることができます。
次に、適切なタイミングでリーダーとしてのスタイルを変える力を身に着けるためのいくつかのステップがあります。

1. リーダーシップについて先入観がないか再考する


組織には組織図があり、職階があり、ヒエラルキーが決まっていて、それは動かせないと思っていませんか?意思決定にはヒエラルキーは必要です。しかし、常に固定されてしまうと、正確に書かれた業務内容しか遂行できません。例えば、ジャズバンドでは、リーダーは音楽の進行に合わせ変わっていきます。そして、残ったメンバーは上手くサポートしていきます。会議で、リーダーばかりが話しているという場面を見かけないでしょうか?そのリーダーは柔軟にリーダーシップを変えることができないタイプかもしれません。リーダーの中には、会議中のリードを他の人に任せると、自身の権限を失うと恐れている人がいるかもしれません。しかし、実際は、他の人にリードを上手く任せることで自身の信用も上がっていくようです。

2. 自分自身を分析する


しばしば、リーダーもですが、チーム全体が一つのリーダーシップしか使っていないことに気づいていません。まずは、現状認識をすることが必要です。まず、リーダー自身が自分の癖を把握しましょう。会議で話過ぎていませんか?ある企業ではリーダーが、会議開始15minで、50%以上の時間を使い、話をしていました。その間の他のメンバーへの質問はわずか2つでした。この傾向を認識したリーダーは、自身の使う時間を短縮し、メンバーへの質問へ時間を当てることにしました。メンバーからのフィードバックは、多様な見方ができるので非常に有益です。会議でどの程度自分が話をしているか、測ってみることは重要です。
一歩踏み込んで考えると、メンバーが発言しやすい環境かどうか、もし話をしづらいとメンバーが感じているのならば、なぜそうなっているのか考え、状況を改善してあげるのもリーダーの役割です。
また、会議が発散して終わるチームもあると思います。その場合は、リーダーの役割は会議をまとめることです。

3. 期待を明確にする


会議では、結論を出すタイミングが来たら、結論を出すようお願いする。
状況が打開できなければ、会議の形態を変える。
決して、威圧的な態度はとってはいけない。

考察


自分のリーダーシップはこうあるべきだと決めつけるのではなく、状況に合わせリーダーシップのスタイルを変えることが有効のようです。一歩下がって、チームの議論を尊重するリーダー、そして、決める時は決めるリーダー。当たり前に感じるかもしれませんが、強いリーダーであり続けるべきだと思い込んでしまっている人もいるのではないでしょうか?または、自分のリーダーシップのスタイルを認識していない人も多いのではないでしょうか?特に年功序列の階段を駆け上がった人は、自分のリーダーシップのスタイルを考える機会が少ないかもしれません。または、年功序列自身が縦社会の仕組みなので、強いリーダーを無意識に理想としているかもしれません。もし、リーダーシップのスタイルは使い分けていいと少し視点をずらせると、固執して考えることから解放され、新たな気付きを得られるかもしれません。

参考


You Need Two Leadership Gears
https://hbr.org/2023/03/you-need-two-leadership-gears

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