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カフェ論 その2 カフェの楽しみ方


カフェという空間は、現代社会において特別な存在になっています。一杯のコーヒーと共に過ごす時間は、日常の喧騒から離れてほっと一息つける貴重なひとときです。しかし、最近のカフェの利用風景を見ていると、少し違和感を覚えることもあります。

デジタル機器との共存

カフェに入ると、ほぼ全員がスマホ、PC、タブレットなどのデジタル機器と向き合っています。仕事や勉強、SNSの閲覧など、用途はさまざまでしょうが、デジタル機器を通じて何かに集中している姿が目立ちます。その光景を見ていると、カフェがもはや「現代のオフィス」や「自習室」と化しているようにも感じられます。

確かに、カフェの居心地の良い空間は集中力を高める効果があるかもしれません。しかし、一杯のコーヒーで長時間その場を占有する利用者が多い現状は、本来のカフェの楽しみ方とは少し離れているように思えます。私の若い頃であれば、そのような用途の場は図書館が主流だったのではないでしょうか。

カフェ空間を味わうということ

一方で、私はカフェという空間をもっとシンプルに楽しむことを大切にしています。コーヒーの香り、木製の家具や柔らかい照明が醸し出す温かみのある空気感。そして、大きな窓から差し込む光や、通りを行き交う人々の風景。それらすべてがカフェの魅力です。

例えば、窓際の席に座り、コーヒーをゆっくりと味わいながら景色を眺める。耳を澄ませば、微かに聞こえる店員同士の会話や、カップを置く音。それらの音や香りが織りなす「カフェの空間そのもの」を楽しむことで、心が癒され、頭の中がリセットされるような感覚を味わえます。

カフェ本来の役割とは

カフェが果たす役割は、単なる「作業場」ではなく、人々がリラックスし、他者と繋がり、時には自分自身と向き合う場ではないでしょうか。確かに、現代のライフスタイルにおいてデジタル機器の利用は避けられません。それでも、少しだけそのデバイスを置き、カフェ本来の魅力に触れてみるのも良いのではないかと思います。

結論 新たなカフェの楽しみ方を

カフェでの過ごし方は人それぞれであり、正解はありません。しかし、デジタル機器に依存せず、カフェの空間や雰囲気そのものを味わう時間を持つことも、心の豊かさを育むきっかけになるかもしれません。私自身、最近はあまりカフェに行けていませんが、もし次に訪れる機会があれば、改めてその場の空気感を楽しむ時間を持ちたいと思っています。

現代のカフェ利用者にも、こうした「空間を楽しむ」という視点を取り入れてもらえたら、カフェの魅力がさらに広がるのではないでしょうか。


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