「ワークタイム」は8時間では済まない
睡眠8時間確保を考慮すると、1日の活動時間は16時間しかない。
その上で「ワーク・ライフバランス」を考えようとすると、キーになるのが労働にかかる所要時間です。すなわち「ワークタイム」ですね。
よく「9時5時」とか「週40時間労働」などと言われるので、1日の「ワークタイム」は8時間のように思ってしまいそうですが、一般的なフルタイム労働者の「ワークタイム」は実際にはもっと多いです。
まず労働基準法によって、1日に8時間働く労働者には45分間の休憩時間を与える必要があります。これによって「8:15-17:00」とか「8:30-17:15」などの(休憩を含んだ)勤務時間が設定されることが多く「9時5時」よりも実際には長いわけです。
また、出社前後の通勤時間もあります。人によって通勤時間は異なるものの片道1時間近くかけて通勤している方も少なくないことから、決して無視できない所要時間です。
もっと言えば、仕事に際しスーツや作業着に着替える身だしなみの時間も取られます。
すると、16時間のうちの優に10~11時間程度は「ワークタイム」で既に費やされています。
残りはわずか5時間程度。この中で食事や、日用品の買い物、排泄、入浴などもやりくりするわけですから、本当に自分で自由に使える可処分時間はもっと少なくなります。
ましてや残業が常態化している職場であればほとんど残りません。
これが「ワーク・ライフバランス」の前提になってきます。
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