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monali
夢と現実の狭間 #毎日ネタ出し92日目
【タイトル】
夢と現実の狭間
【あらすじ】
夢と現実の境がわからなくなってきた。
夜寝る時、これは夢なのか、はたまた現実なのか。どちらの感覚も現実同様に冴えわたるときもあれば、逆にどちらも夢のようにふわふわとしているときがある。
そんな中、現実だと思われる世界では私は不幸だった。仕事も上手くいかず、毎日上司に怒られる。結婚も出来ず、一人寂しい生活をしている。
しかし、ひとたび眠りにつくと、そこは真逆の世界。
妻と子どもと楽しく過ごす自分がいるのだ。仕事も楽しく、自分のやりたいことが出来ている。休日には妻と子どもと出かけ、夕食は家族一緒に楽しく食べる。そんな幸せな生活がここの世界にはあった。
こっちの世界は、現実の世界が辛すぎて自分自身が生み出した「夢」だと私は考えている。こちらの世界で眠りにつけば、悪夢のようなあの現実が待っているからだ。
そして私はまた現実の世界で上司に怒鳴られ、一人寂しくご飯を食べる。でも、仕事が終わり眠りにつけばまた幸せがやってくるのだ。私はそれだけが唯一の楽しみとなっていた。
そして、目が覚めればそこには幸せがあった。
しかし、私の頭はだんだんと混乱してくる。以前は、どちらの世界でもちゃんと区別ができ、そこの生活に馴染むことができていた。
しかし、最近では「どちらが現実でどちらが夢だ」と混乱が生じ、この幸せな世界でも顔色が悪く、あの上司の顔がちらつく。
もうどちらが現実でどちらが夢なのかわからなくなった。
幸せな世界でも不幸になり、逆に不幸な世界で幸せになる。こんな奇妙な生活はいつまで続くのか。もう不幸なら不幸でいい。どちらかにしてくれ。
私はそう願い眠りにつく。
果たして次に目覚めたとき、そこは現実なのか。それとも夢なのか。
私はゆっくりと目を開く。
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