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ホルモン療法中の体重増加とダイエット

2021年1月、右胸全摘手術のために入院していた際に渡された小冊子には、こんな文章が記されていました。

肥満は再発の危険性を高める可能性があると言われております。
手術前の体重から5kg以上増加させないよう、標準体重を意識し体重管理を行っていきましょう。

えーとですね・・・
・・・
・・・・
・・・・・
あの頃からMax7㎏増えました。。。
本当にごめん私!!!!!

申し開きをさせていただきますと、、、
乳がん罹患から早3年。
この間に、3回の全身麻酔手術と1回の部分麻酔手術を受けました。
2021年1月:右胸全摘+エキスパンダー挿入手術
2021年8月:エキスパンダー抜去+シリコンインプラント挿入手術
2022年7月:乳頭乳輪形成+自家脂肪注入手術
2023年3月:乳頭乳輪へのメディカルタトゥー手術

そして、2021年3月から再発予防のためにホルモン療法を開始。
毎日のタモキシフェン服用+6ヶ月に1回のリュープリン注射。

この頻繁な手術とホルモン療法のコンボが体重増加の原因、というのが自己分析結果。。。

ひとたび手術を受ければとにかく安静指示、最初の2年は右腕にわりと厳しい稼働制限(45度以上上げられないとか)があったので、必然的に動かなくなりました。
乳がん関連の手術は比較的身体の表層部分で行われるので、出血も少なく比較的身体への負担も少なめだとは聞いたのですが、それでも全身麻酔でメスを入れる手術は身体にとって負担でしかない。
再建までほぼ最短スケジュールで駆け抜けたので、前の手術のダメージからやっと回復したあたりで次の手術、というのを繰り返し。
結果、十分な体力回復のないまま3年暮らすという、、、
最短スケジュールでの再建がもたらした影の部分がここにありました。。。

そしてだ、ホルモン療法だ。
ホルモン療法の副作用で太るという話は目にしていましたが、私個人の実感としては
ホルモン療法の副作用の影響を受けて、ホルモン療法以前より太りやすくなった、というところかな。
ホルモン療法の副作用は本当に千差万別だと思うので、一例に過ぎませんが、私の場合は、倦怠感・ホットフラッシュ・イライラ/鬱々・朝動けない・むくみ、あたりが主要症状。
すべて完全なる主観ですが、どれも更年期障害の症状とわりと近しいので、副作用の症状として示してもおかしくはないはず。
中でも倦怠感がほんとーーーーーーに辛くてですね、半端ない倦怠感で、酷い時は床に倒れこんで動けないのですよ(通称トドw)。

手術ダメージで体力が落ちているところに、動けないほどの倦怠感、、、運動しようなんて発想が出てくるはずもない
そして、副作用からくるイライラ、思うように活動できないストレス、その全てを解消する手段が”食べること”になりがちだったのが、大きな敗因
元々食いしんぼうだったことも完全に裏目に出た。
活動量が落ちている状態にも関わらず、盲目的に食べ続けたことが体重増加に直結したものと、、、分析しています。
空腹じゃないのに食べ続けることも多々あったことは明確に覚えているので、我ながら闇が深いのよ。。。
自分をコントロールできない感じも悪影響を出している。。。

と、いうことで、結論7㎏太りました(威張るな)。

もちろん威張っている場合ではない。
元が決して瘦せていなかったため、7㎏も太ったら”肥満”が忍び寄ってきます。
それで再発したら、冗談抜きで命に関わる。
私のがんは、予後があまりよろしくないとされている浸潤性微笑乳頭癌だったのだから。

と、いうわけで、真面目にダイエットを決意。
(決意自体は人生で一何回目でしょうかw)
頼っているのは1冊の本とパーソナルジム。

聖路加国際病院ブレストセンター長である山内英子先生監修の書籍。
・なぜ乳がんサバイバーは肥満に気を付けなければならないのか
・「治療を始めてから太りやすい」と感じる理由
というあたりの解説から始まり、”食事”と”運動”というダイエットの二大要素について、初歩的な部分からの解説と実践方法が丁寧に書かれています。
正直なところ、乳がんに関して、ダイエットに関して、それぞれ至極当然のことが書かれているだけで、特に目新しい内容があるわけではありません。
それでも私がこの本を重宝するのは、乳がんサバイバーが適切にダイエットを行うためにはどう考えどう行動したら良いのかが極めてわかりやすく書かれているから、です。
乳がんのことが書かれている本も、ダイエットのことが書かれている本も、数多出版されているけれど、乳がんサバイバーが適切にダイエットするためにはどうすればよいかついて書かれている本は、ほとんど見たことがありません。
そういう点でこちらは、私にとって唯一無二の価値ある本です。

山内先生の本と双璧を成しているのが、こちらのパーソナルジム。
代表の関根さんに4年近くパーソナルトレーナーをお願いしています。。
トレーニング自体は乳がんになる前から取り組んでいて、乳がん判明直前は週1~2回ペースで通い、体重は現在との比較で-8㎏、身体年齢測定で実年齢-8歳という、大変イイ感じに仕上げていただいていました。
(書いてて悲しくなる・・・)
乳がん告知の段階から関根さんには状況を伝えていて、術後4ヶ月頃にトレーニングに復帰。
この頃はまだDecisionではありませんでしたが。

度重なる手術とホルモン療法の副作用の影響で落ちてしまった体力はなかなか戻らず、加えて疲れるとすぐに体調を崩すようになってしまったので、現在は1~2週間に一度のペースで、且つ体調が悪い時はお休みしながらゆるゆる通っています。

入院手術を繰り返し、ホルモン療法もある中で、それでも細々とトレーニングを続けられているのは、関根さんの存在が大きい。
右胸全摘の後、かれこれ2年も右腕に稼働制限を受けた挙句、再建との兼ね合いで大胸筋を使うトレーニングには今なお不安が残る状態の私。
体力を取り戻し、改めてボディメイクを目指すためのメニューを組んで、トレーニングを指導してくれるのが関根さんなのです。
形成主治医からどんな稼働制限を課されているのかを私からヒアリングして、その制限範囲で再建箇所に悪影響を出さずに身体を鍛えるメニューを組んでくれる。
しかも、いちいちその日の私の体調を考慮して、です。
パーソナルトレーナーさまさま。。。

メンタルサポートについても知見をお持ちで、その点でも非常に助けられてます。
私は、トレーニング自体元々好きでやっていたのですが、ホルモン療法中の体調の変化は凄まじく、日常生活を維持することで精一杯。
ハッキリ言ってダイエットのモチベーション維持まで意識回りません。
そんな中で関根さんは、乳がん告知直後からずっと、パーソナルトレーナーという絶妙な立ち位置で前向きな言葉で励まし続けてくれました。
体調が悪くて数ヶ月単位でお休みした後、そーっとジムに現れても、いつも通りに迎えてくれるから通い続けられてると言っても過言でない。
主治医が医学的な観点でしてくれる説明とはまた異なる、運動生理学や解剖生理学的な観点から、右胸全摘→再建しホルモン療法を受けている私の身体に何が起きているのかを説明してくれることも、自分を客観的に冷静に見つめる手助けになっています。
関根さんには「最近太り過ぎて若干命の危機を感じるレベルなので、真面目に痩せたい」と身も蓋もない宣言をしw、トレーニングに加えて食事管理の方法などを小まめに相談しながら日々過ごしてきました。

こうして、本とパーソナルジムの二軸での努力の甲斐あってか、Max増量していた8月頃から比べて3㎏ほど痩せました!!
元々すぐ太る私からしたら、快挙です快挙。
ホルモン療法中でもちゃんと減量できると身を以て知ることができて、嬉しい。
この調子で乳がん罹患以前の体重まで落としたい、と見果てぬ夢を見ています。。。


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優雨
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