KORGから新しいミキサーが出るって!MW-0804/MW-1204もしくはMW-8XR/MW-12XR
今年のNAMMはKORGの勢いがマジで凄かったですね。弩級シンセPS-3300の復刻のほかにもNTS-1 mkII、NTS-3、microKORG、KingKORG NEO、Grandstage X、opsix mk IIに既存製品のデスクトップモジュール群にhandytraxx play。
で、その陰でひっそりと展示されていたのがMW MIXER 0804と1204。
いちおうKORGのサイトでも参考出品のところにこのミキサーが載ってます。
https://www.korg.com/jp/news/2024/0126/
KORGのサイトですと名前はMW-8XR、MW-12XRとなっており、説明は以下。
KORGってそういえば DSDレコーダーやDACも発売していましたもんね。いやいやマジですか???ミキサーに載せちゃう???11.2MHzのは情報量で言うとCD音質の256倍だそうで……
音質面以外の特徴について
さすがに音質は見た目からわからないので見た目からわかる特徴を追っていきます。あ、ちなみに正式に仕様などが発表されたわけではないのであくまで個人の感想、予想です。
ソースはgearnewsとReverbのYouTube。
これを見ながら見た目を再構成してみました。1204のほう。チャンネルは端折ってます!
モノラルとステレオのチャンネルだったりバスだったりは端折っています。
予想されるスペックは
モノラル4chステレオ8chという、ステレオに振ったなかなか珍しい構成(0804はモノ2chステレオ3ch)
マイクゲインは+10から+60
LINEゲインは-10から+40
モノラルチャンネルはハイパス、ワンノブコンプ付き
+48Vも個別に設定可能
Hi-Zはおそらく2chのみ
イコライザーはノブで制御できるのはHiとLoのみで-15dBから+15dBまで
1ch、2chはInsert FX(IFX)の設定が可能
Master FX(MFX)
11/12ChにはUSBからのソースをアサイン可能
各チャンネルはMAIN、1/2、3/4のバスにアサイン可能
バスは個別にミュート可能
バスは個別にUSB OUTに出力可能
フィードバック抑制機能付き
サンプルを鳴らせる4ボタンのパッド機能
2トラックのレコーダー機能
メディアはSDカード
閾値の設定可能なラウドネスコントロール機能
DSDというLED?があるあたり、DSDが搭載されている模様
デジタルエフェクト
スペクトラムアナライザー
とかなりなものです。バスをUSBで出力できるの嬉しいですね。
出力端子はAUXがおそらくアンバランスでステレオTRS出力。そのほかはグループバスが個別にバランス出力4本(L/R x 2)。メインアウトがバランス出力2本(L/R)というところですね。キューミックスについてはAUXから取り出す感じでしょうか。
イコライザーはおそらくローカットとハイカットはフィジカルでやって、あとはデジタルで行う感じ。個人的にはいちばん右端にあるリミッター、ラウドネス系の制御がフィジカルで行えるところがめちゃめちゃ助かります。
逆にありそうでないものについてはモニター出力、センドリターンの端子も見当たらなくて、これは内蔵のFXでよろしくってことなんでしょう。各チャンネルに音量メータがあるといいなと思いましたがこちらは右上のパネルに一覧表示されそうですね。
GEARNEWSの記事だとKORGが以前発売していたZERO 4、ZERO 8というDAWと渾然一体化するミキサーについて言及されていましたが、操作系を見る限り、やはりMWシリーズだなという印象です。もちろん以前のMWシリーズはオーディオインターフェイス機能が2in2outだったので、そこからするとかなりグレードアップして使い心地が良くなっていそうです。
使いこなし
なんといってもコンパクトで汎用性高いです。今まで縦フェーダーのついたミキサーってかなりの設置面積が必要で、とても机には置くスペースを確保できなかったのですがこれならなんとか!
おそらくYAMAHAのAGシリーズなんかを使っている人はそのまま置き換えられるんじゃないかと思います。こんなに入力必要ないって言われるかもしれませんが、逆にこれだけあればリプレイスする必要性を先延ばしできそう。
で、例えば1/2chをバス1,2に振っておいてその出力をマイク入力として使い、コンピュータからUSBに出力した音声もバス1,2にアサインしておいてループバックとして使ったりもできそうですね。その際マイク音声にIFXでディレイやリバーブをかけておけば歌みた配信も楽にできそう。ちなみにメインバスを配信に使わないのは余計な音を配信に載せないためです。
その他豊富な入力チャンネルを使ってマシンライブや多シンセ構成の音声ハブとして利用するなどはもう鉄板でしょう。ステレオチャンネルが多くて、まさにこの辺狙っているって感じですね。
先代MW-2408/MW-1608との違い
もともとKORGからMW-2408、MW-1608という本格的なミキサーが発売されており、そちらには物理ノブがめっちゃたくさんあります。今回発表された1204/0804はそこからかなりの数のノブを取り除いてシンプル操作を実現し、レコーダーとサンプルパッド、USBオーディオインターフェイス機能をグレードアップさせたものかなと思われます。
このMWシリーズはミキサー界のレジェンド、グレッグ・マッキーとピーター・ワッツのラストネームから名付けられたシリーズなので音質面に関しては折り紙付きになってそうです。
気になる人は製品情報やマニュアルなどをチェックしてみてください。
ちなみにRichard Devineも使ってるって!
まとめ
もう見た目からしてシンプル、迷うことなくやりたいことが実現できそうで大ヒットしそうな予感がぷんぷんです。
今まで高機能なミキサーは大きさのあまり置く場所を確保できなかったという課題、デジタルだと操作性が犠牲になるという課題をデジタルとハイブリッドにすることでうまい具合に解消した製品ですね。多チャンネルオーディオインターフェイスとして利用できそうなところも嬉しいです。
まだデジタル部分がまったくわからないのですが先代MWシリーズをさらにブラッシュアップして多機能かつ使いやすくなっていることと思います。
早く正式発表されるのを心待ちにしています!
それにしても……ほんとにDSD載っちゃうんです???ミキサーの役割からはレコーダーはちょっと外れたところにあるので、これで値段がグイッと上がらなきゃいいなー。
DSDとは
ちなみにDSDとは一般のPCMとは全然記録方式が異なっていて、記録単位は1bitごとで、その中には前の音より高いか低いかの情報しか収められていません。
PCM方式ですと例えばbit深度16bit、サンプリング周波数が44.1kHzなどと表され、その場合には1度のサンプリング時に16bitで振幅情報が格納されます。
DSDでは桁違いのサンプリングレートで1bitの情報を格納していってその連続するストリームでオーディオデータを表現するという方式です。KORGのほかにもSONYなどが過去にPCM-D100というハンディレコーダーを発売していました。