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「なんでしてくれないの?」って思う自分を手放せた話

「なんで○○してくれないの?」って質問に真正面から答えたことありますか? 私はまだ聞かれたことがないのですが、もし直球で答えるなら「必要がないから」だろうなって思うんです。その良し悪しはさておき。

でもこれはきっと質問ではないと思っています。私自身そう言いたくなった場面を思い出すと、相手を咎めたくなっている自分が浮かんできます。

こうして欲しかったのに、してくれないなんて全然わかってない、あの人ならわかってくれる、自分なら絶対こうする、あぁがっかりした、みたいな気持ちです。

こんなに必要なのに、そうしたいのに、どうしたら伝わるんだろうか?とじっくり考えたことがありました。

必要性が伝わらない理由の考察1

必要性が伝わらない理由の一つ目は、それが必要という概念が相手側にないパターンです。

例えば、食べ終わったお皿をなぜ自分でさげてくれないの?って思った場合。下げない人が本当にいるかわからないですが、仮にいたとします。

その人、もし一人暮らしだったら下げると思うんです。自分以外にやる人がいないから。でも二人以上で暮らしていて、だれかが下げてくれたとしたら「やらなくて済む」という学習が進んでしまう。その人にとって必要性がないこととしてインプットされていきますよね。

やっている方は「自分でやって欲しいけど、今日はやっておくか」って思って少し我慢しているんだけど、やってもらう側はそう気づく術がない。もちろん気がつく人もいるとは思いますが、「やらなかったらやってくれるんだ(じゃあやらない方が楽でいいな)」と考える人の方が多いんじゃないかな。脳は省エネが好きらしいので。


必要性が伝わらない理由の考察2

二つ目は、あなたが必要性を感じているのはわかったけど、こちらは必要性を感じない、もしくは必要度合いが違う、という解釈のズレです。

なんで○○してくれないの?には「○○してほしい」という願いがこもっていると思います。その願いを叶える動機やメリットは相手側にはあるのでしょうか?

その人が好きで好きで仕方ないとか、やったら5万円あげるとか、強烈な動機やインセンティブがなければ、誰かの願いを叶え続けるのって結構しんどいと思うんですよ。というか、インセンティブがあったって、自分の価値観と異なる行動をし続けるのはつらいんです。給与が高くたって続けられない仕事もきっとあります。


結局どうやって手放したのか

理由の一つ目が当てはまるケースは仕組みで、二つ目は意見のすり合わせで代替しました。なんで○○してくれないの?と思う気持ちをなくすことはできないと思うんです。自分の価値観・願いがこもっていると思うから。でも、自分の中で代わりの言い方を見つけることはできました。

仕組みで代替する感覚は、お皿を下げて欲しい話の場合「下げてくれたらその後の片付けを進める(=下げない人のお皿はずっと汚い)」というルールを作るイメージです。こうなっていたらこうする、という発生条件を決めます。

さらに言えば、これは私のお皿、あなたのお皿っていうのをわかりやすく決めておく必要もあるかも。微妙に色を変えたりして。

条件に当てはまらなかったお皿はずっとそこにあるだけです。代わりにやることを手放し、次に使うお皿も黙って用意しないようにする。あなたのお皿は前回のままだからどれで代替しようか?と確認する。ちょっと強引かもしれないけど。

意見のすり合わせで代替する感覚は、もう言葉通りです。例えが難しいですが、自分と相手でやり方が違っていること(洗濯物の畳み方とか?)について「なぜそうしているの?」と率直に聞き、「私はこの理由でこうしたいと思っている」と率直に伝えます。

そう話していると、自分が必要だと思っていたことは相手の世界では少し余分なのだということ(その逆も)がわかってきて、自分の願いを「叶えてよ!なんで叶えてくれないの?」って思う気持ちは静かになり、私は必要だと思うから勝手にやるね〜という気楽な声に変わりました。


人の行動って外側からはやっぱり変えられなし、変えようとするのもおこがましいのかなと思ったりします。私の中にあるこの価値観と、なんでしてくれないんだろうっていう声は真っ向勝負になってしまう。そう思わなくてよくなったことで、とても楽になりました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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