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「好きな人」

私には「好きな人」と呼んでいる人がいる。

文字通り、私が恋愛感情をもって「好き」だと思っている人だ。

恐らく私が恋愛感情を抱いた中で、最も温かくて愛しい人だと思っている。

今日はそんな彼との思い出を、1つ。


彼と初デートの日、それはそれは気合いを入れて おめかしして行ったっけ。「年上の人としか付き合ったことがない」と聞かされた、彼より年下の私は、見た目・立ち振る舞い・言葉遣い、あらゆるもので精一杯の背伸びをして、別人になりきった。年上の人とデートに行くことさえも、初めてだったのだから。

彼と待ち合わせ場所で顔を合わせた時に「あー…やばい、落ちる気がする」とぼんやり思った。正直今まで自分は落ちにくく、恋愛感情を抱き難い人間だと思っていた為、大変困惑したことも鮮明に覚えている。

慣れていないデートコースに、甘すぎた自分の時間計画に冷や汗をかいた。照明が薄暗い場所に移動した時にそっと手を繋ぎ、焦る私に ニヤっと笑いながら「…手、繋ぐの嫌だった?」と聞く彼を見て「ずるいぞ、これでは勝ち目がない」とときめいたのも驚きだった。完敗。

そしてなんやかんやでなんやかんやになり、めでたくお付き合いをしてもらえることになった。「なんやかんや」と表現するのは、私の極度の緊張により記憶が抜け落ちているからである。(一番大事なところを…)

付き合うか否か、その段階で彼は「僕と付き合うと苦労すると思うよ」とはっきり口にした。曖昧な記憶だが、当時の私は「苦労って何かわからないけれど、私はあなたがいい」と言ったような気がする。どんなに恥ずかしくても その言葉を口に出来た自分のことを、観客としてスタンディングオベーションで称賛したいと思う。


毎日ほぼ大荒れで苦労しています。

が、あなたのことを思わない日はないです。

愛しい「好きな人へ」




最後まで読んでくださって、ありがとうございました。今日は珍しく甘いところを書いてみましたが、後日苦いところも書いてみようと思うので、そちらも読んでいただければ幸いです。


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