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自分の得意分野を教える時の注意点

自分ができることや得意なことは、相手も同程度にできると思い込んでしまう癖というものが多くの人間にはあります。当然、私であれば現代文や地歴の要求水準は高いですし、同じことを習得するにしても所要時間は相当短く設定してしまうこともあります。これは自分が得意だからですね。
反対に英語のリスニングなんてCD聞いてシャドーイングしていればすぐにできるよ簡単だよ、などと言う人は私からは信じられません(笑)。

さて、100%アピールちゃんという番組で小倉優子さんが早稲田大学受験に挑戦していますが、英単語1900語をすべて暗記したという中、2021年第2回共通テスト模試英語Rを受験したところ20/100点でした。
この英単語1900個というのが、同数であるターゲット1900の内容だとすれば、あの単語本の後半部分まで暗記しておきながら、いくら本試験より難しいとはいえ共通テスト模試で20点は通常考えられない点数です。

番組にもあった時間切れ、それはあるでしょう。最近の共通テストは時間切れが多くの人に発生しています。しかし、どんなに遅く読んでも第5問までは間に合うはずです。また、最初の方の問題は単語力だけでどうにかできてしまう程度の問題も多く、1900個の単語が全部と言わなくても7割身についていたら最初の30点分のうち20点はそこだけで取れてしまうのではないかと思います。あとは、長文が読めず適当にマークしても70点中の18点ぐらい取れて合計38点(全国平均点45.3点)、これであれば偏差値46ぐらいの点数に相当します。
ここで20点になるということは、実際には単語が全くできていないか、単語がある程度できているとしたら文法事項(といっても構文や解釈などというレベルではなく速読流し読み程度)とイディオムは中学校の範囲を含めてほぼダメということになります。

私は去年の冬頃はセンター試験や共通テストの本試験で4割程度ぐらいの実力からスタートして、英単語1400の第1章の600語を概ね覚えただけで、6割を超えるようになりました。これは中堅大学必勝法の根幹となる勉強法になるぞと息巻いたものですが、他の方にとっては他の勉強をせず単語600語だけで2割以上アップはさすがに厳しくて、1割アップが関の山なのかなとも考えるようになりました。
進学校である程度授業を受けていて、単語がわかることで、おぼろげながらも文章が繋げられるようになると、共通テストや日東駒専レベルまではすぐに2割アップするのですけどね。
あとは、私には受験の世界に長く居た勘と、接続詞などは適当に自分の脳内で補いながら国語力で英語を読み切ってしまうこともできるので、少しの努力が大きな効果を生んだのかもしれません。塾講師や家庭教師としてはこの点を誤解すると致命傷になるので、客観的にはどうなるかという分析は、より精度高く熟考する必要がありそうです。

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