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お前らんとこの公立非進学校教員ってそんなに優秀なん?

「田舎貧乏高校生の大学受験サバイバル術 -学歴自己責任論をぶった斬る-」という動画を作成しました。
https://www.youtube.com/watch?v=0ZZcjFcg0ws

多くの人に理解を得られやすいように最も安直でわかりやすい問いかけを載せてみました。
「ネットがない時代、地域に大学受験がない状態、地域一番手校がみんこう偏差値55ぐらいで、早慶の過去問をやっていて不明点が見つかった場合どうするんだ?」
私はこの問いにどうすることもできないから、独習で解決できるもの、英単語や一問一答などだけをやってMARCH行けとアンサーを出しました。

この問いかけに、XやYouTubeのアンチコメントで「高校教員に聞けばよい」といったものが複数見受けられました。いや、だから、田舎郡部高校だぞ、そんなところに配属されている高校教員が早慶の問題に易々と解説加えるってどんなフィクションの世界よと。
さて、これらのコメントが、アンチコメントをしたいがための詭弁ではなく、本気で答えていると仮定すると、どのような誤解が生じているのでしょうか。
 
【考察】
1. 本人が進学校出身または私立校出身で、そこにいた優秀な高校教員とは早慶の過去問ぐらいは易々と答えられる存在であったから、そのイメージを引きずっている。
2. 本人が理系(特にネット自称高学歴陰キャ界隈は理系多し)で、数学や物理の不明点を高校教員に解決してもらったケース。数学や物理は積み重ねであるため、中堅校→中堅大学出身の教員でも大学の数学や物理の蓄積で、高校の問題程度は軽く解けるようになる。
3. 難易度は早慶イコール旧帝大という世間の理解から、易しめの旧帝大(地方旧帝大の問題は記述式というだけで難易度がそこまで高いわけではない)の対応をしてもらった経験があって、早慶も対応できると勘違いしている。

1は進学校と非進学校の違いをわかっておらず、2は文系と理系の違いをわかっていないわけです。
難関大学の現代文に至っては、予備校の解答速報が各社で食い違う、ひどいケースでは4択で3つに分かれたことすらあります。プロ集団ですらもこんな状況なのに、素人同然の高校教員が対応できるわけがありません(一部の優秀な先生はごめんなさい)。

高校生当時、若い英語教員に英検の有無を聞いたことがあり「2級は不合格Aで落ちた」と話していました。当時の英検は東大入試のように不合格A~Eというものがあり、ギリギリで落ちたということですね。
確かに、90年代の英検2級はMARCHの上または早慶ぐらいの人が取る級だったので日東駒専の子がバンバン取る今とはポジションが異なりますが、要するにMARCHの中どころ以下の英語力です。MARCH入試で6割程度の実力の人が、英語教員の普通だったわけです。で、そんな人に早慶の過去問見せて、質問して何になる?

英語教員の英語力を調査した結果があります。

【英検準1級相当の実力を持つ教員の割合】
中学校 2013年:28%、2019年:38%
高校 2013年:53%、2019年:72%
近年のデータですらこれですから、1990年代前半の高校でどのような状態だったかは推して知るべしです。

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