「バーチャル霊岸島」第1回会議開催
「バーチャル霊岸島」を啓発した企業の一つである株式会社内田洋行にて、関係者に集まっていただき、議論の場をもつことにしました。
1.会議開催準備
会議を開催するにあたり、説明資料を作成しました。
先ずは、ブログ記事の作成ですが、下記をご覧ください。
また、Google Slidesにて、会議のプレゼン資料を作成しました。
以上の資料を、会議開催の前日に参加者へ送信しました。
2.第1回会議開催
第1回会議の日時、場所、参加者は下記の通りです。
日 時:2023年4月12日(水)15:00~16:00
場 所:株式会社内田洋行別館会議室
参加者:黒柳 昭雄(日本大学海洋建築工学部名誉教授)
堀内 道夫((株)光と風の研究所代表取締役)
佐藤将一郎((株)内田洋行執行役員)
井上 裕治(パワープレイス(株)室長)
平野 直樹((有)エクセイト研究所代表取締役)
清水 宏優((株)キャドセンター)
3.会議内容
上記のブログ記事とスライドは、事前に送信していたこともあり、会議では使用せず、主にテーブルの上に拡げた住宅地図での説明となりました。
3-1.「バーチャル霊岸島」の主旨説明
「バーチャル霊岸島」の主旨を下図のように説明しました。
3-2.具体策
具体策として、
霊岸島周囲に水辺遊歩道を張り巡らす。
・日本橋川、亀島川に水辺遊歩道を新設
・隅田川は既に隅田川テラスが完成
・将来は、少なくとも日本橋まで延伸手漕ぎの和船が行き交う街にする。
・猪牙舟など日本酒(洋酒)の文化を継承・発展させる。
・日本酒バー
・ワインバー、など
となります。
上記内容をバーチャル空間にて再現し、地元の住民や企業の方々にアバターを通して、疑似体験していただきます。
3-3.霊岸島周囲に水辺遊歩道設置
霊岸島を「川が表舞台の街」にするための仕掛けとして、日本橋川、亀島川の両岸に水辺遊歩道を設置し、既に完成している隅田川テラスと連結させ、ループ状の水辺遊歩道とします。
その啓発の場として、「バーチャル霊岸島」が活躍します。
下図は、亀島川沿いに水辺遊歩道を設置したイメージパースです。
現在、川沿いの建物は、川に対して背を向けています。
水辺遊歩道を設置し、人が行き交うようになると、建物の出入り口を川に対して設けるケースが増えると想定します。
徐々に川が表舞台へと変化していくことを図ります。
3-4.手漕ぎの和船が行き交う街
元々、霊岸島には江戸湊がありました。
軍幹奉行として越前藩の広大な敷地がありました。
霊岸島の沖には、多くの菱垣廻船・樽廻船が停泊し、そこから小さい舟に荷を積み替えて内陸部へと運搬しました。
その様子を「バーチャル霊岸島」にて再現し、啓発します。
3-5.日本酒文化の継承・発展
灘(阪神間)・伏見(京都)から日本酒が、菱垣廻船・樽廻船に積載され、新川の酒蔵に運ばれました。
いわゆる「下り酒」です。
バーチャルにて、
江戸湊沖に停泊する菱垣廻船、樽廻船の再現
積荷を小型和船に積み替える様子を再現
小型和船が新川沿いの酒蔵に運搬する様子を再現
日本酒バーを再現
などが考えられます。
ちなみに、会議参加者の井上氏は、菱垣廻船・樽廻船のバーチャル制作は可能とのことです。
3-6.住民の合意形成を図るために
上記の3つのプロジェクト
霊岸島周囲に水辺遊歩道設置
手漕ぎの和船が行き交う街
日本酒文化の継承・発展
をバーチャル空間で再現し、地元の住民や企業に対して啓発活動を行います。
リアル(現実空間)においても再現するには、地元住民の機運を醸成し、合意形成を図る必要があります。
住民の合意形成ができれば、中央区・東京都・国土交通省へ陳情を行います。
各議会において議論をしていただき、予算化します。
3-7.「バーチャル霊岸島」の啓発先
これまでに「バーチャル霊岸島」の啓発を行ったのは、
・株式会社内田洋行代表取締役:大久保氏(2022/03/16)
・株式会社内田洋行執行役員 :佐藤 氏(2022/11/07)
・中央区役所副区長 :吉田 氏(2022/11/29)
です。
それ以外は、SNS(Twitter、Instagram、Facebook)にて記事を流しています。
3-8.地名の問題点
ここで、霊岸島の範囲が問題となりました。
佐藤氏、井上氏によりますと、地元の人が捉える霊岸島は、新川1~2丁目全体を捉えるのではなく、北部に片寄る模様です。
一方、国土交通省は、隅田川と亀島川との合流部に、「霊岸島水位観測所」を設けています。
住民と住民以外の霊岸島に対する土地の範囲の認識が、違う模様です。
この件については、調査する必要が出てきました。
3-9.他の水辺団体との関係
他にも、亀島川を中心として活動している団体に
・NPO法人日本水フォーラム
・水都東京・未来会議
・公益財団法人リバーフロント研究所
などがあります。
「NPO法人日本水フォーラム」は、橋本内閣時に竹村氏が中心となり設立した団体です。
「水都東京・未来会議」の前身は、「水都江戸東京博覧会推進協議会」でした。
「環境総合整備機構」が、「水都江戸東京博覧会推進協議会」を設立しました。
その後、「水都江戸東京博覧会推進協議会」の代表に竹村氏が就任し、「水都東京・未来会議」と改名しました。
現在、「水都東京・未来会議」は、「日本水フォーラム」の傘下にあります。
「公益財団法人リバーフロント研究所」は、国土交通省の外郭団体で、長い歴史を有します。
2022年に「水都東京・未来会議」が主催した「亀島川まつり」は、今後、「リバーフロント研究所」と共催する可能性もあります。
実質的には、「水都東京・未来会議」の皆川氏が中心となり活動しています。
今後の活動形態の違いは、下表の通りです。
・日本水フォーラム
・水都東京・未来会議
・リバーフロント研究所
は、現地にてリアルな活動を行います。
・環境総合整備機構
は、主にバーチャル空間での活動を行います。
3-10.企画書作成
「バーチャル霊岸島」を制作するにあたり、地元内外の支援の要請を図るためにも
・目標達成までのスケジュール
・制作スケジュール
・スポンサー企業のメリット
・コンテンツ制作の範囲
などを明確にした企画書作成が必要です。
4.まとめ
会議時間が1時間と限られていたので、「バーチャル霊岸島」の主旨に関する議論に終始することとなりました。
特に、霊岸島という名称を使用するか否かの議論は、今後の活動・方向性にも大きく影響しますので、慎重に議論する必要があります。
制作協力者も参加していましたので、技術的な確認もしたかったのですが、できませんでした。
次回に協議することとなります。