国立国会図書館デジタルコレクションで読める国語辞典(小型辞典)
前回は国立国会図書館デジタルコレクションで読める中型~大型の国語辞典を取り上げましたが、今回はよりコンパクトな「小型辞典」に注目します。本記事は2部構成で、第1部では三省堂、小学館、旺文社など、主要出版社の小型辞典を、第2部ではその他の出版社の小型辞典をそれぞれご紹介します。
主要出版社の小型辞典
旺文社
角川書店
講談社
講談社国語辞典(初版)1966年
講談社国語辞典(改訂増補版)1972年
講談社国語辞典(大活字本)1982年内容および文字組みは改訂増補版と同様。
三省堂
三省堂国語辞典(1961年初版第2刷)
三省堂国語辞典(1968年新装版第1刷)※付録の項目数の追加のみ。
三省堂国語辞典(1974年第二版第1刷)※見出し語や用例、対義語の追記など初版から大幅に増補改訂されている。
三省堂国語辞典(1982年第三版第1刷) ※第二版から更に増補改訂。通常版、机上版、革装版の三種類を閲覧できるが、内容は全く変わらない。
新明解国語辞典 通常版、革装版、特装版の三種類を閲覧できるが、内容は全く変わらない。
新明解国語辞典 第2版 通常版、机上版、革装版の三種類を閲覧できるが、内容は全く変わらない。
新明解国語辞典 第3版 通常版、小型版、机上版、革装版の四種類を閲覧できるが、内容は全く変わらない。
小学館
大修館書店
収録語数:約5万6千
出版年:1963年
編者:石井庄司、小西甚一
出版社:大修館書店
概観:中高生から一般向け。中学・高校の教科書に掲載されている語を基礎に、新聞・雑誌などからも語彙を収集して見出し語数のおおよそを決定。その後の語義の執筆や用例の選定も含め、10年もの歳月をかけて編纂された。語釈は旧来の辞書的な説明を避け、分かりやすいことばを用いることに心を砕いたとある。改訂されることなく忘れ去られた辞書だが、丁寧な語釈や充実した用例は得難く、後述の『例解国語辞典』と比肩し得る一冊である。
中教出版
その他出版社の小型辞典
新編国語辞典 1951 国民図書刊行会 久松潜一編
新編国語辞典 再版 1952 国民図書刊行会 久松潜一編
新編国語辞典 3版 1952 国民図書刊行会 久松潜一編
現代国語辞典 1951 信学社 小林国雄編
現代国語辞典 新版 1961 河出書房新社 小林国雄編
当用国語辞典 1954 葛城書房 安藤正次、芹野一栄編
標準国語辞典 1955 信学社 小林国雄編
標準新総合国語辞典 1957 和光書房 永山勇編
国語辞典 1957 宝文館 土岐善麿編
総合国語辞典 1958 山田書院 麻生磯次、市古貞次、松田武夫編
国語辞典 : 現代語・古語 1962 昇竜堂出版 西下経一編
言海国語辞典 1962 言海社 中山久四郎編
言海国語辞典 1963 言海社 中山久四郎編 ※1962年版と刊行年が異なるが、内容は全く同じ。序文と奥付を読んでも経緯は記されていない。
必修国語辞典 1965 言海社 中山久四郎編 ※『言海国語辞典』とほぼ同じ内容と思われるが、収録語数が4万2千から3万4千に減っている。例によって、タイトル改変や語数削減の経緯は全く書かれていない。
新解国語辞典 1962 金園社 塩田良平編
金園社国語辞典 1963 金園社 塩田良平編 ※タイトルと前扉のイラストが異なるが、その他は全く同じ。
精解国語辞典 1966 金園社 栗原圭介、新垣淑明編 ※タイトルの改変、編者の変更、語義排列を五十音順にするなど細かな変更はあるが『新解国語辞典』および『金園社国語辞典』と中身はほとんど変わらない。
清水国語辞典 1969 清水書院 山岸徳平編
清水国語辞典 修訂版 1975 清水書院 山岸徳平編