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お客さんに合わせたトーク、テンポを意識する
(今回の記事は動画内の12:40〜16:45の部分を記事にしています)
僕の大好きなマジシャン直人さんが、マジック上達のコツを質問形式で答える動画をアップしていました。
非常に価値のある内容だと思ったので、自分の見解も交えつつ何回かに分けてシェアさせていただこうと思います。
前回の記事はこちら↓↓
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大前提として台本は必須
そもそも大前提として、直人さんはこの動画内では軽くしか触れていないが、本気でマジックを人に見せたいというのであれば台本が必要となる。
マジックにおいて流れのスムーズさは非常に重要である。
言葉に詰まってしまったり、変な間ができてしまうと、マジック全体のテンポが悪くなる。
それだけではない。
マジシャン自身の力量を低く見積もられてしまったり、今何かしたんじゃないかと不必要に疑われたり、変な間のせいでせっかくのマジックの現象が薄れてしまったりする。
損しかない。
それがたった2,3分のルーティンだとしても、流暢に喋りながら技法を完璧にこなしスムーズに演技を終えるには、相当な場数を踏む必要がある。
だからまだそのルーティンに慣れていないうちは、どこでどんな台詞を言い、どこで観客の注意を逸らし、どこで技法を行うか、ということを事細かに記した台本を最低限用意しておかなければならない。
直人さんの解説は、この台本がしっかり体に染み付いているという前提での話になる。
お客さんに合わせたトーク
台本があると言っても、5,6人の大学生の男グループに見せるのか、20代の女性2人組に見せるのか、酔っぱらった50代のサラリーマンに見せるのか、相手によってこちらのテンションも変えていかなければならない。
そこで直人さんが挙げているのが、言葉のチョイス、発声の仕方。
例えばお客さんにカードを1枚引いてもらうとき。
「一枚カードを引いて下さい」
「一枚カードを引いて頂いて宜しいですか?」
「一枚どーぞ♪」
台詞だけでもいろいろある。
ここにさらに発声の仕方に変化をつけることで雰囲気が大きく変わる。
相手が年配の落ち着いた雰囲気のサラリーマンであれば、静かなトーンで「一枚カードを引いて頂いて宜しいですか?」と言った方がいいだろう。
また、自分よりは年上のようだけどノリの良いサラリーマンのグループであれば「じゃあここから一枚カードを引いて下さい!( ᐛ)」と、失礼のない程度に明るく元気に振る舞った方がいいかもしれない。
若い女性や学生が相手なら「一枚どーぞ♪」と戯けてみるのもアリだろう。
あくまでこれは一例であって、同じ台詞でもテンションが違えば、相手に与える印象もガラッと変わる。
テンポも大事
そしてもう一つ気をつけるのがテンポ。
いくらマジック自体が上手でも、お客さんがついて来れていなければ全く意味がない。
逆にゆっくり過ぎてその場がだらけてしまっても良くない。
お客さんがこちらのプレゼンにちゃんとついて来れているか、置いてけぼりになっていないかを、相手の反応を見て判断していく必要がある。
台本、ルーティンに囚われすぎないこと
台本やキッチリ決まったルーティンがあるからと言って、誰彼構わずそれ通りにマジックを演じれば良いという訳ではない。
台本やルーティンは全体のテンポや展開の流れが、最低限悪くならないようにする為のものである。
あくまでマジックはお客さんとのコミュニケーションの中で行われなければならない。
まずは台本やルーティンをしっかり体に染み付けた上で、お客さんと円滑なコミュニケーションが取れるように実践で培っていくのだ。
続く( ᐛ)ノ