江草 令

社会健康系診断医。誰もが人生にワクワクし充実感を持って働ける社会を目指すスローガン「ライフワークワークス」を提唱しています。働き方・少子高齢化などの社会問題についての考察や、読書好きで色々な本の読書感想文を書いてます。長期育児休業経験者。子どもラブ。 Amazonアソシエイト。

江草 令

社会健康系診断医。誰もが人生にワクワクし充実感を持って働ける社会を目指すスローガン「ライフワークワークス」を提唱しています。働き方・少子高齢化などの社会問題についての考察や、読書好きで色々な本の読書感想文を書いてます。長期育児休業経験者。子どもラブ。 Amazonアソシエイト。

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誰もが人生にワクワクし充実感を持った働き方ができる社会を目指すにはどうすればいいのか、何が問題なのか、を考えている江草の発信活動「LIFEWORK WORKS」を支援していただくためのメンバーシップです。 基本的に対価はなく、支援者としての参加をお願いする形になります。普段の江草の発信内容を見て、支持したい、応援したいと思われた方の中で余裕がある方はご支援をお願いいたします。 ただ、時々、公開はしたくない秘匿性の高い内容の特典記事をメンバー限定で掲載することはしようかと考えています。あと、支援者の方々との掲示板での交流もできたらなと思っております。

  • LIFEWORK WORKER

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マガジン

  • 一日一記

    江草が毎日何かしら考えたことを書く日記みたいなプロジェクトです。 2023年2月から一時的にお休み中でしたが、10月13日より再開します。

  • 江草令の書評マガジン「読んだよ」

    本を読んで、その感想を江草が記します

  • LIFEWORK WORKS

    人生がワクワクして、仕事が天職に思える、そんな世界を目指すプロジェクト

  • これからの医療の話をしよう

    医療について考えた記事を集めます

  • 眠主主義

    Q. 仕事や家事や趣味で忙しいのですが、それでも睡眠は8時間必要ですか? A. はい、睡眠8時間は絶対に必要です。

最近の記事

社会常識を教えるということ

最近たまたま立て続けに「最近の新人は社会常識が無いからそれを身につけさせる教育や研修をしないと」という話を聞きまして。医療界におけるそれぞれ別組織、別職種です。 単発だったら「まあそういうこともあるかな」と聞き流す話なんですが、別方向から複数出てくるとソワソワしてきます。なんかこれ業界として怖い方向性に向かってないかって。 確かに社会常識というのは色々言われつつも一定必要ではあると思います。基本的に対人関係の衝突を防ぐ社会の「潤滑油」として常識やマナーというのはあります。

    • 『投資依存症』読んだよ

      森永卓郎『投資依存症』読みました。 著者の森永卓郎氏は有名な経済アナリスト。本書は、昨今の社会を挙げての投資ブームに警鐘を鳴らす一冊です。「投資は快楽依存のギャンブルと同類である」と手厳しい。 なんでも本書は後藤達也氏の『転換の時代を生き抜く投資の教科書』に対抗して書かれたものであるとまえがきで明言されていて面白いです。 森永氏曰く、後藤氏の『投資の教科書』は読者を扇動することなく論理的かつ客観的かつ丁寧に読者に投資を解説する本だが、だからこそ人を投資に導く力がある。そ

      • ソーシャルグッドコップバッドコップ

        かねてから「良い警官・悪い警官」の社会運動版というのもありうると思ってるんですよね。 「良い警官、悪い警官」というのは何か。 幸いwikipediaにも載ってたので説明を拝借しちゃいます。 うん。意外とWikipediaさんの説明が硬かったので、やっぱり一応江草からも寸劇風の具体例を出しておきましょう。 まず「悪い警官」役が「オルァ、お前がやったんだろ、さっさと正直に吐け!」みたいに恫喝しながら時に暴力を交えながら容疑者に迫る。 それで容疑者が疲弊した頃に、遅れて登場し

        • よりモダンなモダン・タイムス

          チャップリンの名作古典映画『モダン・タイムス』。 歯車の間で機械の一部かのように働く労働者を描き、当時の資本主義下の非人間的な労働を批判的に風刺したことで有名です。それは、生産性向上のために人が一挙一動を監視され、機械に合わせるように動くことを要求されるテイラー・システム(科学的管理法)の象徴的な光景と言えるでしょう。 今でも「俺たちは所詮社会の歯車だ」などという言い回しがなされるように『モダン・タイムス』で大写しになっている「歯車」は私たちにとって今なお機械的(非人間的

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        記事

          ちょうど1年前の記事を振り返る〜「ワーカーズエクスペリエンスの時代」〜

          note毎日更新が先月半ばで1年を達成したのですが、ということは、毎日常にちょうど一年前の記事が存在するという事実に思い当たりました。 つまり、アプリDay Oneの"On this day"機能みたいなもので、「一年前の今日、自分は何を書いてたのかな」と覗く楽しみができたことになります。 で、早速、ちょうど一年前の記事はなんじゃらほい。 おー。これかー。 これがちょうど1年前とは。最近でもたまに参照記事に取り上げるぐらいには自分でもお気に入りの記事ですね。 消費社

          ちょうど1年前の記事を振り返る〜「ワーカーズエクスペリエンスの時代」〜

          「買って応援」の謎

          よくよく考えると深いものシリーズ。(そんなシリーズあったっけというツッコミは置いておきましょう) 今日は「買って応援」を取り上げます。 被災地の復興を支援する目的で、「買って応援」のスローガンのもと、被災地特産物を買ってあげたり、現地に宿泊旅行に行ったりして、お金を落とそうというキャンペーンですね。 すごく善意に基づいてるし、とてもいいキャンペーンだと思うんですけど、よくよく考えると引っかかる点がありますよね。 空気が読めない(読まない)江草はあえて口に出してみます。

          「買って応援」の謎

          江草のnote記事を人気順に並べたら

          note公式さんが新しい機能のアナウンスをされてたのです。 なんでも、クリエイターページで、そのクリエイターの記事を全期間対象の「人気順」に並べ替えることができるようになったとのこと。(ただしスマホブラウザ版のみ対応) そんなこと言われると、読み手というよりは、書き手として、じゃあ自分の記事の「人気順」はどうなるのだろうって、やっぱ気になっちゃうじゃないですか。 なので、早速見てみました。 結果がこちら。 おーー。 面白い! 何が面白いって、これあくまで「アクセ

          江草のnote記事を人気順に並べたら

          不確実性トロッコ問題

          忘れた頃に議論が巻き起こっては盛り上がる「トロッコ問題」。なかなか意地悪な倫理的ジレンマを突きつける有名な思考実験で、今なおずっと存在感を放ってることからしても、なかなかの名設定なのだと言えましょう。 江草も時々ネタにしています。 して、今回はまたふと「トロッコ問題」の変形版を思いついたので、それをご紹介してみようかなと。 まず、念のため通常の「トロッコ問題」のおさらい。 これがオーソドックスな設定ですよね。「5人の命」と「1人の命」。数値的にドライに両者の重みを比較

          不確実性トロッコ問題

          アメリカ大統領選の右往左往

          先日のアメリカ大統領選でトランプが再選勝利したことを受けて、その勝利を分析する論考が色々と出てきています。 江草もちょろちょろとそれらの論考をチェックしてはいるのですが、まあ、なんというか物足りないのですよね。 というのも、論考の大半が、高学歴でアイデンティティポリティクスに基づいた「きれい事」しか言わないリベラル派を、「それ見たことか」と批判するものだからです。日々の生活に苦しむ大衆の苦しみを高学歴エリート達は理解してないんだ、云々。 この見立てが間違ってると言いたい

          アメリカ大統領選の右往左往

          『静かな働き方』読んだよ

          シモーヌ・ストルゾフ『静かな働き方』読みました。 良い! 良い!良い!良い! ……いや、つい、興奮してしまいました。 本書『静かな働き方』は題名からお分かりの通り、働き方についての本なのですが、非常に良かったですね。 一応、江草も働き方関連の本はそれなりに読んでる方の人間だと思うのですが、その経験からしても本書はとてもバランスが取れていてちょっと感激しちゃいました。 現代社会の働き方の問題のツボを幅広く押さえつつ、その上で読みやすい構成と文章という。なかなかこれは

          『静かな働き方』読んだよ

          人よりもAIを教え育てる世の中

          世の中では、AIを研究開発するために大量のデータセットを用意する大型プロジェクトが多々存在します。 たとえば、弊業界ではこんな感じ。 どひゃー、20GBのテキストデータ!(約7〜10億文字相当) あるいはこれ。 ひょえー、報告書70万件! そして、こんなのとか。 研究概要|画像診断ナショナルデータベース実現のための研究開発

          人よりもAIを教え育てる世の中

          数値化されると安心、数値化されると不安

          世の人間には、数値化されると安心派と、数値化されると不安派がいるような気がしています。 ここでの数値化ってのは、現在の状況やリスク評価を数字で把握してる状態のことを指しています。 たとえば、自分が乗った飛行機が落ちるんじゃないかという不安を覚えてる人に、飛行機事故リスクの数値を見せて「ほら飛行機が落ちる確率なんてこんなに小さいいんですよ」と言って安心させようとしますよね。あれは数値化によって安心する効果を図ってるわけです。「なんとなーく不安」みたいな漠然とした状態が、クリ

          数値化されると安心、数値化されると不安

          社会は天才を評価できるのか

          「AIの性能が高まりすぎて、じきに人類にはもはやAIが何をやってるのか理解できないステージに到達するぞー」というシンギュラリティ(特異点)の話は人気です。これはつまり「優秀すぎる対象はそこまで優秀ではない者には評価しえない」ということでもあります。 そうするとこれ、本来はAIでなくても、人間を評価する時にも問題になるはずなんですよね。あまりに優秀すぎる天才が出現した時に、その他大多数の人々がその天才性を適切に評価できるのかという問題です。言わば、人類内シンギュラリティでしょ

          社会は天才を評価できるのか

          複雑な世界の単純化

          「世の中を単純に考えすぎなんだよ。世界はもっと複雑なのに」みたいなコメントはしばしば見られます。「○○の原因は△△なんだ!」みたいな断定的な主張に対して「単純化しすぎ」と批判する形で出るケースが代表的ですね。 実際、確かにその通り、世界は複雑なんです。あまりに正論なので、正直、江草も時々用いてるロジックかもしれません(すぐには思い出せないけど多分使ってそう)。 なのですけど、この「単純化しすぎ」というロジックにも注意点があることは意識しておくべきでしょう。 というのも、

          複雑な世界の単純化

          「財政赤字による借金のツケ」より「少子化による人の前借りのツケ」の方が心配

          たまたま見かけたこの記事でまた出てきたので、このフレーズ、やっぱり人気だなあと。 「借金で将来世代にツケを回す」 これ、財政均衡論では定番と言える決まり文句ですね。MMT派による批判が盛んな対象でもあり、巷でよく議論が白熱してます。ぶっちゃけ江草も批判的にとらえてる方ですが、その上で「まあ一理ないわけでもない」とも思ってるという曖昧な態度だったりします。 で、この「借金が将来世代のツケになる」。それが本当かどうかはさておき、世の中この決まり文句がこうして頻繁に出てくるの

          「財政赤字による借金のツケ」より「少子化による人の前借りのツケ」の方が心配

          最後に残る差別

          平等主義が世の中に行き渡ってきて、「差別は絶対許されない」という感覚はもはや一般的となりました。 もちろん、まだまだ課題山積で道半ばではありますが、たとえば女性差別や人種差別、性的マイノリティ(LGBTQ)差別、障害者差別はそこそこ指摘されるようになってきていて、差別解消における最初の大きな峠は越えたと言っていいでしょう。 差別の1番厳しい状態というのは、それを批判することはおろか、その存在にすら気づかれてない段階にあります。誰もそれを差別と全く思っておらず、むしろ正当な

          最後に残る差別