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目標設定についてのイベントを通して学んだことと思うこと

先日、目標設定について話すパネルディスカッションのイベントにオフライン参加してきました。

非常に面白い内容で、僕自身も興味は多分にあるところだったのでワクワクして参加しました。
当然、内容もすごく満足で交流会も楽しかったので、まとめておこうと思います。

目標設定とは

  • 自分自身のマネジメントである

  • 選択肢を狭めて集中するためのもの

  • ジャンプしたところに印をつけて辿り着けるために行う

総合すると、自分では少しハードルが高いところに対して達成するために選択肢を絞って集中して自分自身を目標に持っていくということ。

自分では少しハードルが高いというところであったり
他の選択肢を入れ込まない、つまり優先順位をつけるというところが
非常に難しいのだと思う。
定量的にそれらを測れたら良いのだが、数値化できるものでもなければ、自分の理解は自分しか分からないコンテキストもあり、この辺りが設定する際に障害になりうるのだろうと思う。

良い目標とは

基本的に、自分が作る目標は良い目標になりやすい。
人に決められた目標は、いやいややることになったり、そもそも気乗りしないなどがあり、うまくできない可能性がある。
当然、適切な目標かどうかも他人には決められないので、自分で作るのが良いだろう。

しかし、そうは言っても
「じゃ、自分が決めればなんでもいいのか」
というと、そうではない。

その場、空気感、組織の目標を鑑みて、適切な目標を選ぶ必要がある。
例えば、勉強会に来て勉強をするというTPOがあるのに、交流会でビールを飲みまくります!という目標は確実に空気が読めていない。
組織が向いてる方向性というのがあるのに、それにそぐわない目標というのはお互いにとって良いものにはならない。

後述するが、この組織との方向性というのが肝になってくる。

そうして、自分では決められない、組織の方向性が掴みきれない、落とし所が見つからないと言った時に、上司やマネージャーの人とどういう目標がいいかを相談(対話)することが大事になる。
そこはトップダウンではなく、良い目標が浮き彫りになるタイミングが来るまで根気よく対話することが大事なのである。

最初の目標の乖離

当然時間が経つと、最初に打ち立てた目標の時とは状況が変わり、当書の目標を変更せざるを得ない状況もあるかもしれない。
そういった時、その目標を変更するためのステップが発生する。
そのステップの明文化と、変更しても良いという認識を自分とマネージャーの間で共通認識として持つ必要がある。
そうでないと、目標を変更してはいけないと思っていたという認識齟齬が発生し、無駄に努力してしまうかもしれない。
それこそ、バリューを出してるのに、目標が異なる(前述の空気が読めてない状態)となり、評価も下がってしまう可能性がある。
そして、目標を変えても大丈夫なのだという信頼を上司やマネージャーと認識合わせることが大事なのである。

しかし、ここで間違えてはいけないのは
目標が未達だから変更する というのではない。
組織として方向性が変わったのであったり、自分にとってハードルが高すぎたという時に限るべきで、できないことを正当化するための変更は悪手である。
その場合は、未達の原因を考え、それを取り除く方向に向いた方が良い。

変えてはいけない目標

目標が変わることはありえるし、変えても良い。
しかし、できるだけ変えてはいけない目標というのもある。

それが、長期的な目標だ。

長期的な目標というのは、10年や20年といったスパンで考えると分かりやすいだろう。
長期的な目標がブレてしまうと、方向転換が大きくなりすぎてしまい、定まらずにあちらこちらに向いてしまう。
そのため、長期的な目標というのは抽象度が高いものになりがちなのだが、短中期目標でそれを少しずつ具体化する。
具体化した目標というのは直近で達成しうるものになるが、そこは様々なしがらみによって左右されるので変更が余儀なくされることもあるだろう。

リーダーとメンバーの目線

当然、リーダーや経営層が見る目標の見方と、メンバーの見る目標の見方は違う。
これの対応として、組織から降りてきた目標を自分ごととして捉えるということが重要になる。

そのために、マネージャーは、メンバーに対して「組織の目標に対してどういう感想を持った/持っているか」を確認する必要がある。

それによって、個人が設定する目標への度合いが組織の目標にどれくらい近いのか、もしくはギャップがあるのかを把握して、対話の中でそれらを埋めるようにできるだろう。

どうすればいいか

一つの方法として、「将来いくら稼ぎたいか」という質問をすることがある。
2000万稼ぎたいという答えになるのであれば、2000万稼ぐにはどういうポジションで、どういう仕事をしているかというのを把握する必要がある。
それを知ることで、自分にとっての短中期目標が浮き彫りになっていく。

しかし、これは諸刃の刃でもあると思っていて、そのロールがすでに会社にあるということが前提となる。
もしくは、そういった給与帯でもらってる人がいる必要もあり、会社に制度があることが重要になる。

そのため、非常に不確定要素も高い指標かもしれないとも思う。
逆に言えば、この会社では達成できないのであれば、短中期目標のいけるところまではこの会社で、2000万までの道を探すのであればそこからは別の会社へといった考えも生まれるので、そういった考えでやるのであれば良いのかもしれない。

目標がない人の目標設定

それは、言語化できていないだけの可能性が高い。
自分の中では密かにやりたいことがあるが、それを見て見ぬフリをしている、もしくは言語化できないため具体的に落とし込めていないということが多い。

そのため、新しい挑戦を促し、自分が何をやりたいかを気付いてもらうという手法はあるかもしれない。
それは、新しい業務でも良いし、勉強会への参加でも良い。
何か自分にとって刺激になるものがあれば、それに向けて頑張ってみることで気づくこともあるだろう。

もう一つの手段として、与えられていることを精一杯取り組むというのもある。
心が動くものがあるのであれば、そのまま突き詰めていくのでも良いかもしれない。
当然ピボットしても良いだろう。
それは必死に取り組んで見ないと分からないこともかもしれない。

そういった挑戦を促すことは理にかなっていると思う。

評価との兼ね合い

目標を達成したからといって、評価が上がるという訳ではない。
売り上げが上がるかどうか、つまりアウトカムが出て、評価されるという仕組みになる。
それは組織の仕組み(お金の流れ)を把握しないとなかなか掴みにくい。
特にエンジニアは、お金と程遠いところにいる存在なので、自分で操作できない部分もあるだろう。

そうなってくると、同じくらいの目標を立てて、達成したとしても、業績が良く評価も上がった時と業績が良くなく評価が下がった時とで、期待値の落差が大きくなり、モチベーション低下につながる。
そして、退職に繋がるということは起こりうる。
実際それで退職が相次いでいる会社もあるだろう。

そうした中で、自分ごとと捉えるには、やはりお金の流れを把握し、自分がどれほどコストに貢献できるかというのをエンジニアであれば考えることが重要になってくる。
例えば、AWSのインスタンスを減らす運用を考えたり、いかにコストが減るかを考えることで、それは会社の売り上げではない部分での貢献となり、評価に値する。
そういった視点を持つことと、そういった行動を評価するという風潮を作ることが重要になってくる。

まとめ

まだまだ、これ以上のことをイベントでは話していて、まとめきれていない部分はあるが、重要なところはまとめてみました。

僕自身、自分が目標を立てること、他の人の目標を一緒に作ること、会社の目標をどう個人に落とし込むかというところ。
それぞれに対して関心があり、やっていきたいと思っている。
まだまだその部分をロジカルに、もしくは理性的に制御することはしかねるが、こういった勉強会を通して、自分の血肉を増やして、いずれはエンジニアリングマネージャーとしての振る舞いができるように頑張る。

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